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三十一と引き算
お疲れ様です
プランプラム ドラムのタキです。
みなさんは冬タイヤに替えましたか?この記事がアップされる頃、僕の車が冬タイヤを履いている事を願っています。
今回は2回目
・三十一の解釈と成り立ち
・引き算について
ですね〜
前回は変に長くなってしまったので今回はさらっと書きたいです。
まずは
三十一の解釈と成り立ち
について〜
以下歌詞です。
「三十一」
♩=92
はやく はやく
終わってしまえ
こんな こんな人生
何も見出せないなら
はやく はやく 終わってしまえ
大気を裂いて
肌を這うように
今日を終わらせる
ドミノが渡る
記憶のとなり 言葉と涙
その裏側 誰かの企みは
見えていない装いで
違う声を並べる
気付けば後ろで
何かが崩れる
こんな こんな 人生あげるから
愛しい君に全部あげるから
身体ごと無駄なく使ってよ
代わりは無いよ
どうか 死ぬまで一緒に居てよ
大気を裂いて
肌を這うように
今日を終わらせる
ドミノが渡る
記憶のとなり 言葉と涙
その裏側 誰かの企みは
見えていない装いで
違う声を並べる
気付けば後ろで何かが
雪が塞ぐ 渇いた部屋で
あぶらの熱が 燃した昨日を
新しく重ねる 蜜柑のにおいで
気付いてよ もっと早く
特別な一部だって
稀少なあなたであること
ドミノが渡る
以上が歌詞ですね
この曲は山本が原案の曲です。彼女が持ってきた初めての原案ですね。
当時山本は仕事が超忙しかったんですが、合間を縫って作ってきてくれました。
超バラードで、始まりは暗い印象があるんですが、最後のフレーズでは少し希望が見えるような歌詞が印象的です。
「気付いてよ もっと早く
特別な一部だって
稀少なあなたであること
ドミノが渡る」
ここの部分。
少しだけ上向きな歌詞からの泣きのギターソロ→ららら〜のメロディの流れが超いいです。
アウトロは乱れていく感じを出したかったのでベース&ドラムは意図的にずらして演奏したりしてます。
繰り返す日々が1日ずつ続いていく様をドミノで表していて、前半は使い捨ての日々の様なネガティブな表現から、後半はそんな日々が続いて今に繋がっているんだなぁと言った前向きな意味合いにとれる所が素敵です。
また
「気づけば後ろで何かが崩れる」の
瓦解している言い回しもドミノとリンクしているように思えて、僕のお気に入りポイントです。
演奏面ですと
波のような緩急と案外タイトなリズム感が大切で、さらに展開ごとのダイナミクス(音の強弱)にも結構気を遣っています。
特に2番目のAメロ〜サビまで長い時間をかけて徐々に大きくしていく流れはめちゃくちゃ気を使うポイントですね。
ちなみにこの曲、曲名が何度か変わっている曲でして、原案の時点では「大晦日」初ライブでは「Dec.31」
そして今は「三十一」に落ち着きました。
変わっていく経緯は割愛しますが、「Dec.31」の時点で実は受賞歴があります。
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楽曲賞受賞
再度書きますが、
この曲は山本の処女作です。
作った時点ではピアノ歴1年無いくらいです。
おかしいよね???
安易に才能と言う言葉は使いたく無いですが、言わざるを得ないと思っています。
すごいぞ!はるちゃん!!
引き算について
音楽において度々「足し算」「引き算」と言う言葉が出てきます。
これは読んで字の通り
・音数を増やす(細かく刻む)
・音を重ねる(コードを重ねる、楽器を重ねる)
ことを「足す」といい、その逆を「引く」と言います。
(広義や解釈によっては他の事も足す引くで表す事もあります。)
その中でプランプラムは「引き算」に重きを置く事が度々ありました。
日本は古来から引くことの美学が多かったように感じます。例えば落語の「間」や水墨画の空白の部分ですね。
しかし近代になるにつれ(特に音楽では)足す事がとても多くなってきました。
日本のポップスなんかはまさにそうですよね。
(もちろん足す事は悪い事ではありません。大量にある音の中から綿密に組み合わせる事はとても難しい事ですし、超頭を使う作業でもあります。)
そんな中、R&Bを始めとするブラックミュージックは引き算に重きを置いているんですね。
で、僕ら(特に大谷と僕)はかっけーと思っちゃった訳です。
上記で落語とか水墨画とかガタガタ書いてますけども結局かっけーからやってます。
ただ、引くからこそ見えてくる良さは確実にあります。
少しタイミングを遅くしてみたり早くしてみたりした時に目立つのは音数が少ない(引いている)音楽だからなんですね。
また、そう言ったわずかなハシリ・モタリが曲全体の雰囲気に大きく関係してくると思っています。
そう言う聞き方をすると結構楽しいかもですね〜
そんな感じで第二回も終了です。
最後まで読んでくれた方ありがとうございました。
次回
「TravelerとPV撮影」