2022年の悩み、成長、葛藤、不安、希望。
2022年。今年もいろんなものを作りました。計算してみたら112個くらい。(試作含む、バイトは除く)
来年はもっとたくさんのものを作りたいです。
ざっくりですが、今年作ったものをリールにまとめてみました。
去年よりは体調を崩すこともかなり少なくなり、形になったアイデアと作ったものの数は間違いなく増えました。ただ不思議なものでお金は大して稼げていないという・・・
この辺が作り手としても仕事が遅いし、経営者としてもポンコツという事実を突きつけられてますね。
作りたいものは増え続け、塩漬けのアイデア、スケッチ、図面は増えている一方です。今の自分はこのアイデアをどれだけ実際に形にするかということが1番面白いと感じてます。しかし、このままだといくらこのアイデアを形にしても大して稼げないのではという不安感が強いです。
そしてこれとは別にオーダーメイドで作って欲しいという依頼もちょこちょこあり、そちらの制作も結構お待たせしてしまっているのでとても申し訳ない気持ちでいっぱいです。
なにか突破口のようなものがあるわけでもなく、短期的な「納期」という目標に向かってがむしゃらに突っ走って、それが達成したらまた次の納期に向かって走るという繰り返しです。
お金の余裕も心の余裕もないので、長期的な視野でものごとを考えるということができていません。
それでも「新しいことに挑戦したい」という気持ちはまだあるので、なんとかこういう仕事で生きているんだと思います。
今年で独立3年目。
独立したときから「これからの作家はD2Cだ」と思って、オンラインストアとクラフトフェアの直販だけでほぼやっていました。
しかし、個人の発信だけでは大した力もなく、家族3人を養うには少なすぎる売上・・・
そろそろ取り扱ってくれる卸先のお店を探そうかどうしようかと考えているところです。
しかし、現状、制作に時間を結構取られてしまっていて営業活動をする時間があまりありません。
そして卸売りをするということは今の価格から値上げをせざるを得ません。
今の値段は直販だからできる価格設定になってます。(もうすでに十分値段高いのにというご意見は甘んじて受け入れます。)
販売店の販売手数料が価格に乗っかるので、果たしてその値段で売れるのか?というのは自分でも疑問です。
そして、1番自分がモヤモヤする点は、どんな人が買ってくれたのか全く分からなくなってしまうという点です。そして卸売りをしてこなかった理由でもあります。
売上を求めるあまり、どんどん分業の道を歩んでしまったらそれは自分が個人事業主になった根本的な想いや理念から外れてしまいます。
売る専門の人、作る専門の人、そしてさらに細かい分業の形はどんどん僕の責任を離れていってしまいます。
僕が全てにおいて責任を負っているからこそ、お客さんと直接繋がっているからこそ、お客さんにとっても、僕にとっても地続きで手触り感のあるものを作れていると思ってます。
お客さん、使っているくれる人が確かにそこにいるという安心感が僕にはあり、お客さんはこの人が作ったんだという実感がある。
今の僕のお客さんは僕を信頼してくれてるから仕事をくれたり、作品を買ってくれたりしている感覚が確かにあります。
と同時に全て1人でこなすことの限界をそろそろ感じてきています。この辺のジレンマにとても悩んでいます。
理念を追い求めるあまり、自分で自分の首を締めているような感覚もあります。
そんな現状ですが、今年のオンラインストアの売上は少ないものの過去最高でした。
一瞬のバズを狙うよりも継続することが大事なのかなとも思いました。
あとは、スパイスミルやコーヒードリッパーといった定番アイテムのラインナップが増えたこともかなり大きな要因だと思います。
今後これらのアイテムが売上の柱になって欲しいと願ってます。
単純にとにかくアイデアを形にするという試行回数を増やすことは、もしかしたら大切なのことなのかもしれません。売れる商品も売れない商品も関係なく、とにかくたくさん形にしてみる。
その経験からだんだんと売れるものを作り出せるようになる筋力がついてくるかもしれないとも思ったりします。根拠はないけど。
そう自分に言い聞かせてやりたいことをやる言い訳にしているような気もします。
自分の作品以外の話になりますが、今年、個人的にやってよかったなと思うのはカメラマンの仕事を受けたことです。
自分はプロのカメラマンではないのですが、僕のSNSの写真を見た人からカメラマンの仕事が舞い込んできました。
これはとても嬉しいことでした。
カメラが趣味の僕は、いつかカメラマンの仕事をやってみたいと大学時代から思っていました。カメラマンやりたくてフリーペーパーの学生団体に入ったこともありました。10年越しでカメラマンの夢が実現しました。
とはいえ、実績も機材もないのでバイト代程度の金額でやらせていただいているお仕事です。
これが売上の柱になりそうな感じはないですが、確実に僕のやりたいことに繋がっている感覚はあります。
そして単純に、いろんな職人さんと知り合い、仕事場を見せてもらい、その働いている姿や作品を撮影するというのはとても刺激になります。
日本という狭い国でこんなに多様な価値観を持った人がいるんだと実感します。
職人さんって癖強い人多いんですよ笑
いい意味でも悪い意味でも。
そして、この人がこの作品を作っているという現場を目撃することで、消費者からみたらブラックボックス化していたものづくりの現場を目撃し、それを自分が発信できるというのが、自分にとってはとても嬉しいです。
いろんなところで売られているものは、作っている人の血が通っていて魂のこもったものであると伝えたい。
これは普通の人にはできない体験だと思ってます。
このnoteでもたまに書いてますが、僕は結局、ストーリーのあるものづくりが好きなんだと思います。
だから、僕個人が作り手であり発信者となってものづくりの現場を発信しているという節があります。
それにはいろんな媒体が必要だと思い、毎日のようにSNSで写真を投稿しています。だからカメラの技術が必要なんです。
カメラマンの仕事を受けたことで、そのカメラの技術や経験がかなり増えたと思います。
そして、SNS以外ではこのnoteでひたすら長文を書きなぐっています。これに関しては上達している感覚はありません。ひたすら書きたいことを想いのままに書いてます。
いつも長くなってごめんなさい。
そしてPodcastも配信してます。これも独り言をマイクに向かってブツブツと言っているだけです。正直、本当にただの独り言なので本当につまらない内容になってます。喋りがとても下手くそなコミュ障の独り言です。まとまりもなく、エンタメもなく、本当に得るものはなにもない。むしろ時間を奪っているだけです。
そしてYouTubeで動画を配信しています。こちらはPodcastよりは少しずつ上達してきている感覚があります。
下手くそでもやりたいことが明確なので下手なりに練習しているんです。
「小尾口くん、いろんなことやってるけどそんなことよりちゃんと家具の仕事受けて作ったほうがいいんじゃない?」とか「卸先見つけたほうがいいんじゃない?」とか、多分僕の見えないところでいろんな人がそう思っていると思います。
でも僕は一見この遠回りのようなやり方が、長い目でみたら、ものづくりの現場にいる職人さんや作り手の人たちのためになっていると信じたい。
買い叩かれる下請けにならないための戦略なんだと言いたいです。
でも、こうしたやりたいことのすべてのおいて、マネタイズできる感覚が全くない。だから経営者には向いてないと思います。
31歳にもなって、小学生みたいにやりたいことをただやっているだけ。
それでも、こんな僕のやっていることや作っているものを面白がってくれる人も少しずつですが増えてきた気もします。
来年も泥臭く、厚かましく、恥を捨てて、他人に教えを請い、ねだり、頼り、おんぶに抱っこでも強く生きようと思います。
隠さず、背伸びせずに等身大の自分をさらけ出して、リアルな僕を発信していきます。
来年もよろしくお願いします。