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A.D.O.R.

こんにちは。

今回はHip Hopクラシックとして名高い名曲を残したA.D.O.R.の作品を紹介します。

A.D.O.R.の名は必ず誰もが知っているということはなく、認知度は好きな人には知られているという程度だとは思いますが、90s クラシックスのミックスにて非常に使用率の高いLet It All Hang Outを耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
Let It All Hang Out以外にも素晴らしい楽曲がたくさんあるので、A.D.O.R.のレコードを見ていきましょう!

重厚なベースラインに会心のホーンフレーズ使いで全てのB-Boyを虜(とりこ)にしたPete Rockサウンドの真骨頂、Let It All Hang Outは地獄のHip Hopクラシック!
①1992年、②Pete Rockプロデュース、③サンプリングソース(California Soul)の良さ、④アトランティックからの新人、⑤甲(かん)高い耳の残るラップと、すべての要素が噛み合ったクラシックになるべくしてなった曲ですね。




K-Defが劇画調のハードボイルドトラックを用意したA.D.O.R.のセカンドシングル!ストリングス使いの深みと味わいのあるプロダクションとA.D.O.R.の独特の声質がイルな空間を作り出していますね!



A.D.O.R.の唯一のアルバムとなるThe Concreteは、1994年にプロモーション盤のみが制作されました。1992年から1993年ごろに作られたであろう楽曲群は、その当時のトレンドともいえる重低音の効いたジープビーツに分厚いベースラインといった手堅いつくりで充実の内容です。
Dimond Dによる2曲が素晴らしい出来で、Diamond D本人もマイクを握るKeep It RealはD.I.T.C.直系のハードコアチューン。Heart and Soulも極太の仕上がり!



1998年に突如として正体不明のレーベルからリリースされたLet It All Hang Outが再発されました。オリジナルヴァージョンに加え、Rae & Christian Remixも同時に発売されました。



世間はアーリー90sクラシックブームに沸く1997年、A.D.O.R.のニューシングルがPete Rockプロデュースでリリースされました。Let It All Hang Outの人気もあり、このシングルはかなり話題になっていました。
フィルターでモコモコに仕上げたプロダクションがここでも聴け、InIのプロデュースワークでPete Rockが完成させた芳醇で厚みのある音像に仕上がっています!当然A.D.O.R.との相性も良く、猫じゃらし状態となるほどに聴きまくった名曲!



哀愁のネタ使いと軽快なビートの対比が心地良いShock Frequencyもカッコ良し!Raekwon / Rainy Days (Remix)と同じサンプリングソースです。
裏面には何度目かのLet It All Hang Outを収録。どんだけこの曲に依存してんだって感じですよね!




A.D.O.R. × Diamond D シングル3部作のうちの一幕目、骨太なプロダクションが好印象のThe Rush。I'm not Playingのようなハードボイルドファンクとなり、Diamond Dの外さない仕事っぷりは安心して聴けます!



A.D.O.R. × Diamond Dシングルスの第二幕、高らかに鳴り響くホーンフレーズに軽やかなスネアーが重なり、ご馳走すぎるグルーヴを作り出したThe Kid Is Crazyが地獄のカッコ良さ!温かいベースラインに甲高いA.D.O.R.がバッチリの相性!大好き!



1994年のアルバム The Concreteの収録曲を半分ほど入れ替えてジャケットとタイトルを一新し、1998年に出直しリリースとなったShock Frequency。ジャケットが最悪ですね...



A.D.O.R. × Diamond Dシングルス3部作完結編、1994年のアルバム収録曲が2003年に奇跡のシングル化!
気だるいホーンフレーズと超ヘビー級のビートが巻き起こす絶対的なグルーヴが破壊力満点のDay 2 Day!



私の顔面写り込みヴァージョン

彼の代表作となるLet It All Hang Outに思い入れある方は多いのではないでしょうか?クラシックスが量産された1992年という特別な年代においても、際立った輝きを見せたマスターピース過ぎる名曲でしたね!

歴史には名が残っていなくとも、記憶には残るA.D.O.R.でしたが、昨日亡くなったとの悲しい知らせを受けました。哀悼の意を表します。

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