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【楽曲解説】Kool-Aid -BRING ME THE HORIZON-

はじめに

今回はBRING ME THE HORIZONから本日リリースされたKool-Aidの和訳解説をしていきます!

日本最速最大級の解説ですので抜けている点ありましたら適宜ご指摘ください🙇‍♂️


アーティストについて

僕の記事では度々登場していますが、アーティストについては以下のページで詳しくまとめていますので、是非先にご覧ください。


楽曲について

DiE4u以降の小文字シリーズの一角ですかね。
NeX_GEnに収録予定の1曲です。

今回もクレジットにはDAIDAI(Paledusk)の文字があり、AmEN!に引き続き本格的にトラックエディットに参加しているようです。

超広義の意味でオールドスクール味が強く、
ショックロックやクラフトコアのような雰囲気も漂いつつ、相変わらずどこか不気味で中毒的なエレクトロサウンドが豊富な楽曲です。

古臭い凶悪性も感じしながら、超最先端の音楽性と上手くミックスさせているのが流石です。


Kool-Aidとは

Kool-Aidとは?と思う方がいると思いますが、
アメリカで販売されている粉末ジュースです。
パケは見たことあるんじゃないでしょうか?

確かにキャラクターがジャケ写そっくりですね!

・・・とは単純に行かなそうなのがBMTH節。
Kool-Aidにはスラング的な意味合いもあり、
この飲料を飲むことから転じて
"同調圧力に屈して間違った選択をする" "盲信する" といった意味合いを持っています。

実際のカルト教団の事件にてこの飲料を使用した例があり、そこからのイディオム化のようです。

本作には盲信に関する警笛が潜んでいそうです。


MVについて

リリース後、3月に差し掛かるタイミングで
ようやくMVが公開されました。

NEX_FESTの来日の際に撮影をしたのか、
クレジットを見ると日本人の名前がズラり。
普段目にしない光景ですが、映像もクオリティは全く海外と遜色無いので流石ですね。

MVもやはり盲信とカルト教団のような設定ですが、そこまで楽曲を紐解ける物ではありません。
とはいえ盲信をコアとする楽曲に沿うように、
狂気的かつ幻想的な雰囲気を持っています。


解説・和訳

We are the children of the devolution *1
The infamous martyrs, the scars on the sun
Asphyxiating with a smile on your face
While they pull your teeth out one by one *2

僕達は退化の子供達だ。
名高い殉教者達と、太陽の傷痕。
子供達は歯を1本ずつ抜かれながら
君の微笑みを見て苦しんでいる。

Is this what you wanted? No
Do you want some more? Yeah
D-Generation *3
Who's keeping score? *4

これが欲しかったのか? - いや。
もっと欲しいのか? - ああ。
退化していく子供達。
誰が記録し続けているんだ?

'Cause you got a taste now
Drank the Kool-Aid by the jug
So suffer your fate, oh
Come here and give me a hug
Nobody loves you like I love you
Oh, my dear
But you should've known
That this was gonna end in tears

だって今、味わってしまったじゃないか。
ジョッキでクールエイドを飲んだんだ。
だから運命を受け入れるんだ。
さあ、こっちに来て僕を抱きしめてくれよ。
誰も僕のようには君を愛してはいない。
ああ、僕の大切な人よ。
でも、知っていたはずだろ。
これが涙で終わってしまうことをさ。

Such a sucker for an execution
The void is a vampire, fat on our blood
Domesticated like a cat in a cage
While they try their hand at playing God

こんな処刑が好きだなんて。
虚無は僕らの血で肥えた吸血鬼みたいだ。
神の真似事みたいに手を差し伸べられて、
ケージの中の猫のように飼い慣らされる。

Is this what you wanted? No
Do you want some more-e-e-e? Yeah
D-Generation
Afraid there's no cure

これが欲しかったのか? - いや。
もっと欲しいのか? - ああ。
退化していく子供達。
治療法が無いことを恐れるんだ。

'Cause you got a taste now
Drank the Kool-Aid by the jug
So suffer your fate, oh
Come here and give me a hug
Nobody loves you like I love you
Oh, my dear (Oh, oh-oh)
But you should've known
That this was gonna end in tears

だって今、味わってしまったじゃないか。
ジョッキでクールエイドを飲んだんだ。
だから運命を受け入れるんだ。
さあ、こっちに来て僕を抱きしめてくれよ。
誰も僕のようには君を愛してはいない。
ああ、僕の大切な人よ。
でも、知っていたはずだろ。
これが涙で終わってしまうことをさ。

Oh, oh-oh, oh-oh, oh-oh

あぁ。

I got my hands around your throat
I love the way you choke
'Cause I am yours and you are mine
I'll never let you go
My hands around your throat
I love the way you choke
'Cause I am yours and you are mine
I'll never let you go

僕は君の首を絞める。
君が息を詰まらせる様子が好きなんだ。
だって僕と君は一心同体だから。
絶対に君を離さないさ。

僕は君の首を絞める。
君が息を詰まらせる様子が好きなんだ。
だって僕と君は一心同体なんだもん。
絶対に君を離さないさ。

絶対に君を離さないからさ。

(Hey! Hey! Hey! Hey! Hey! Hey!)
I'll never let you go
(Hey! Hey! Hey! Hey! Hey! Hey!)
Get the fuck up *5
Yeah!

ハッハッハハッ!
僕は君を離さないよ。
ハッハッハハッ!
早く起きろよ馬鹿野郎。

'Cause you got a taste now
Drank the Kool-Aid by the jug
So suffer your fate, oh
Come here and give me a hug
Nobody loves you like I love you
Oh, my dear (Oh, oh-oh)
But you should've known
You should've known
But you should've known
That this was gonna end in tears

だって今、味わってしまったじゃないか。
ジョッキでクールエイドを飲んだんだ。
だから運命を受け入れるんだ。
さあ、こっちに来て僕を抱きしめてくれよ。
誰も僕のようには君を愛してはいない。
ああ、僕の大切な人よ。
でも、知っていたはずだろ。
これが涙で終わってしまうことをさ。


注釈

*1
"退化の世代"と捉えても良さそうです。何も進歩していない自分達を卑下しているような言い方になっていますね。
*2
恐らく何らかの罰や禊の中で文字通り窒息しているのだと思います。
*3
D-generationとは何か答えがないのですが、
最初の1文のchildren of the devolutionに掛かっているのでは無いかと思います。
そのため、現状は子供達の意で訳しています。
*4
スコアを付ける、ラベリングする、のような意味でも通りそうです。ここでは使いませんでしたが、
記録し続ける=意識して根に持つ、という比喩表現も稀に使われているみたいです。
*5
fxxkは強調で、get upを迫る形で訳しています。
Kingslayerの歌詞やMCで多様している言葉と同義で良さそうです。

全体を通してかなりメタファーが強いので、本人達のインタビューやMVを見ない限り完全な和訳は出来ないかもしれません。

とはいえ、やはりカルト教団とクールエイドを題材に、何かに盲信することの愚かさや苦しみを通して表現していることは分かります。


おわりに

いやぁ・・・今回も衝撃的な楽曲が出ましたね。
KingslayerやMANTRA、Parasite Eveの様な退廃的かつ近未来的な要素も持ちつつ、
現代を生きる僕らへの警笛のような気がします。
まあそりゃNexgen=新世代という訳なのですが。

基本的にはオルタナティブな歌モノですが、
Bメロでは久々のデスコア的なスクリームが。
そしてなんといってもCメロ付近の狂気性と
中毒性が凄まじいです。
スタジアムロック感もありつつ、頭がグルグル引っ掻き回されるようなエレクトロなブレイクダウンが挟まれます。

また今回、予想した通り面白いぐらいに"Jordanが抜けたから~○○" 論争が始まってますね。
Paledusk味があると思えば確かにある気がするし、無いと思って聴けば「まあ、これぐらいのエレコアはトレンドだしな。」といった塩梅。

まだ新体制の初動ですし、見守りましょうか。
バンドの音楽性に何が起こっているかを1番理解しているのはOliでしょうし、そのOliが今までどんなどんでん返しをしてきたか皆さん知っているでしょう。だってあのBRING ME THE HORIZONですよ。

どんどん聴いて噛み締めて愛しましょうか。

それではまた👋


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