音楽の栞(2024年4月)
盛りだくさんの4月は、季節もあってかどこか華やいでいた。
3月後半からの「トンネルを抜けた感じ」がまさに実感としてあって、多少のゆらぎや疲労こそあれ、それら自体が心地よく、いい疲れを感じることができた。
そんな4月をよく聴いた音楽とともに振り返りたい。
4月のプレイリスト
不思議なんだけど、4月はやたらと
「愛」とか「手放す」とか「豊か」とかいう言葉によく出くわした。
中でも「愛」は、怖いくらいよく出会った。
愛、とは。
プレイリストの中からいくつかピックアップして振り返っておきたい。
宇多田ヒカル - SCIENCE FICTION(アルバム)
4月、いちばん聴いたのはこの曲だろうか。
曲、というか、アルバムがほんとうに素晴らしすぎて。
ヒッキーさんのメディアご出演も追いかけて、彼女のまっすぐな言葉たちに何度も胸を打たれ、そのたびにまたアルバムを聴いて、というような4月。
"traveling" を聴きながら春のドライブ、まじで最高。
アルバムをより長く聴きつづけたくて、あえて遠まわりしたり、ゆっくり走ったり、そういう時間がエネルギー補給になってた。
BASI - 切愛(アルバム)
名盤。
名盤だよ、このアルバム。
散り始めたころ桜を眺めながら聴いたのは、BASIさんのアルバム『切愛』だった。
とある公園にいたときに『月ひとつ』が流れてきたときにふと顔を上げたら、
青空に浮かぶ白い月があって、
その下には桜が舞っていて、
池の水面が風にたわんでいて、
っていう、その風景がとってもきれいだったなあ。
『これだけで十分なのに』が好きという知人の誕生日が近かったので、『切愛』のCDをプレゼントしたりもした。
よろこんでくれてたらいいなあ。
mabanua - done already(アルバム)
近いうちに改めて書くのだけれど、4月からハマっていることがあって。
それは、車の中でCD音源を聴くこと。
で、4月はmabanuaさんのアルバム "done already" を何度も何度も聴いてた。
もうね、車内での音の広がりが素晴らしくて、聞き飽きなくて、チルくて。
CDのジャケットや触り心地も最高なんだわ。
Nina Simone - Feeling Good
4月、というか、今年、なんならここ数年で一番の映画体験。
それが、4月1日に劇場で見ることができた、"PERFECT DAYS" だった。
先に書いた、車内でCDを聴くマイブームも、この映画の影響。
この映画を見てから、日々がずいぶんと輝きだしたし、呼吸がしやすくなった感覚がある。
終盤に流れるこの曲と、その時の映像が今でも脳内に焼きついて離れない、そんな初夏。
星野源 - 仲間はずれ
Netflixで "LIGHTHOUSE" を見直した4月。
『おげんさんのサブスク堂』ももっかい見て、豊豊さんの選曲にもあったんだよね、この『仲間はずれ』。
「仲間はずれ ありがとう」
わたしは何を大事にしたいんだっけ?というのを取り戻した4月だった気がするなあ。
まだまだ「これで大丈夫」とはいえないくらい足りないものが多いのだけれど、「じゃあこれから何をすべきか」というのが明確になった4月でもあった。
そういうときに、いつも源さんや若林さんがいてくれるんだよなあ。
解放の4月
やっと解き放たれたような4月。
とても心地のよい、豊かな時間をすごせたように思う。
そのやわらかさの中で先の予定を立てたので、5月・6月にはいくつかのたのしみが待っている。
しばらくは穏やかにがんばれそう。
この夏は、たゆまず、愛をもって、すごしたい。