【Artist Info】My Chemical Romance -死生観の体現者-
はじめに
今回はニュージャージー出身の世界最大バンド
My Chemical Romanceをご紹介します。
この世のHR/HM意外のバンドで誰が世界で1番好きかと聞かれたら、絶対に彼らの名を挙げます。
正直ここまで大きなアーティストを取り上げるべきか迷ったのですがせっかくなので紹介します。
・Wikipediaに情報が負けそう
・来日情報多数
という僕の執筆でなくても見る機会は多いことかと思うので、既出の情報を中心にカジュアルにまとめて行こうと思います!
アーティストについて
基本情報
出身: 🇺🇸 NewJersey
結成: 2001年
◾︎ジャンル
オルタナティブロック
ポップ・パンク / スクリーモ / ゴシック
◾︎レーベル
Warner Records
ex) EYEBALL / Reprise
◾︎来日
2004・2006・2009年: SUMMER SONIC
2005年: 単独公演
2007年: 東名阪単独・日本武道館
2011年 単独公演
2023年 PUNK SPRING
影響を受けたアーティストは
Queen、The Smith、IRON MAIDEN、MisFits、The Cureなど。
メンバー
Gerard Way (Vo.)
少年のようなピッチの高い声が特徴。
それとは裏腹にパンク感のある音圧とシャウトも繰り出し、情緒性のある表現も抜群。
復活後はカオスパッドを手元に置き、声帯版アンプのようにしてSEや曲間でスクリームや歪みを発生させています。
当初はグラムのような貴族・兵隊チックなファッションに身を包んでいたが、復活後はジェンダーレスな衣装でステージに登場。
(オフィスウーマンやCA、チアリーダーなども。)
また、エモメイクもアイデンティティ。
(高確率で黒いアイシャドウをしています。)
Ray Toro (Gt.)
リードギター担当。
長髪のパンチパーマが特徴的。
使用機材はGibsonやEpiphoneシリーズの数々。
Frank Iero (Gt.)
リズムギター担当。
彫りの深い顔と全身のタトゥーが特徴的。
発音はアイィアロが正しい。
使用機材はGibson、Epiphone、Fender各種。
Mikey Way (Ba.)
ベースでありGerardの実の弟。
髪やファッションはパンク・エモスタイル。
兄を音楽の世界にのめり込ませた。
使用機材はFenderシリーズ。
来歴
<結成>
高校生の頃に同郷ニュージャージーで出会った最初期の5人が学生時代限りでバンドを結成。
そこにはGerardや元ドラムスのMattもおり、
卒業と解散後も長らく交流を持ちます。
GerardはNYでカートゥーンのアニメーターとして働くことになりますが、ある日通勤中にフェリーから9.11同時多発テロを目撃します。
そこで世界に対する怒りや悲しみ、鬱憤、虚しさなどを音楽で表現するためにMattと共にバンド活動を再始動させることを決意。
<夜明け>
結成後にはGerardの弟Mikeyが加入し、その友人Toroを迎えてバンド体制を再構築。
そこで作成したデモがEYEBALL Recordsの目に留まりインディーズ契約をします。
初制作のSkylines And Turnstilesを発表し、これを含めた1stアルバムI Brought You My Bullets, You Brought Me Your Loveを2002年リリース。
<躍進>
LPの評価は高く、すぐさまReprise Recordsとのメジャー契約を達成。
そして2ndLPのThree Cheers for Sweetest Revengeをリリース。
これも破竹の勢いでメディアに取り上げられ、
海を渡り日本のSUMMER SONICにも抜擢。
翌年にはGREEN DAYのサポートに抜擢され、
パンク・エモシーンで頭角を現す事になります。
2006年にはWelcome To The Black Paradeを発表し、UKチャート1位に君臨。
同年にはこれがコアになるThe Black Paradeをリリースし、世界中のチャートを席巻。
今でも彼らの代表作になります。
2008年には世界一の登竜門であるマディソン・スクエア・ガーデンでツアーFinalを敢行。
<名声と解散>
2010年には4thLPであるDanger Days:The True Lives of Fabulousをリリース。
NaNaNaNaやPlanetary(GO!)などのシンガロング曲を生み出し、さらに名声を得ることに。
そして2013年、突如のアナウンス
一 My Chemical Romanceの解散
バンドとして最高到達点にまで届いて燃え尽き、
表現・アートとしての作品があまりにも大きなショービジネスになったことが原因のよう。
Gerardは解散直後に想いを綴っています。
✲以下リンク参照
<現在>
解散後、長い間伝説のロックバンドとして
人々の記憶とセールスに残り続けることに。
そんな中、2019年に突如のアナウンス
一 Return. Like Phantoms Forever
なんとLAにて復活公演が開催されることに。
そして同時に再結成が発表されます。
6年の時を経てMCRが戻って来たのです。
再登場した際にはメンバーはカジュアルな私服、
Gerardは激太り+掠れ声というある意味衝撃な変貌を遂げていたことは今も記憶に新しいです。
そして翌年に解散以来となる新譜
The Foundation of Decayを発表。
この楽曲が直近のMCRのコンセプトにもなり、
Merchやステージに反映されていますね。
2023年には12年振りの来日として
PUNK SPRINGの大トリに抜擢。
メンバー衣装やGerardのルックス、歌声も完全復活を遂げていました。
(後ほど昨年のレビューもUPしますね。)
音楽性について
サウンド面
音楽的要素としては基本的にはアップテンポで
ポップな、ある種可愛らしい楽曲が豊富。
全体的にシャウトが入り込むものの、チューニングも普通でメタルやコアの様な重さは皆無です。
ジャンルとしてはパンクやスクリーモ、ゴシックを含んだ王道ロックと呼んでも良いでしょう。
スタジアムロック感も満載ですね。
そして彼らのその活躍と名声から、
エモの帝王との呼び声も高いです。
・・・なのですが、
MCRは絶対にエモと呼んではいけません。
以下、Gerard本人の有名なコメントです。
まぁ正直ヴィジュアル含めてエモと呼んでも良い音楽性なのですが、こうして呼称してしまうと度々論争が巻き起こるので止めておきましょう。
音楽は精神論に近しいですからね。笑
世界観
世界観では死生観の表現が大きな特徴的です。
9.11が彼らのきっかけになるので、明るいサウンドとは裏腹に退廃的な雰囲気を持ちます。
特に最近のステージングでは倒壊したビル群が
背景に暗く映し出されております。
代表作のThe Black ParadeやKill All Your Friendsの様に「死」や「葬式」を表現するのが非常に上手く、もはや十八番です。
かつ、それは直球な悲壮感、暗黒感だったり
映画的であったり、お祭りのように真反対のポップさに富んでいたりとベクトルが豊富です。
名盤紹介でも書きましたが、ピクサー映画の
Remember Me (原題:coco)の様な世界観です。
勿論それが全てでは無く、楽曲それぞれにしっかりとしたストーリーがあります。
✲以下がアルバムのコンセプトストーリーです。
I Brought You My Bullets,
You Brought Me Your Love
▶︎ひどい失恋
Three Cheers For Sweet Revenge
▶︎祖母の死
The Black Parade
▶︎死の道のりと再起
Danger Days: The True Lives
Of The Fabulous Killjoys
▶︎僕達が君を救う
何となく表現したいことは分かっても、コンセプトを知って楽曲を聴くのは別格の楽しみです。
どのアーティストもアルバムは何かしらテーマがあるので、流し聴きは本当に勿体ないですよ。
おわりに
今回は僕の大好きなMCRの紹介でした。
冒頭にも言いましたが、ハードロック意外だと僕の中ではMCRが唯一無二の絶対王者ですね。
"音楽を聴いて衝撃を受ける" なんてのはよくある表現ですし実際に日常でも多々あるんですが、
多感な時期にFamous Last Wordsを聴いた時には人生ひっくり返った気がしました。
人生を通して数々の贈り物を貰い続けています。
復活は死ぬほど嬉しかったですし、
パンスプで会えて本当に幸せでしたよ...
今後は楽曲解説もどんどん上げて行く予定なので、楽しみに待っていただけると嬉しいです。
皆様の日々がParadeになりますように。
それではまた👋
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