『ライオン・キング -ムファサ-』観てきた
※がっっっつり内容バレしています。みる可能性が1%でもある人は、ぜひ劇場の大スクリーンで!!
ディズニー作品が好きな身として困る質問が、「どれが好き?」なんですけど、その数ある好きな作品の中でも、私の中で堂々の一位にずっと君臨しているのが『ライオン・キング』なんですね(ちなみに二番目は『リトル・マーメイド』。それ以降は本当に順位がつけられない笑)。
なので2019年にフルCGで超実写化された時には大歓喜で観に行きました。
で、今回はムファサとタカの兄弟のお話、と。
先に言いますね。先述したようにディズニー作品の中で一番は『ライオン・キング』、じゃあ「一番好きなキャラは?」と聞かれたら「スカー」です。そう、あのムファサの人生の幕を引き下ろした張本人のスカー。それから私の中で好きな関係性が「親友」と「兄弟」。オタクの皆さんはワンピースのエースとルフィ、ナルトのイタチとサスケ、呪術廻戦の五条と夏油あたりを想像してもらえると分かりやすいと思います(腐ではないよ!!笑)。ええ、そうなんです、そういうことですね。これまた私の情緒死んじゃわない??大丈夫?
しかもCMで流れるシーンでタカ(スカーの昔の名前)が「ぼく、ずっと兄弟がほしかったんだ!」って言うじゃないですか。曇りなき眼と満面の笑顔で。兄弟が??ほしかった???
みなさんライオン・キングでのスカーを知ってますか?まぁこの記事読むくらいなので多分知ってると思うけど笑
プライドランドの王、ムファサの兄弟。ムファサの息子シンバが王位継承権を持つため、2匹がいなくならない限り絶対に王様にはなれないけど、王座を望んでいるライオン。
つまり兄さえいなければ自分が王であったということを、ずっと妬み続けているこのスカーが、幼少期にあのセリフを言っていたの、あまりにも運命とは…ってなってしまいますね。
で、もう内容バレしますって宣告しているので容赦なくネタバレしますけど、タカが王家の血を引く子どもだったのあまりにもダメージがでかい。私に。お前が王子かーーーい。
「ここ二匹は同じ家系の兄弟で、素質もあっただろうけど、「兄」だから順番的にムファサが王になった」って純粋に思っていた私はどうすれば??
自分が助けたムファサの所為で、母親は自分より野良の子どもを目にかけ(実際はそんなことないけどタカの目にはそう映っている)、強い敵ライオンに執拗に追われることになり、最終的には自身の両親も亡くし、己のための玉座も失った。CMのセリフだけでダメージ受けてたのに、こんなことってある??
ちなみに余談ですが、アニメーションの『ライオン・キング2』で出てくるコブも、たしかスカーとジラの血の繋がった子どもじゃなくて「養子」なんですけど、”上に立つものは血筋で決まるのではない”の暗示だったりするのかな…と思いました。まあシンデレラストーリーはディズニーの王道だからね。コブをシンデレラと呼んでいいのかは疑問が残るけど笑
でも良かったな、と思うのはこの映画がちゃんと副題通り『ムファサ』であったことですね。正しく、プライドランドの王になったライオンの過去だった。
勇敢で、強く、愛があって、みんなから愛される王さまの話だった。対してタカは臆病で、力はなく、独りよがりの愛で、ちゃんと卑怯者だった。ヴィラン側が語られる時でもヴィランを正当化しないところ、「こんなに辛い過去がありましたよ」で同情を引かないところにすごく好感が持てました。さすがに原作(アニメーションの『ライオン・キング』)よりはヴィランとしての性質もマイルドな表現になってるけど笑
基本的にディズニー作品全肯定botなんですが、一つ苦言をあげるとしたら、ティモンとプンバァのおふざけシーンそんなにいらなかったのでは?と、ちょっと…正直…思います笑
物語の導入としてまず、ラフィキがキアラ(シンバの娘)とティモンとプンバァ(シンバの友達・今回キアラの子守を託されている)に昔話をしてあげるっていうところからなんだけど、その昔話、つまり映画の本筋の途中でちょいちょい現在のこの「昔話を聞かせてあげてるシーン」に戻るんですね。時間軸が過去と現在で前後してガラッとシーン転換するので、話自体も、見てる側の集中も途切れちゃうし、最初と最後と中一回か二回ぐらいでよかった、と感じたのはありますね。ティモンとプンバァ好きな人にはごめんけど…。いや私も好きだけど、今回はシンバじゃなくてムファサの話だからさあ!!笑 キアラはちゃんとお話聴いててかわいかったね。
あとはラフィキ・ザズー・サラビとの出会いが描かれてたのは良かった。サラビとムファサのデュエットのとこめちゃめちゃ好き。歌上手いね。ラフィキはあんまり昔と変わってなかったけど、ザズーてサラビの従者だったんだ笑 ムファサは野良だけど、サラビが王族の末裔だったから結果的にシンバは王族の血筋なわけね…へぇ…。前時代的と言われればそれまでだけど、「王族」とか「血筋」とか「末裔」とか、大好きですよね~~。もう一回言っておくけど、両親とはぐれて行く当てをなくし、ワニに食べられそうになっていたムファサを助けたタカが王子だったんですよ。
『ムファサ』で出てきた新しいキャラで一番魅力的だなと思ったのがタカのお母さん(エシェ)。
2も含めて『ライオン・キング』に出てくるメスライオンたち、みんな好きなんですけど、エシェはポジション的には「女王」になるので、威厳や風格がありながらも慈愛に満ちた、すごく素敵なライオンだったな。自分の命の危機だったのを見捨てた実の息子に「大丈夫、あなたもいつかは勇気を出せる」って言葉が出てくるの、他ならぬ愛でしょうよ…。タカにとってその「いつか」がキロスからムファサをかばった、幼いころの兄弟の絆を思い出したあのシーンだとしたら、私は泣いちゃいますね。泣いてますけど。
父親がよそ者を嫌って自分のオスの群れの中に置くことを嫌がったので、ムファサはメスの群れでエシェと一緒にいられたけど、こんな素敵な母を持ちながらも「群れの長の子どもでオスライオン」という立ち位置から、ぐうたらな父のそばにしか居られなかったタカには、その点では同情する。でもお母さんは二匹とも同じように愛していたと思うよ。それをあの言葉から受け取れず、たとえ兄弟で対峙する状況になったとしても、それを妬みや憎しみに変えた時点で、ああやっぱりタカはヴィランの道を行くんだなと思いました。
今回吹き替えで見たけど、マッツ・ミケルセンのキロスを聴きたいので、字幕でもう一回観に行きます。待ってな第二弾の入場特典!!!
では!!