Kurious / A Constipated Monkey
こんばんは!
今回はKurious Jorgeこと、Kuriousの1994年に発売したアルバム、"A Constipated Monkey"のレコードを紹介します。今が2024年なので、発売30周年記念の年ですね!
1992年の終わり頃にリリースされたKuriousのファーストシングル "Walk Like A Duck" に続き、1993年2月のプレスにてフルアルバムが今年中にリリースと発表されたが、結局発売は延期に。当初のアルバムタイトルは "Jorge of the Project" でしたが、1994年に実際にリリースされたアルバムはタイトルを変え、"A Constipated Monkey" に。
便秘のサルと直訳されるアルバムタイトルは、Kuriousは自身のクルーである "The Constipated Monkeys" の名前と同じ。KuriousのDJであるLord Searや、"Uptown Shit" でもRapしていたKadiが名を連ねるクルーで、一部ではMf Doomも在籍したとされるThe Constipated Monkeys。ただ、Lord SearとKadiは1992年の時点でKuriousと活動を共にしている写真(シングル裏ジャケ参照)があり、その後も曲やPVに参加しているのですが、Mf Doomのそれは見たことが無いので真偽は不明です。
Kurious、Mf Doom共に3rd Bass人脈であり、Dante Rossとの繋(つな)がりも考えると同じクルーであっても不思議ではないんですけどね。
ちなみにStsetch & Bobbitoの2人もThe Constipated Monkeysのメンバーだったという話もあり、実際にアルバム収録曲でMf Grimmも参加した "Baby Bust It" でもノンクレジットでBobbitoがRapをしています。
そしてBaby Bust Itと全く同じSampling Sourceを使い、ビートを差し替えて作られたKMDの曲があり、その曲にはKuriousが参加しているので色々とややこしいですね。
Kuriousのファーストアルバムからは3枚のシングルカット曲があり、面白いことにそれぞれ1992年、1993年、1994年のリリースと、1枚のアルバムから3年に渡ってシングルが出ていたということになります。
ファーストシングルは3rd BassのPrime Minister Pete NiceをExective Producerの元で制作され、ストリートヒットとなったようです。
プロデューサーには、1992年に発売されたPete Nice & Daddy Richのシングルナンバー "Rat Basterd" でも手腕を奮(ふる)ったThe Beatnutsを起用。
セカンドシングル "Uptown Shit (Hit)" は、走るベースラインとヴァイブが奏(かな)でるグルーヴが完璧すぎる名曲ですね。この頃のThe Beatnutsらしいホーンの味付けが素敵すぎます。
個人的にHip Hop史上に残る名曲と呼ぶくらいに死ぬほど好きな曲だったので、数年前にThe BeatnutsのJujuと会った時にどちらがプロダクションを作ったのか直接本人に聞いてみました。
「俺だよ!」と笑顔で答えてくれ、Hip Hop Classicsの中でも特別な一曲だと伝えると抱き合って喜んでくれました。Juju大好き!
I'm Kuriousはいつ何時聴いても脳みそが溶けるくらいカッコ良いですが、裏面の "Mansion and a Yacht" もむちゃくちゃ好きなんです!
The Groove Merchantz = Godfather Don + Mighty V.I.C.がプロダクションを担当し、Sadat XとJBsのMike Gを招いて送るオールドスクール色味たっぷりの良作。
アルバムはプロモーション盤と正規盤とでは微妙に裏ジャケが違ったりするので、頭のイカれたマニアの方は2つとも揃(そろ)えてみてください。
左下のクレジットも違いますが、右上のバーコードのある無しが分かりやすい違いですね。プロデューサーの記載もプロモ盤は裏ジャケに書かれていますね。基本的には同じレコードなんで、どーでもいい違いですが!
半分の楽曲をThe Beatnutsがプロデュースし、Dante Ross率いるSD50'sが3曲をプロデュース。そのSD50'sがプロデュースした曲 "What's the Real" は、HieroglyphicsよりCasualを迎えた佳作。
Columbiaから1994年にアルバムをリリースしたMCといえば、まずNasの名が上がりますよね。そのNasとの広告を掲載したGet Hype!のページがこちら!
当時の扱いとしてはKuriousの方が優先順位が高かったようですね。
Get Hype!に掲載したステッカー。
Kuriousのフザけたデザインのステッカーですね。アルバムに付いたパイプステッカーと大きさ比較。
さらにさらに、同じく1994年にファーストフルアルバムをリリースしたのがKuriousのアルバムでも活躍したThe Beatnuts!
こちらは1993年にリリースされたEPのプレスキットとレコード。
プレスシートの中にKuriousの名前が...
The Intoxicated DemonsのプレスキットにはThe Beatnutsがこれまでにプロデュースをした作品一覧が収められており、Pete Nice & Daddy RichもKurious / Walk Like a Duckのタイトルも記載されていますね!
加えてKuriousとNasを3rd Bassの系譜に当てはめてみました。
3rd BassがMC Serch、Pete Nice & Daddy Richに分かれ、MC SerchはNasを、Pete NiceはKuriousのデビューの手助けをそれぞれ行いました。そしてKuriousとNasは1994年にColumbiaからアルバムデビューするという、何とも胸アツな展開ですよね!
Lord SearはThe Constipated Monkeyの頃からか、それ以前よりBobbitとの付き合いでFondle 'Emからのシングルリリースにつながったということですね!
そして明日8/17はCJ FLYが金沢に来ます!
竪町きらら裏の道を香林坊方面に歩いていくとすぐに地下への入口がある新装クラブ、BAMUDAにて開催です!よろしくお願いします!