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#111 ファミリークローゼットについての私的見解として
リフォーム計画において、収納や動線の計画は非常に重要!
色や、インテリアも確かに大切ですが、
毎日の生活の快適さを決めるのはココですよね
収納の考え方も色々と変化を遂げてきた
かなり前は今ほど日常生活には物がないという時代もありました
それこそ、掃除機ではなく箒、
ベッドではなく布団という生活の時代
だってあった
この時代では、押し入れは布団の収納場所でしたが今ではどうでしょうか?
家具や雑貨、家電用品もあまり種類がなければ、収納にも困らない
納戸や蔵は普段使わないものや家宝などを収納する場所であったと思います。
それに対して、高度成長期からモノが溢れ、必要のないものを抱え込んだ人たちの反省、ストレスが今になってシンプルな生活やミニマル無い生活への憧れにもなり若い世代はそれが当たり前な感覚にもなっているのかなと思います。
収納のスタイルとしての変化もある
収納や動線に対しての考え方、価値の感じ方も大きく変化したと思います。
玄関には靴箱があればいい・・・ではなくて
玄関に合った方が良いものって何だろう?
便利な物って何だろう?って考えてみた結果、シューズクローゼットや土間収納という考え方が生まれたし、
服は各部屋にクローゼットという考えよりも家族が1つのスペースを共有する方が管理しやすい、
洗濯から干し、収納するを一つの家事として捉えると
動線は短く、管理しやすいのがベストだということでファミリークローゼットという仕組みが出てきたのでは
ないかと思っています。
危険なのは、流行っているから飛びつくとか
プランが現状だけを基準にしてしまうこと
住まいの計画というのが他と大きく違うのは長期目線がいかに重要か?ということではないかと思います
人も暮らしも変化し続けるということです。
でも家は変わらない・・・、だから不便なまま我慢しているということが多いのではないかな?と思うのです
特にファミリークローゼットの考え方は、シューズクローゼットや土間収納よりも本当によく考えて計画をすることが大切なのではないかという事なんです
洗濯動線の一部に室内干しやユーティリティ、
その続きにファミリークローゼットを計画すると忙しい子育て中のママは確かに便利です
でも、子供がある程度大きくなった時はどうだろう?
夫婦が適度な距離感を求める様になったらどうだろう?
これは結構短い期間で変化するかもしれませんね
我が家の条件は今は?5年後は?10年後は?と
年表にして考えてみては?
住まいの年表、これは本当におススメです。
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まず、子供の年齢、性別は絶対に考慮する必要がありますよね
次に誰が何を管理をしているのか?
衣類ならママが工具はパパが
おばあちゃん、おじいちゃんは何を?
これはお家によって色々です
衣類の管理者がママでほとんどをワンオペ、しかも仕事がある、なんて場合は、ファミリークローゼットは大変便利で子供が小学校の低学年くらいまでは同じ空間で裸で着替えをさせてもなんら問題もない
なんなら、パパもママもそこには何の抵抗もない
そんな家族関係の間はファミリークローゼットは便利で
スペースの有効活用だとも言えると思います
しかし、子供は大きくなってプライバシーを大人以上に気にするようになる時期がきっときます
その時のファミリークローゼットはどうなるのか?
我が家も娘は、自分のものに触らないで!と
中学くらいから拒否する様になったし、今でもそうです
小さな頃は、何でも親任せだったのに何を偉そうにと思うけど
これが成長の証というもの・・・
この様に管理がママから個人に変わる時も来るわけです
その時にはファミリークローゼットって必要なの?
私はそう感じてしまいます・・・
夫婦関係も変わりますしね
住まいアドバイザーも
自分の今が中心になって提案を
していることが多いのでは?
自分の経験がものを言う!
住まいアドバイザーならではのメリットです
でも、プロは想像力が必要だし、他人の生活をしっかり観察する努力も必要だなと思っています
自分自身が子育て中は、見るもの感じるものが全て子供中心の目、感覚になっていたと思います
でも、お客様は色々で変化していくということを前提に考え、提案するのもプロならとたも大事な事
提案してもらう側もその変化を考慮してほしい、一緒に考えて欲しい
ということを一言付け加えてアドバイスを求めるのが正解なのではないかと思います
特に子供はあっという間に手を離れ、自分の世界を作って行きます
自分自身の成長の過程を思い出してみて下さい!
では、ファミリークローゼットは作らない方がいいの?
という問題
色々と問いかけると、わりと返されるのがこのテーマです
ファミリークローゼットはやめておくのが正解ですか?という質問
いえいえ、今便利なように考えるのがますは一番大事ですから必要だと思うことは取り入れた方がよいと思います
でも、ずーっと同じ状況はつづきませんよ~ということなんです。
変化に対応できる人であり、家であるのが一番良いのではないでしょうか?
☆例えば、
ファミリークローゼットとしてのスペースは将来リビングの一部としてスペースを広く出来ることを考えてみるとか
☆例えば、
ファミリークローゼットはご主人の書斎に出来る様に計画するとか
☆例えば、
ファミリークローゼットは廊下の一部であって将来は別の収納スペースに活用できるとか・・・!
変化とともに工夫次第で色々活用できるように、考えておくことがとても大切なのでは?と思うのです。
その時は、各個人の管理はどこでどのようにするのが一番良さそうなのか?
これも大切なテーマになります。
「潰しのきく家」にしておくって大切なことなのでは?
でも、その為には住む人がそのような脳みそを持ち、アドバイザーも
その様なスキルを持つことが条件なのかもしれません
陥りやすいのは、今の問題だけにとらわれること
大切なのは今から未来への変化を配慮すること!
今困っていることを解決したい!
これは本当によく分かります
子供が小さくてあちらこちらをベタベタと汚す、怪獣のごとく暴れる!
こんな時期は、子供と一緒に過ごすスペースはシンプルで安全、これが一番かと思います
大人のスペースとは隔離出来るのが良いですよね
でも、いつまでも怪獣ではないのでご安心下さい
成長していく過程にどう対応していくのか?
家つくりの大きなテーマです
そして次にやって来るのが、子育てが完了して家族全員が大人という時代です
家は、どのように変化をしていくのが良いのか?
想像がつかないようなこともあるやもしれません
そんな変化も楽しんでいける!
人生と格闘していくには、家ってどうあるべきなのか?
これは正解のない問題でもありますよね
色々と思いめぐらすのは楽しくないでしょうか?
私は結構楽しめるのではないかと思っています。
では、今日はここまでで
最後までお付き合い頂きありがとうございました♡