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有楽町で鉋削り。b8ta Tokyo – Yurakuchoにスパイスミルとコーヒードリッパー出品してます。

ついに東京に初進出。僕の作品が東京の有楽町で見られます。
b8ta Tokyo – Yurakuchoというお店に1ヶ月置いていただきます。
スパイスミルとコーヒードリッパーを手にとってご覧いただけます。

b8ta(ベータ)はサンフランシスコ発のいわゆる「売らないお店」です。売ることが目的ではなく、ショールームのような機能を持つお店です。
商品を手に取って体験してもらうということに重点を置いているようです。
D2Cの商品を実際に手に取って体験できるというのがお客さんにとってはメリットではないでしょうか。

以下公式説明

【b8taとは】
b8taは2015年に体験型ストアを米サンフランシスコ近郊のパロアルトでオープン。
Retail as a Serviceのパイオニアとして約6年間新しいソリューションを先導。
ミッションとして「リテールを通じて人々に“新たな発見“をもたらす(Retail Designed for Discovery.)」を掲げています。実店舗への出品をまるでオンライン広告を掲載するのと同じくらい手軽なものにし、消費者に世界中のイノベーティブな製品を発見、体験、購入できる場を提供します。

PLYLISTの商品は「MEETS NAGANO at b8ta」という長野県特設エリアが設けられていて、そこに置いてあります。

ちなみにb8taのウェブサイトからも商品情報をご覧いただけます。

僕のような作家の商品は実際に手に取ってみて見ていただける機会はとても少ないです。
見れるとしたら、僕がクラフトイベントに出展する時くらいでしょうか。おそらく年に2回か3回とか。
しかも長野県内のイベントに出展することがほとんどなので、県外の人にとっては実物を見る機会はほぼないというのが現状です。

東京近郊にお住まいの方が手にとって見ていただける機会はかなり貴重なので、ご興味ある方はぜひこの機会にb8ta Tokyo – Yurakuchoに足を運んでいただければと思います。

実はb8taが日本進出する前から知っていたんですが、まさか僕が出品する日が来るとは想像していませんでした。
元々ガジェットが好きな僕はYouTubeなんかでガジェット系YouTuberの動画を見てb8taの存在を知っていました。
そう、b8taといえばガジェットのイメージがありました。
なぜ僕が畑違いのガジェット系を中心に置いている東京の売らないお店に出品しようと思ったのか。
この辺についてもお話ししようかと思います。

b8ta Tokyo – Yurakuchoに出品しようと思った理由

長野県の営業局の方から都心のショールーミング拠点を活用したテストマーケティング・プロモーション支援事業という案内がメールで送られてきました。
そう。今回b8taに出品できたのは長野県の支援事業のおかげです。
このメールを見たときに「これは絶対に応募しよう」と即決しました。
先述の通り、元々b8taの存在やビジネスモデルを知っていたので、県産品のPRにb8taを利用するのはめちゃくちゃ面白い試みだなと思いました。
b8taは内装もかなり綺麗だし、高級感のあるショールームなので技術力の高い県内メーカーのプロダクトや価格帯の高いプロダクトであってもしっかりとPRできるんじゃないかと感じました。
よくあるような物産展とは明確に違うPRの仕方が出来そう。
うちの商品は高価格帯なのですが、b8taに置いてもらえるなら客層と価格帯が大外れするという心配はしなくてもよさそうだ思いました。

そして何よりも一番の決め手になったのは出品に必要なお金のサポートがあったことです。
ここはあんまり詳しく話さない方がいいかもしれないので詳細は書きませんが、以前読んだ記事(下にリンクあり)によると、普通に契約したら1ヶ月の出品で30万円かかるそうですよ。
今回は長野県の支援事業ということで、うちの負担する金額というのはかなり抑えられていました。ぶっちゃけこれがなかったら出品しようなんて思わなかったです。笑

ちなみにb8taのビジネスモデルはこんな感じになってます↓

b8taの記事↓


b8taに出品するにあたって期待したことは以下の4点です。

  1. 今までリーチできなかった人たちに出会うことができるのではないか

  2. SNSでうちのスパイルミルやドリッパーをSNSで知った人が直接見れる(東京近郊に住んでいる人限定だけど)

  3. 都会に住む人のライフスタイルに合ったものを設計できているのか確認したい

  4. AIカメラによるデータを見て分析したい

①今までリーチできなかった人たちに出会うことができるのではないか

僕が営業活動をするといえばクラフトイベントに出展するくらいです。
それ以外の営業っぽい活動はほぼしていません。
クラフトイベントも今のところ長野県内のイベントしか出展していません。
となるとですね、僕がリーチできる客層というのはかなり限られてきます。
何かと言い訳して営業活動をしない僕にとって、b8taに出品するというのはなかなかいい選択肢なのではと思ったんです。
普段リーチできない客層の人たちにリーチできるいい機会だなと。
東京の一等地で接客してくれるスタッフの人がいて、しかもお客さんの意見をフィードバックまでしてくれるんです。
僕の想像ですが、b8taに行く人ってガジェット好きだったり新しいもの好きだったり「アンテナを高く張っている人」なのではないかと思うんです。
そういう人たちってものを見る目が鍛えられているというか、ちゃんと自分に合うか合わないかという基準というか「ものさし」のようなものをちゃんと持っている人が多いような気がしています。(個人の勝手な印象です)
そういう人たちの目で僕の作品を見てもらって、ちゃんと僕の作品はそれなりのものを作れているのかというのをフィードバックをもらって確認したいという思いもありました。

②SNSでうちのスパイルミルやドリッパーを知った人が直接見れる

営業活動はクラフトイベントの出展程度だといいましたが、半分仕事で半分プライベートのようなSNSのアカウントの運用もしております。
インスタはフォロワー700人弱の弱小アカウントですが、クラフトイベントに出展した時には「インスタ見て来ました!」と言ってくださるお客様がちらほらいらっしゃいます。
ちなみにECサイトへの流入もインスタ経由がかなり多いです。
僕のことをイベントで知ってくれた人よりも、SNSで知ってくれた人の方が多いのではないかと想像しています。
そんな人たちのために、SNSで見ていた「あのミル」や「あのドリッパー」を直接手に取って見るお店があったらいいのになと常日頃から思っていました。
そんな状況の自分にとって、b8taに出品するというのはまさにピッタリでした。
東京のかなり立地のいいところで1ヶ月作品を置いていただけるので、東京近郊に住んでいる人たちに手に取っていただけるのではと思いました。

③都会に住む人のライフスタイルに合ったものを設計できているのか確認したい

僕は長野県のほどほどの田舎に住む30代ですが、最近よく感じることがあります。
それは「都会に住んでいる人のライフスタイルと自分のライフスタイルはかけ離れているだろう」ということです。
うちのPLYLISTという屋号に込めた想いに「その人のライフスタイルに合ったものを僕の持っている知識や技術、素材やアイデアの組み合わせをプレイリストのように提案する」というのがあります。
ところが僕自身が田舎にずっと住んでいるということもあり、想像できるライフスタイルに限界があるなと感じでいます。
どんどん固定観念化した「都会の暮らし」というものに凝り固まっている感じです。
b8taに僕の作品を出品することで、都会に住む人たちからの生の声を聞くことができるのではないかと思ったのです。
都会に住む人たちの暮らしに寄り添うようなものを作れているのだろうか。
果たして僕の作品はb8taに足を運ぶ人たちの心にヒットするようなものを作れているのだろうか。
もし外れているのであれば、フィードバックをもらってできる限り修正したいと思いました。

④AIカメラによるデータを見てみたい

もうこれはミーハー心と言ってもいいかもしれません。
b8taにくるお客さんのどの程度の人が関心を示してくれたのかとか数字で示してくれるだけでも面白い。
ぶっちゃけ1ヶ月で得られるデータでは大した分析はできないかもしれません。
特に僕のような個人事業主はこんなデータをもらったところで大した統計的な分析はできないとも思います。
僕がこれまで蓄積したお客さんのデータといえばイベント出展した時の売上、会計数や顧客単価とか。
あとはイベントごとの来場者数くらいなものです。
なので比較できるとしたらこれまでのイベントで得られたこれらの数値とb8taの出品はどの程度傾向が違うか、くらいかもしれないです。
それでもちょっと比較するだけで今後、どのような場所、環境、イベントに出品するべきなのかというのは参考になりそうなので、今後の出展や営業活動に活かせるのではとは思っています。

10月22日(土曜日)は僕が店頭にいます

1ヶ月出品するのでその期間であればいつでも商品はご覧いただけますが、10月22日13時~17時は僕が店頭にいます。
スパイスミルを鉋で削ったり、コーヒードリッパーを彫る作業の実演をします。
試作中のミニミル(小さいサイズのスパイスミル)も持っていく予定です。
胡椒を実際に挽いて、挽き心地も体験できるようにするつもりです。

実演はものづくりの風景を都心で見られる貴重な機会になるのではないかと思います。
僕は常日頃からものづくりの裏側を発信することをSNSやYouTubeでしているので、ぶっちゃけスマホやパソコンで見ることもできるのですが、直接見るのはやはりまた違う体験だと思います。
あとは、とても近い距離で作業を見ることができるので臨場感というものは格別だと思います。
ものづくりをしている人と直接コミュニケーションをとることができるというのも実演のいいところだと思います。
もしこのnoteを読んでくださって、実際に店頭に足を運んでいただけるようでしたら、いくらでも気軽に話しかけてください。
お客さんが来ても無心で削り続けるつもりはあんまりないので。

都心で鉋削りという超アナログな実演をする理由

もので溢れる現代ですが、その製造の裏側や作っている人たちというのはなかなかスポットライトが当たりずらいと思っています。
欲しい商品はオンラインでポチッと買えてしまいますが、ものが作られて商品が手元に届くまでの過程というのはブラックボックス化しています。
どうやってものが作られているのか。
効率化されて低コストで大量生産されることによる恩恵は凄まじいものがありますが、ふと立ち止まって自分の身の回りにあるものを見ると「はて、なんでこれ買ったんだろう?」みたいなものがあるのが結構普通になっている気がします。
ものを買うきっかけというのはいろいろありますが、
「この人が、こういう想いで、こうやって作った」というのを知ることは、無駄遣いだけでなく、ものを大切に長く使うことにつながると思っています。

ぶっちゃけ、僕が作っているスパイスミルやコーヒードリッパーなんてAmazonでいくらでもコスパの良いものがたくさんあると思います。
でもコスパで選んだものって、自分にとって「代えがたい大切なもの」にはならないんですよね。
絶対ならないわけではないですけど、なりにくいと思います。
代えがいくらでもポチれるので。
身の回りのものを全てこういう大切なものでそろえるのは不可能ですし、それはそれで首を絞めるようで苦しいと思います。
ですが、少しでいいから大切なものを手元に持つということは、心を豊かにしてくれるような気がするんですよね。
少なくともその大切なものを使っている時は。

ちなみに、僕自身が少し前まではいわゆるコスパ厨だったような気がします。
ですが、「なんか違うな」と感じるきっかけがいろいろありまして、最近は少しずつコスパ以外の指標でものを買うようになりました。
いわゆる「丁寧な暮らし」というものへのあこがれみたいなものもあります。
あとは「人」と強固に結びついているものを買うようになりました。
作家ものというやつですね。
陶芸家の方が作った湯飲みや木工家の器など。
その人の人柄、世界観、価値観、暮らしなどが滲むようなものに魅力を感じるようになりました。

しかし、先述の通り、現代はものづくりのブラックボックス化によって「もの」と「人」との距離がかなり広がってしまったような気がしています。
僕はその距離を少しでも縮められるような「ものづくりコミュニケーション」ができたらいいなと思っています。

そんなわけで、都心で木を削ってみたら面白がってくれる人がいるんじゃないかと思って実演をしてみようかなと思ったわけです。

長くなりましたが10月22日13時~17時は僕がb8ta Tokyo – Yurakuchoにいます。
スパイスミルを鉋で削ったり、コーヒードリッパーを彫る作業の実演をします。
ご興味あるかたはぜひ足を運んでいただけるとうれしいです。


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PLYLIST 小尾口達貴
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