顔とっかえたい
どーも、タイトルで騙してくる奴です。
せっかくなので最後まで読んでってください。
と言うわけで知り合いに誘われて釣りに行ったおれ。
その方とは何回も行き、毎回「竿とリール買ったらどうすか?」と言われるが、いまだにレンタル。
大学時代はスノボサークル部長まで登り詰めたのにレンタルで卒業まで過ごしたほど、筋金入りのレンタルマンなのである。
これまで海釣りに行ったのは春秋冬と、あちーから夏を意識的に避けていたのだが、他の釣りにハマったおじさんに
「夏はタチウオがやべーんだ!アジで喜んでる"おれ"はまだまだ」などと言われ、
「後から始めたのになんやねん」と対抗心から夏デビューをかますことにした。
たまたま前述の知人に「タチウオどーすか!?」と誘われ、「行くしかないですね」と光の速さで了承したのであった。
がしかし、この始まりが良くなかった。
対抗心を行動原理に置いてしまうとよくわからんところで意固地になってしまい、正常な判断力を失う。
いつも行っているのはアジの釣り船だったので、朝出て午前中には陸に帰ってくるいわばお手軽パックである。
タチウオは朝出て午後3時くらいに陸に帰ってくる2倍弱の時間設定となっていた。
朝、船宿に着き、小学生のお子さんに日焼け止めを塗るおかーさんを横目に
「海の男たるもの、日焼け止めなんていらんのよ」とガツンと乗り込んだ。
(しかし、その後不安になって酔い止めは買いに行った。おかげさまで今のところ船酔いしたことはない)
出港するのは朝7時くらいで、釣りポイントまでは数十分かかる。
その間、風を受けながらタバコを吸ったり、朝メシのおにぎりを食ったりして、「潮風きもちいー一生ここにいたい」と思ったりしていた。
ポイントに着き、いざ釣りである。
アジとは違い、深い。
船のおじさんが魚がいる場所をレーダーで探してくれて、「〇〇mです」と教えてくれるのだが、アジが10数mの中、タチウオは50だの60だの平気で超えてくる。
お前らもうちょい上がってこいよと思う。
アジの時は余裕でリールをクルクル回していたのだが、50-60mになるとクルクルするのも一苦労。
船にいる玄人っぽいおじさんたちが電動でういーんと巻き上げているのをみると、「そーゆーことか!?」と「謀ったなシャアっ!」とガルマ・ザビが叫んだ気持ちがよーくわかる。
なお、暑さ対策はいろいろ考えた。
クールミストのスプレーや冷感タオル、凍らせておいて首に巻くヤツ、水入れて凍らせたペットボトルなどでなるべく冷やすようにした。
ちなみに他の皆さんはキャップや麦わら帽子などツバの付いた帽子を被っていたが、自称今日から海の男のおれはタオルを頭に巻くTOKIOスタイルである。
(六厘舎ではない)
そんなこんなで釣りを楽しんでいたのだが、時間が経つにつれ、当たり前だが日が上り、水面に反射した光もガンガン飛び込んでくるようになる。
釣ってる最中はアドレナリンが出ているのか気にならないが、ポイント移動の時に「やばい、あつい、死んじゃう」と心の弱音がポロポロと出てくるようになった。
正午を迎えるまでには、日焼け止め無しのダイレクトサンライトのため、顔と両腕が真っ赤になり、もはやタチウオと共に水深60mで揺蕩っていたいと考えていた。
真夏の太陽恐るべしである。
また、釣り糸に何かゴミが付いてるなと思い、指で取ろうとしたところ、ヌルッとした感触と共にピっと違和感を感じた。
その瞬間に「クラゲや!」と全おれの神経が忠告してきたが、時すでに遅し。
違和感が徐々に大きくなってきて、最終的には人差し指だけビリビリとしびれ始めた。
しびれくらげなんてドラクエだけの話だと思っていたのに、まさかこんな形で会うとは思いもしなかった。
おれは経験値1を手に入れた。
そんなこんなで、ケガだらけで陸に帰ってきた時には満身創痍で、思うことは「日焼け止め大事」ということ。
海の男だろうと日焼け止めしないとアレはあかん。
朝の家族は大正解。
とにかく顔と腕の痛みが尋常じゃなく、常にチリチリ、ジンジンする。
さらに、次の週には数十年ぶりに海で泳ぐ予定が決まっており、真夏の死亡遊戯をアチョーしなければならない。
それまでにドラッグストアに行って日焼け止めを買おうとしたが、今まで買ったこともなかったので売り場がわからん。
ようやくみつけても、10だの40だの+だの+++だのあって何を買っていいかわからん。
日焼けどころか購入を止められたわ。
と言うわけで、そのうち皮膚ガンになるんじゃねーかという恐怖と戦ってまいります。
皆さんも紫外線とクラゲにはお気をつけて。
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