よき友よ!

(かわせみ亭コラム#26)
 吉田兼好(鎌倉時代の人)は徒然草の中で悪い友・良い友の特徴について次のように書いている。
 「友とするのに悪い者として七つがある。一つ目は身分の高い人。二つ目は若い人。三つ目は身体強健な人。四つ目は酒好きな人。五つ目は勇猛果敢な武人。六つ目は嘘をつく人。七つ目は欲深い人。一方、良い友には三つある。一つ目は、物をくれる友。二つ目は薬師。三つ目は、知恵がある友」
 現在でもまったく同じだ。 身分の高い者は乳母日傘で庶民の苦労を知らず、若者は経験が浅いくせに急ぎ過ぎで危ないし、身体強健な者は他人の痛みが分からず、酒ばかり飲んでクダを巻いている奴は臭くてかなわないし、勇猛果敢な奴には頭の悪い体育会系が多いし、年中嘘ばかりついて人をだますような奴はほとんど犯罪者と同じだし、欲深でけちな奴は他人から収奪するばかりで汚い。
 今や全世界にこんな奴ばかりが新型コロナのようにのさばっているように感じているのは自分だけなのか。
 一方、良い友を得るためには、自分が良い友になるべくその資質を磨くしかないが、その道は険しい。

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