時はソ連邦崩壊時代に相似する

投資日報α(2022.7.19)「カルデアスコープ(占星術つぶやきメモ)」第50回記事を紹介します。

◆安倍元首相の急逝

 まず始めに、安倍元首相の死を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。
 想像をはるかに超える衝撃を与えた事件発生の背景を天体位相で見ると、当欄第48回(7月4日号)で指摘した、戦争と事故をもたらす火星-冥王星スクエアの成立があった。
 また土星-天王星スクエア成立の影響期間に入っていたことも指摘しなければならない。同号記事で“この天体位相について、何が起こるのかを予想するには、9月まで待つ必要はないようだ。”と述べ、7月中旬にはその片鱗が見えてくるものと考えていた。
 この事件が意味するものは、一人の首相経験者の死を越えて、平成時代後半から現在に至るアベノミクスを始めとする本邦の国際政治経済におけるベクトルと、それを牽引する力強いリーダーシップが、一発の銃弾により儚くも潰えてしまった瞬間であった。
 天王星は「予期せぬ・思いがけない・突然の出来事」を示し、土星は「強固で破壊し難い」社会基盤、制度の表示で、スクエアの位相で相克すると、「予期せぬ社会基盤の崩壊」という事象を呼び寄せるというのが、社会(マンデーン)占星学の考え方なのである。

◆天王星による16年周期の激変

 この事件を受けて筆者は事の重大さを再認識し、さらに調べを進めたところ、天王星とノースノード(月の昇交点)が合となる16年周期を見出した。天の黄道と白道が交差する座標に天王星が合となることは、天王星の影響が全天球に磁場の如く帯び、非常にセンシティブな時間帯となる。
 過去を遡ると、1991年11月成立時には、ソ連邦崩壊となり、2007年3月成立時には、米サブプライムローン問題(翌年リーマンショック)の発端となった。そして次にこの位相が成立するのが、来る8月1日。しかもこの日は同時に火星も天王星と合を成立。安倍氏暗殺のさらに上を行く事件の発生さえ危惧されるのである。
 土星-天王星スクエアは昨年3回成立したが、同じ位相が何度も繰り返すことによって、事象がより大きく深いものとなり、あらゆる事象が最終的に一つの結末に向けて収束していく。3回目通過でロシアのウクライナ侵攻が始まったが、4回目となる9月28日前後の数週間はさらにそれを上書きするような“突然の予期せぬ事象”の発生に警戒すべきだ。市場が織り込む予想などは、天王星の作用を事前に捉えることは不可能なのだ。
 2022年は16年に1度の天王星-Nノードの会合周期と、9~11年周期の土星-天王星凶角の周期が重なる特異年となると認識していただきたい。

◆最後に中国共産党崩壊が来るか

 当欄第40回(4月18日)「2022年天体位相の3大イベント」記事で、一番目に来年3月24日に成立する“冥王星サインチェンジ”を紹介した意図は、実は昨年から来年初めに発生する事象が最終的にこの冥王星イベントの一点に収束することを指し示していると考えたからである。執筆時点ではプーチン政権の崩壊を漠然と思っていた。しかし改めて見直すと、より深い強大な権力機構が俎上に上ることが明らかとなった。1921年成立の中国共産党が来年3月、冥王星に煽られて結党以来最大の激震に見舞われる可能性が極めて高いのである。
 であればこの前後、中国は台湾併合に動くかもしれない。その時ロシアは、北朝鮮はどう動くのか。何にせよこれらの連続する天体位相は、国が2つ3つ吹き飛んでもいい程の力を溜め込んでいると筆者は見ているのである。

──この記事は、(株)投資日報社発行「投資日報α」(2022.7.19 No.15547)に掲載されたものです。──


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