【Archive】PUNK SPRING 2023
はじめに
いつもご覧頂きありがとうございます。
今回はライブレポという名のアーカイブとして
PUNK SPRING 2023のレビューをします。
2024のアーティストが出揃ったタイミングですので、初参戦の方は昨年の体験記がどんなものだったか参考程度に見ていただけると幸いです!
開催について
2006年に初開催を迎え、長く日本のパンクロッカー達を湧かせてきた春の風物詩です。
2017年には"最終回"と銘打った開催が宣言され
長年ご愛顧されたフェスが終わりを迎えましたが
2023年になんと6年振りの復活を遂げます。
あの春のパンク祭りが戻って来たのです。
今回は3/25-3/26の2日間開催で、
東は幕張メッセ・西はインテックス大阪。
GOLD TICKETという人権カードも販売。
ヘッドライナーは
My Chemical RomanceとSum41と過去イチ級。
開催を迎えて
早速アーティストレビューに行きたい所ですが、
まずは全体所感から。
・相変わらずの動線
・直前のSum41出演キャンセル
という、避けられない話題から行きましょう。
動線問題
こちらはNEXのレビューで書きましたが
クリマン特有の1本化動線により窮屈でした。
※あくまで幕張に限った話です。
入場・退場・フード・喫煙所・物販の道のり
これらが同じ線上に置かれているのです。
まあ何が言いたいかと言うと混雑必須です。
しかもこの日まさかの大雨。
パンクの祭典に魔を指すようなドンヨリ日和です。
パンスプはサブステージが無いので何とか回遊が出来たものの、人は普通に多いので苦労しました。
9-11ホール開催の永遠の課題でしょうかね...
あとは普通に駅からフラッグも案内スタッフも無かったので少し不親切かな...とも思いました。
間違える僕に大きな問題ありますが、人に流されて行ったら別ホールのエンタメイベントでした。笑
Sum41の出演キャンセル
今回のお騒がせ、というか炎上代表。
まさかの超直前で出演キャンセルでした。
バンドの都合上でアジアツアー自体が全てキャンセルだったのですが、大多数の人が目当てにしているヘッドライナーがキャンセルになった挙句、
代打なし=大トリ無しは大問題でしたね。
厳密に言えば大トリはMCRなのですが、
1時間近く空くのに加え半分サイズのステージに人が密集するのでキャパオーバーでしたね。
そんなこんなでひと騒ぎ起きましたが、
Sum41の解散を知るのは後の祭りでした。
(予期はしていましたがね。)
アーティストレビュー
僕は幕張公演に参加したので、
こちらのアーティストレビューを書きます。
DJ ヒカル
Opening DJとして開幕を飾る。
国内外で活動しているDJの様ですが、あまりメディアで正確な情報が掴めずでした...
そして僕はその時間見逃してしまいました。
(レビュー無しですがお許し下さい🙇♂️)
CVLTE
OPENING ACTとして東京のみ登場。
この頃から彼らは話題が急上昇しましたね。
本人も言っていたようにパンクでは無いのですが、完成され尽くした世界観と楽曲の作り込みでOAにするには勿体無いパフォーマンスでした。
オートチューンとエレクトロが全然いやらしくないし、楽器隊が上手いので超カッコイイですよ。
今では単独行くほど好きですね。
TOTALFAT
2組目はかれこれフェスやイベントでそれなりに見てきた歴戦のTOTALFATです。
パンスプも常連なのでボルテージはMAX。
今は3人体制になってるんでしたね。
Jポップパンク・メロコアの土俵で長く戦ってきただけあって、安定したパフォーマンスでした。
外国人パンクロッカーもノリに乗ってましたね。
全然詳しくないのですがリフが好みの楽曲が多くてライブ映えするな〜という印象です。
ASH DA HIRO
続いてはスーパールーキーASH DA HIRO。
ASH君のV系ソロ時代に名前を聞いていたのですが、今はがっつりバンド体制で活動しています。
Judgmentがブルーロックの主題歌に抜擢されたこともあり、話題急上昇中ですね。
系統で言うとミクスチャー要素強めのロックで、
今回招聘されている様にパンク感もあります。
楽器隊も元々サポートアーティストなのでライブ慣れしていますし、玄人の味がしました。
DJがいるので、骨太のロックの中にもチャカチャカとしたターンテーブルが挟み込まれます。
タイアップやライブを意識した楽曲が多いおかげでJ-ROCK好きは選り好みなく乗れるかと。
初見でしたが圧巻のパフォーマンスでしたね!
HEY-SMITH
数々のフェスやTRIPLE AXE含め、恐らく20回以上は見ている日本最高峰のパンクバンド。
次があるので大人見になってしまったのですが、
良い意味で平常運転のセトリとパフォーマンス。
やっぱりホーン隊が頭を振ってあちこち走り回るのってステージ映えするから良いですよね。
外国人が自由に踊り狂ってたのが印象的でしたね。
やはり彼らは独自性あって面白いです。
THE BONEZ
待ちに待った僕の大好きなTHE BONEZです。
※なぜかライブ投稿ありませんでした。
コロナ禍の昨今もあって久しぶりでしたね。
リハは割とレアなGiM CRACKを演奏。
We Are The BONEZの大合唱から始まると、numbに続き、新譜LPから1曲を披露。
そこからはAdam&Eve、Thread And Needle、Rusted Car、Suntownでシメでした。
めちゃ爆音でしたしフロア大荒れでしたね。
久々ライブハウス臭さが味わえて最高でした。
Jesseは荒くれ感があるので、
今回呼ばれている日本のパンク系バンドの中でも
"メロディックハードコアはこうでなきゃ"
と言った意思が強く感じられましたね。
04Limited Sazabys
学生時代から至るフェスやツーマンでバッティングするので、30回以上は見ているフォーリミ。
(ただ未だに楽曲とタイトル一致してません...)
昼休憩で見られなかったのですが、今やJポップパンクの代表になりつつあるのでそれなりにフロアは湧いていた模様。
この手の日本特有のパンクって独特なので、
海外評価ってどうなんでしょうかね。
THE INTERRUPTERS
海外組1発目はLA出身のスカ・パンクバンド。
女性ヴォーカルを擁する4人組ですね。
2019年のサマソニで来日していた様なのですが当時は知らず、予習していなかったのですが...
(それもそのはず、BMTHの裏でした。)
めちゃくちゃカッコ良かったです!
HEY-SMITHのようなスカサウンドなのですが、より特化していてロック感はマイルドです。
歌唱力も圧巻でとにかくノれる楽曲が豊富。
Vo.の日本語上手すぎてびっくりでした。笑
親日家のようなので、次に来日した時はチケット取っちゃおうかなと思ってます。
帰ってからめっちゃ音源聴いちゃいましたね。
何気に初めてスカパンクにハマった気がします。
SIMPLE PLAN
今回の目玉でもあるカナダの超人気バンドです。
オリンピックの開会式もやっていたり、日本でもそれなりに取り上げられる機会がありますね。
初来日はなんと2002年で、2013.2016年のパンスプにも抜擢されていてかなりの親日家。
一応パンクバンドにカテゴライズされていますが、
ポップロックでかなり聴きやすいです。
パフォーマンスもブレが無くて感動しましたね。
人気曲だけでなくAvril Lavigne、Smash Mouth、The Killersのカバーも演奏していてヘッズの湧かせ方も上手いな〜と思いました。
メタルコア畑で育ったが故に全然知らなかったのですが、シンガロング巻き起こりで会場の一体感も半端じゃなく、これぞ海外ライブといったノリ。
もう少し予習すれば良かったと後悔...!
BAD RELIGION
トリ前はUSの重鎮BAD RELIGIONでした。
80年代から活動している歴戦の猛者であり、
メロコアの祖とも言われているバンドです。
年季もかなり入っているので、出てきた時の佇まいから貫禄が違いましたね。
名前しか知らなかったですし世代じゃ無いのですが、"あの頃のパンクだ!"という感想でした。
楽曲の振れ幅はそこまで無いですがとにかくノリやすいし、重さがちょうど良いですね。
楽器隊も初期位置に鎮座したままメタリックなリフを当たり前のように弾いていました。
所謂ダイブ・モッシュ・サークルが起きるようなステージングでは無かったのですが一体感もグルーブ感も凄まじかったですね。
My Chemical Romance
満を持して登場、My Chemical Romance。
本フェスの大トリを務める大目玉バンドであり、
僕をロックの世界に引き摺りこんだ張本人です。
Sum41がキャンセルになったこともあり、
左側のステージに全人口が密集して待機。
来日も12年振りですし、ここまでの規模のバンドとなると張り詰めた緊張感が漂っていました。
一あぁ、俺ついにMCRに会えるんだな。って
メンバーは脂が乗って来たものの、Gerardはオフィスレディの格好に身を包み、全眼コンタクトに額流血メイクという、世に訴えかけるような衣装。
そしてこれは彼らの十八番ですが、バックスクリーンには倒壊したビル群が刻と映し出されます。
コンセプトは復活後の新譜である
Foundation of Decayを踏襲していそうです。
開幕はこの楽曲が放たれ、退廃的で写実的で、
妖麗的で衝動的な音の波が幕張を飲み込みます。
終われば間髪開けずにI'm Not Okayに差し掛かり、パンクの春に息吹を吹き込みます。
そこからはBoy Division、Give 'Em Hell,Kid、The Ghost of Youと初期の楽曲を続けて披露。
Kill All Your Friends、Our Rady of Sorrows、Planetary(GO!)とライブ映えする曲を重ねると
Welcome to The Black Paradeが到来。
万単位のオーディションスが合唱するという、
恐らく今後の人生でも塗り替えられることの無いだろう特大のシンガロングで迎えます。
シメでは無くて中盤に持ってきたのが粋ですね〜
途中はメンバー(運営)から絶え間無く水とお茶が前方から送られてきて、体調不良も懸念したギチギチのフロアに対する思いやりが染みました。
(このご時世で回し飲みはOKなのかい。笑
そして外国人がお茶を露骨にスルーするのが面白かったです。向こうのお茶と違いますからね。)
畳み掛けるようにDeathwish~The World is Uglyまで駆け抜けると、HelenaとMamaでまたもや会場全体の特大シンガロング。
ラストはFamous Last Wordsでした。
少し間を空けてMCRコールが鳴り響くと、
短いMCを挟んでアンコールへ突入。
Vampire MoneyとThe Kids from Yesterdayという、Danger Daysからの2曲で終幕しました。
終盤はメンバーの子供がステージに出てきてお父さんの真似をしてワイワイ遊ぶという、年月を感じさせるほっこりな演出が良かったですね。
長々と書き綴ってしまいましたが、僕のオーディエンスとしての夢がようやく叶った日でした。
解散と同じぐらいのタイミングで知ったので来日はおろか新譜の概念すら無かったですし、
復活すると知った日にはそれは泣きました。
初めて見る彼らは昔に見た彼らのままだったし、
コアな楽曲を織り交ぜたステージは圧巻でした。
(流石に当時の原キーは少し辛そうな印象もありましたが、透き通る声と演奏力は健在でしたね。)
念願も念願だったので僕の音楽史の1ページが一区切り付いたような経験になりました。
コロナ禍が開けたタイミングで見られたというのも大きかったかな。ライブも久しぶりだし。
ありがとうMCR!また日本に来てください!!
セットリスト
おわりに
今回はパンスプ2023のレポでした。
これを書いている僕は2024の開催が発表される1年後の時空にいるのですが、ちょうど良いきっかけだったので振り返ってみることにしました。
こう見ると2023って来日控えめな気が。
(コロナ禍と復活が重なる年だったので収支や諸手続きの要因もあるのかもしれないですがね。)
僕はパンク育ちでは無いのでまだまだ知らない世界が多いのが正直なんですが、たまにこうして大きなイベントに行ってみるのも良いですね。
今年はどうしようかな。
Sum41いるしツアーもあるんだよなあ。
それではまた👋