慢性胃炎で利用される漢方薬を紹介
さまざまな理由が原因となりおこってしまう慢性胃炎。
必ずしも検査で胃に炎症があるなどの異常がないけれど、胃に痛みを感じたり、胸焼けがしたりなどの不定愁訴がある、症候学的胃炎というものもあります。
この記事では、慢性胃炎のなかでも特に不定愁訴に対して効果的な漢方薬を解説。
六君子湯(リックンシトウ)
半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)
自然由来の漢方薬で胃がスッキリした毎日を手に入れましょう。
六君子湯(リックンシトウ)
構成生薬は以下です。
人参(ニンジン)
蒼朮(ソウジュツ)
茯苓(ブクリョウ)
半夏(ハンゲ)
陳皮(チンピ)
大棗(タイソウ)
甘草(カンゾウ)
生姜(ショウキョウ)
漢方薬は生薬由来の薬なので、実際に効能効果が証明されている研究は貴重です。
そのなかでも六君子湯は、消化管運動の改善や胃粘膜血流増加など多くの薬理作用が実験的に明らかになっています。[1]
六君子湯は食べるとすぐに眠くなり、体のだるさがなかなか取れない人や胃腸の弱い人におすすめ。
副作用も少なく、広くさまざま人に適応が可能な漢方処方です。
半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)
構成生薬は以下です。
半夏(ハンゲ)
黄芩(オウゴン)
乾姜(カンキョウ)
人参(ニンジン)
甘草(カンゾウ)
大棗(タイソウ)
黄連(オウレン)
半夏瀉心湯は主にストレスによる胃腸障害を改善します。
特に以下の症状がある方におすすめの漢方処方です。
神経が過敏な方
おなかがゴロゴロとなる方
胃痛が気になる方
口内炎がある方
また半夏瀉心湯は胃痛だけでなく、抗がん剤治療による副作用の一つである口内炎に対して効果の研究が行われています。[1]
そして実際に臨床の場でも用いられている漢方処方です。
慢性胃炎が気になる方は漢方薬を試してみましょう
慢性胃炎の原因は、ピロリ菌の感染やNSAIDsの服用により胃が弱くなることです。
弱くなった胃に攻撃因子が胃を攻撃し慢性胃炎につながります。
ピロリ菌感染が原因の場合は除菌が必要になるので、早めに専門医に受診しましょう。
漢方薬は胃腸の運動が弱っている時やストレスに対しての胃の痛み、また器質的な症状がない場合の胃炎への効果が期待できます。
胃の調子を整えてスッキリした毎日を過ごしましょう。
【参考】