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Where Brooklyn at? -ニューヨークでDJ / Get Hype!と巡るHip Hop名所- ③
こんばんは、コウイチロウです!
前回はニューヨーク2日目の昼頃にブルックリンのレコ屋に行ったところまでとなりました。今回はブルックリンからマンハッタンのハーレムに向かい、その後にさらにクイーンズのプロジェクトに行き着いたところまでとなります。
1件のレコ屋を見た後はイヴェントのミーティングで中華料理のランチをいただきました。ちょっと洒落た回鍋肉定食で$15くらいでしたので、チップ入れて2700円くらいですかね。旅行前はニューヨークの物価高のウワサにビビりまくっていたので、高いなりにも常識の範囲内の値段で食べることが出来て安心していました。
ミーティングを終え、DJ Cronosfaderと一緒に自由の女神像に向かうことに。
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自由の女神のあるリバティ島にはフェリーでしか行けないため、フェリーの発着所があるバッテリーパークに着きました。
と、この時点で時刻はすでに3時すぎ。今からフェリーに乗って島に行っても、すぐに帰りの最終時刻のフェリーに乗ってトンボ帰りになることが判明。
とりあえず公園から小指くらいの大きさの自由の女神像を確認し、よし見たぞ!と自分に言い聞かせてすぐに帰りました。
マンハッタンの南西部にいましたが、地下鉄を乗り継ぎ、北部のハーレムに向かいました。目的はもちろんLのグラフィティ!
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この何でもない通りの標識ですが...
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これは僕も目にするまで知らなかったんですが、Big Lでお馴染みのレノックスストリートとマルコムX通りが交錯している標識があり、何か得した気分になりました。
この交差点の横には...
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そうなんです!
ハーレム出身の伝説のMC、Big Lのグラフィティを見たくてここに来たんですよ!
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グラフィティ自体はBig Lのセカンドアルバムのジャケットデザインを下地としたものですが、ファーストアルバム収録曲"Street Struck"の文字も見えますね。グラフィティの下には複数の花瓶が置いてあり、花が手向(たむ)けられていました。
副題に"Get Hype!と巡る"と書きましたが、ここでやっとHip Hop名所でGet Hype!との写真を撮ることが出来ました!
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Big Lのグラフィティが描いてあるデリの全景写真はこんな感じになります。
この時は昼に行ったので治安に問題はありませんでしたが、くれぐれも夜には行かないようにお気をつけください。
ハーレムから地下鉄に乗り、クイーンズに向かいました。
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地下鉄の構内でライヴパフォーマンスをしているアーティスト(?)はもちろん、車両内でも歌ったり踊ったり、楽器を演奏したり、そんな場面に何度も遭遇(そうぐう)しましたが、みんな自由にしていましたね。
クイーンズに着いてまず向かったのは...
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プロジェクトとは方向が違いますが、地下鉄の駅を出て北に少し歩いたところにNasの巨大なグラフィティがありました。Queensmaticはダサいのでやめてほしかったですが、Nasの顔面の毛穴までしっかり描かれている細やかなグラフィティは最高クオリティでした。
そしてついにクイーンズのプロジェクトに到着です!その目に飛び込んで来たのは!
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今年、Illmatic発売30周年を記念して描かれたグラフィティのようで、プロジェクトの道路挟んですぐ横の建物の壁にありました。ジャケットアートワークの隣に描かれたくしゃくしゃになった紙には、Illmatic収録曲が書かれていました。
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Illmaticのジャケットの、写真と写真が交錯したあのデザインを描くのは相当難しいですよね。
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Illmaticのグラフィティの横には1994年の発売当時にHip Hopの専門誌The Source Magazineにおいて最高評価となるマイク5本を獲得したことを示す5本のマイクと、アルバムのプロデューサーが書かれていました。これを見て血管ブチ切れるほどアガりました!
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Illmaticのジャケットの撮影場所を特定しようかとも思いましたが、適当なところでインカメで自撮りしてIllmaticっぽい写真が撮れたのでそれで満足して終わりました。
そしてプロジェクトの敷地内へ。
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ついにこの看板を実際に目にすることが出来ましたよ!
現在も居住している方もいますし、人がいる時は当然撮らない方がいいので気をつけて撮影しました。アジア人が喜んで団地の看板の写真を撮っているなんて異様な光景でしょうからね。
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Mobb Deep / Shook Ones Pt.2や、MC Shan / Hip Hop Roughneckのジャケでお馴染みのプロジェクトの看板ですが、こんな公営団地の看板がクイーンズのHip Hop好きにとって名所となるのは面白いことですよね。
団地を抜けて、橋の下を歩きます。
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クイーンズブリッジとは地名のことで、様々なクイーンズ産のHip Hopのジャケットでおなじみのこの橋の名前はクイーンズボロブリッジとなります。
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ブルックリンから見るマンハッタンの景色も良かったですが、クィーンズボロブリッジと一緒に写るマンハッタンの景色もまた美しかったです。
Mobb Deep風の写真も撮りました!
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かなり難しかったですが、割と近い構図の写真が撮れたので、2人でブチ上がって喜びました!クイーンズボロブリッジは建築物として素晴らしいデザインですよね。
クイーンズから宿泊先に帰る途中、一応、タイムズスクエアに寄りました。
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来たはいいが特に用事も無かったので、タイムズスクエアに来たぞ!と自分に言い聞かせて5秒くらいですぐ帰りました。
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この日の夜は近所の庶民向けのピザ屋で食事。
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$9のピザ(食べさしでスイマセン!)とジュースを買って2千円くらいですかね。写真では分かりにくいですが、ピザの一切れも巨大なのでこれでお腹いっぱいです。後は帰りにデリに寄りおやつを買うといったくらいで、覚悟していた滞在中の食費は思ったよりもかからなかったです。
ということで、精力的に動いたニューヨーク2日目もこれにて終了です。
次回はアメリカ在住の友達と合流し、あの巨大な地球儀のモニュメントを見に行きます!
さて、ここからはレコードの話を。
今回訪れたグラフィティに合わせて、
Big L / Lifestylez ov da Poor & Dangerous
Nas / Illmatic
Mobb Deep / The Infamous
のGet Hype!に掲載された3作品のレコードについて少し触れていきます。
まずはBig Lから。
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Lifestylez ov da Poor & DangerousのOriginal US Pressing Vinlyは、実は2種類あり、コースターの誤植のある方がファーストプレス。
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収録されていないセカンドブレス(下)
コースターのB面を見て、Timez iz Hardがクレジット表記されているならファーストプレス。ちなみに曲名の記載はあっても、実際にレコードにはTimez iz Hardは未収録です。
Timez iz Hardのクレジットが無い盤はセカンドブレス。しかし、このセカンドブレスもオリジナルプレスには変わりがないので、マニア向けの判断基準ですね。ジャケット自体はファーストプレス、セカンドプレス共に全く同じですので、レコードのコースターでしか判断出来ません。
ファーストプレスのレコードにクレジットだけで実際に収録はされていないこの曲は何なのかと言うと...
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Lifestylez ov da Poor & Dangerousの最初期のプロモーションテープには、実は①Devil's Son、②Timez iz Hard、③I Shouldna Used a Rubba、④School Dayzの4曲が収録されております。
これらの楽曲はLifestylez ov da Poor & Dangerousの当時の正規盤のレコードには全て未収録となります。
そしてそのプロモーションテープの音源を元にして作られたのが、このブートレグ盤。テープ音源の掘り起こしなので、このブートレグ盤の音も悪いという結果に。
続いてはNas / Illmatic。
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今回の主役は左上の30周年記念の企画盤の方で、Nasの目が××で消されたゴミみたいなジャケットのアートワークですが、Pre-Illmaticの楽曲が一曲収録されていました。Pre-Illmaticの楽曲が正規盤のレコードに収録されるのは初だと思います。
Pre-Illmaticとは?
Illmatic以前の音源や、Illmatic収録曲のデモバージョンを集めたものを一括(ひとくく)りにし、Pre-Illmaticという呼称が付けられました。
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他の楽曲は全てシングルに収録されているリミックスで、Pre-Illmaticから選出されたのは"I'm a Villain"の一曲のみですが、前途の通りPre-Illmaticから初めての正規レコード化ということもあり、この盤を購入しました。開けないですけど!
Pre-Illmaticの楽曲で1番知られているのは"Understanding"でしょうね。
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Understandingは昔からブートレグ盤が多数存在したので知っている方も多いと思います。
と、書いてて思い出したのですが、Nas自身のレーベルとなるMassappealから"Killed in
a Dice Game"の7inchが半年前くらいに出ていましたね。僕が知る限りでは正規盤のレコード化されたのはI'm a VillainとKilled in a Dice Gameの2曲のみですね。
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このブートレグ盤がPre-Illmaticの楽曲を集めたレコードとなり、今では3万円前後で取引される高額盤へと変貌を遂げました。
この盤に収録されたIt ain't Hard to Tellのデモバージョンとなる"Nas will Prevail"が素晴らしくカッコ良いです。
この曲はStretch & Bobbitoのラジオプログラムでかかっていたことがあり、1995年頃にはそのラジオプログラムを録音したブートレグテープが日本でも販売されました。
Pre-Illmatic関連の1番のお宝盤↓
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何故、この盤がお宝なのかと言うと、コースターは真っ白、ランアウトの品番のマトリックス(刻印)も全く無しで、見た目で何の盤なのか判別不能という理由から。要は売ってても何のレコードなのか分からないってやつです。
どーでもいい曲なら放置する話題ですが、このDeja-Vuは地獄のカッコ良さを誇(ほこ)るんですよ!
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このあたりのブートレグ盤にもPre-Illmaticの楽曲は一部収録されているので、他のレコードが見つからない場合はこれで代用出来るものもあります。
最後に"The Infamous"関連のシングルを見ていきましょう!
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"Shook Ones"はPt.1のプロモ盤、Pt.2のプロモ盤、正規盤、UK盤と4つ揃えてコレクションが完璧になります。
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"Survival of the Fittest"は、 アルバムヴァージョンのプロモ盤、リミックスプロモ盤、正規盤。左下は枠が余ったので、当時のポストカードを入れておきました。
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"Temperature's Riring"は、正規盤、プロモ盤、"Give up the Goods"のプロモ盤、"Still Shinin"のプロモ盤の4つを揃えてコンプリート。
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"The Infamous"はOriginal US Pressingの他、Demo Versionが多数存在し、この3枚を揃えれば完璧です。
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ついでにポストカードやステッカーを揃えればより完璧なコレクションに近づけますね!