Fuse.jsで爆速検索を手に入れろ

2024年4月11日 16:31

こんにちは、フロントエンドエンジニアのカネコです。
日々の開発業務の中で、UI/UXの向上にも注力しています。
今回は、Webサイトにおけるユーザー体験の重要な一環である「検索機能」に焦点を当て、その実装にFuse.js(https://www.fusejs.io/)という強力なライブラリをご紹介したいと思います。

Fuse.jsの導入

Fuse.jsをプロジェクトに導入する最初のステップは、npmを使用してパッケージをインストールすることです。コマンドラインで以下のコマンドを実行します。

npm install fuse.js

または、CDNを介して直接ブラウザに組み込むことも可能です。これは小規模プロジェクトや試験的な実装に適しています。

<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/fuse.js/dist/fuse.min.js"></script>

基本的な使い方

Fuse.jsを使用するには、例として検索対象となる論文のデータセットを準備します。
まず、論文のタイトル、著者名、出版年、および抄録を含むオブジェクトの配列を作成します。

const papers = [
  {
    title: "Deep Learning for Natural Language Processing",
    author: "Yoshua Bengio",
    year: 2016,
    abstract: "This paper explores the application of deep learning models to natural language processing tasks."
  },
  {
    title: "Efficient Estimation of Word Representations in Vector Space",
    author: "Tomas Mikolov",
    year: 2013,
    abstract: "We propose a new architecture for learning word vectors that significantly improves the efficiency of representation learning."
  },
  {
    title: "Attention Is All You Need",
    author: "Ashish Vaswani et al.",
    year: 2017,
    abstract: "The Transformer model architecture is introduced, showing that it outperforms conventional models on various tasks."
  },
  // 他の論文データ...
];

Fuse.jsの設定

次に、Fuse.jsのインスタンスを作成し、検索オプションを設定します。この例では、keysオプションに検索対象のフィールド（タイトル、著者名、および抄録）を指定します。

const options = {
  includeScore: true,
  keys: ["title", "author", "abstract"],
  threshold: 0.4
};
const fuse = new Fuse(papers, options);

ここで設定したthresholdオプションは、検索の厳密さを調整します。値が低いほど、より厳密なマッチが必要になり、高いほど柔軟なマッチが可能になります。

検索の実行

最後に、searchメソッドを使用して特定のキーワードで検索を実行します。例えば、「deep learning」に関する論文を検索する場合は以下のようにします。

const result = fuse.search('deep learning');
console.log(result);

このコードは、「deep learning」を含む論文のタイトル、著者名、および抄録を検索し、関連性スコアと共に結果をコンソールに表示します。

Fuse.jsの素晴らしさの再確認

検索対象のデータセットが論文であろうと、製品のカタログであろうと、Fuse.jsは簡単に統合でき、効果的な検索結果を迅速に提供します。
その使いやすさと、豊富な設定オプションにより、開発者は検索機能をカスタマイズして、特定のニーズに合わせたユーザーエクスペリエンスを提供できます。

まとめ

開発の過程で直面する多くの課題の中でも、ユーザーが求める情報をいかに迅速かつ正確に提供できるかは、そのプロダクトの成功を大きく左右します。
もしまだFuse.jsを試したことがないなら、この機会にぜひその可能性を探ってみてください。複雑な設定なしで簡単に高度な検索機能を実装できることに、きっと驚かれるはずです。

最後に、Fuse.jsの導入は、ただ検索機能を追加するだけではなく、ユーザーがより簡単に、そして快適に情報を見つけられるようにするためのステップです。
あなたのプロジェクトにFuse.jsを導入して、その改善を実感してみてはいかがでしょうか。
開発者としての経験をさらに豊かなものにし、ユーザーにとって価値のあるプロダクトを提供するために、Fuse.jsが力強い味方となることを願っています。

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［今回の記事担当］フロントエンドエンジニアカネコ 2022年入社。