#12 PMは営業数字を目標に含むべきか?
今回は、「PMは営業数字を目標に含むべきか?」というテーマで自らの個人目標と営業の数字についての関連性についてディスカッションしました。
PMの個人目標どうしている?
はち :今日はジョンさんの持ち込み企画!
ジョン:「PMは営業数字を目標に含むべきか」というテーマでお話しさせてもらいます。はちさんに私のお悩み相談室になってもらおうっていう感じなんですけど。
はち :深いな、僕も悩む気がする。
ジョン:目標って多分大体の企業の人が持ってると思うんですよ、半期ごととかで今期はこれしますみたいな。で半期が終わったら、それに対して結果こうでしたみたいなのってよくやると思うんですけど、「目標どういうふうに設定してますか?」っていうようなお話ですね。定量的に評価する必要があると思うので、何かしらのKPIとかノーススターメトリックスとかを設定されている方も多いんじゃないかなと思うんですけど、売り上げとか商談数、受注数など、そういった営業の方が目標に持ちそうなものをPMはどの程度意識するのかとか、むしろ目標に入れるのか?みたいなところですね。
はち :これは事業の目標じゃなくてPMの個人目標ってことですか?
ジョン:PMの個人目標ですね。
はち :いわゆる評価に直結するやつってことですね。
ジョン:そうです。
はち :そこでまず結構違うと思ってて、ノーススターとかはこれを上げればプロダクトがグロースするっていうキードライバーじゃないですか。だからプロダクトとか事業に対してノーススターメトリックスを設定するっていうのは理解できていて、個人の目標ってなるといわゆる一般的なOKRとかMBOとかそういう方法を使いますよね。っていうところでいくと、その前提は個人の目標の中には例えばOKRだった場合は定性的な目標があって、その裏付けとして定量的な数字が入っているっていうその定量的なところにこの売上とかKPIの数字を入れるかっていう話って理解であってます?
ジョン:うーん、定性的なところに定量的なところを入れる…
はち :ちなみにもう少し手前の話で、目標はどういう書き方してるんですか?会社としてのフォーマットって言うと細かすぎるけど。
ジョン:割と自由記述なんです。多分人によって違うと思うんですけど、私の話で言うと担当プロダクトで、例えば○○というお客さんからこういう機能が欲しいみたいなのとか結構あると思うんですよ。○○案件受注のためにXXという機能を開発する、それによって売上がこれだけ見込める、みたいな。あとはこういったお客さんがいて、売上期待値これだけです、そのためにこういった機能を何月までにリリースするとかですね、そんな感じですね。
はち :目標は半期ですか?
ジョン:半期です。
はち :じゃあある程度短いスパンだな。
売り上げは目標に入れる?
はち :一番気になるのは、直接の答えじゃないんですけど、例えば個人目標なんだけど自分のアンコントローラブルな内容が入っていたら、目標として適してないんじゃないかなと思ってて。例えばそこの今の○○っていう機能を作ってどこどこのお客さんを受注していくらいくらになるみたいな話だと、○○っていう機能を作ったとて、別の要因で、極端な話営業の人がすげえ嫌われることをしたみたいなので受注失敗するかもしれないじゃないですか。それってPMの責任ですかっていう。
ジョン:まさにそこなんですよね、モヤンとするところって言うと。結果として売上がどうなったとかっていうのはもちろん気にした方がいいと思うんですけども、目標にしてこの機能を開発しましたでも受注できませんでしたってなったら自分の設定した目標の評価ってどうなんのって感じじゃないですか。その目標に結果として売上を見るべきでも、目標に入れるべきではないっていうギャップのところをどういうふうに埋めていくというか、どう売り上げをつけていくのかなみたいなところですね。
はち :パッとイメージしたのはHOWが固定されているものだとPMの力でどうこうできないものが多いんじゃないかなと思っていて。いわゆるかなり限定されている例えば今のパターンだとこの機能を作るっていうことはまず限定されていて、かつこのお客さんに売るっていうのが限定されていてそのお客さんには専門のどういう営業組織かわからないけど多分担当営業がいるっていうので、いわゆる変数が少ないので結構もはやPMじゃない領域な気がしていて、作るところはエンジニアで、売るところは営業。最後の売り上げのところはそこも営業もしくはお客さんじゃないですか。もし僕がPMそういう状態でPMの目標を立てるんだったら、もっとマクロなところを見るかなと思っていて、例えば何案件受注してどれくらいの金額に達成するみたいなもっと言うとこのくらいの金額に達成してで粗利がどのくらいになるとかそういうところの目標だったら、それを例えば粗利を10%向上するみたいなところだったら10件の顧客の改善をして1%ずつ上げても10%だし1件の一発逆転で10%とっても10%じゃないですか。それが新規の顧客に新しい機能を提供してもそうだし既存の顧客のアップセルでもいいわけで、そこをそのくらいのレベルだと多分そこからWhyとWhatを考えるというところがまさにPMの仕事だと思うからPMの目標をたるものだなという気がしました。
ジョン:めちゃめちゃ言語化してくれました。結局プロジェクトマネージャーになっちゃうし、しかもその結果も行き着く先も、自分の担当領域を成功させたとしてもそのプロジェクトは成功するかどうかは全く分からない。
はち :極端な話、最悪のケースとか社内のメンバーがみんな上手くやってるんだけどお客さんの担当が変わったからゼロからやり直しになりました、半期後に受注できませんでした、みたいのあるじゃないですか1顧客だと。でもそれって頑張ったの報われないですよね。
ジョン:そうなんです。ちなみに我が社のフォローのために言っておきますけど、私が今挙げた具体例はあくまで参考です。ちゃんと自分でも腹落ちしてる目標もいっぱいあります。
はち :目標って難しいですよね、まさにPMの目標とかって具体化すればするほど難しいから抽象レイヤーでというか打ち手の手前ですよね、それを達成するために打ち手は余白がある状態で立てるのが結論一番いいんじゃないかなっていう
評価の話はしにくい。延長戦しましょう!
ジョン:結構みんなプロダクトメンバーとしてどういう個人目標を立てるのかっていうのがなんか気になりますね
はち :確かになかなか話さないですよね。特に社内とかだとあなたのランクはいくつですかみたいな話とかそういう話とかに絡んできちゃうから評価なしでしづらいですよね。
ジョン:個人目標とか評価とかって割と何だろう触れてはいけない話みたいな感じになっちゃうので、社外とかだと割と話しやすい気がするので。
はち :これ延長戦ネタだな。
ジョン:あんまオープンなところで話しづらいとかもあると思うんですがオフレコとかでもいいので話をさせてほしいですね!
はち :いいネタだった。これはみんな喜んでる気がする。
ジョン:ぜひ聞かせてください!
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MC
はち (PIVOT株式会社 プロダクトマネージャー)
https://twitter.com/PassionateHachiジョン (とある上場スタートアップ プロダクトマネージャー)
https://twitter.com/john_tk120
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