見出し画像

空っぽの1月5日

1月5日全身検査のため、通院した。

朝。
診察の前に看護師さんによる問診があった。
何を話したのか、全く覚えていない。

理由はわかっている。

問診で入力するPCの画面。
目に入った。

『リンパ節転移 疑いあり」

それが その時の全てになった。
その時の私は全く知識がなかった。
だからリンパ節転移ありは、人生の終わりだった。

「リンパに…飛んでるんですか?」

ふり絞って聞いた。
「まだわからないから、検査するのよ?」
という回答を聞いたのは覚えている。

でも、もう、この思いを一人では抱えきれない。
声をあげて泣いた。
看護師さんが背中をさすってくれている。
「泣いていいよ、不安だよね」
優しかった。
でももう止まらない。
親に申し訳ない、子供に申し訳ない、旦那に申し訳ない。

抱えきれなくなった私は母に電話をした。

私「リンパ…飛んでるみたい」
母「そっか。とにかく検査行っておいで。しっかり検査して。」

この時も母は泣かなかった。
でも後から聞いた話だと、この電話を切った後、父と二人で号泣したらしい。

一通り泣いて全身検査を受けた。
夕方までいろんな検査が続いた。
見たこともないマシーンに入る、動かないでと言われる。
呼吸も指示通り行う。

検査が終わって、結果が出るまで空っぽの心で一人過ごした。


いいなと思ったら応援しよう!