休日。
私の住んでいる地域では、まだ県内を超えた移動はしてはいけないが
少しづつ子どもたちの日常が戻りつつある。
先週の木曜日から学校が始まった。
それに伴い、また朝の子どもたちのピアノの練習が始まった。
少しづつ、日常の感覚を思い出しながら朝を過ごす。
昨日はその中での、ホッとする休日であった。
早起きしなくていい。
いや、本当は365日、早起きして何かを身に付けさせるのが本当のできる親なのだろうが、私はそこまでしない。
特に出掛けることもないので、子ども達はひたすら宿題と練習と遊びに追われる。
特に長男は、日頃楽譜をみて弾くくせがついていないので、
こういうまとまって時間がとれる時に、一緒に横について直す。
まずは右手の指番号から。
私が楽譜をじーーーっと見つめたままわざと弾いてみせて、何段までまねできるかやらせてみる。できなかったら「コチョコチョ」される。親子しかできない練習方法。
彼にとってはもはや、罰ゲームである。
やっと右手1曲を、音も指も間違えずに弾けるようになるまで1時間かかる。わたしもできるまで付き合う。
できるようになったな!と思った曲は一人で練習していいことになっている。
が、
時折、私の思い付きで、どのように弾けているかテストされる。
一日の中でいつくるかわからない抜き打ちテスト。
不合格だった場合は、自分でもやはり練習がおろそかだったことを見抜かれているようで、しぶしぶ練習のやり直しをしてくれる。
そんな休日を過ごすのである。
そんな練習方法もあるのかと、どなたかに思っていただけたら励みになるが、もっとひどいのが夜の話である。
長男は、クーラウのソナチネの2楽章を弾いていた。
下の楽譜の4段目から始まる曲なのだが、
私は、次男を寝かせるためにお布団を敷いていた。
すると、長男のピアノにあわせて、夫はギターを弾き始める。
へ?
クーラウにギター?
1回弾き終わると今度はハーモニカに変わる。
「そこは、半音階!」
コードだけで合わせていた時は問題なかったが
メロディをハーモニカでなぞるとうまくいかない夫に長男から指示が飛ぶ。
夫も必死にハーモニカで半音ずつ上がる。
「ちょっといまの音ずれてたよね?」
大笑いしながら、みんなで過ごした。
家族がそろう休日ならではの夜だった。
ソナチネにギターを合わせようとか私なら思い浮かばないが、
いろいろな感覚が融合された瞬間がおもしろかった。
突然の産物。
そこにもひらめきとセンスが見えかくれしていた。
あなたの周りには、今、どんな音楽がありますか?
今日もあなたの心に音楽を。