オープンソースロボット「OTTO」を使った取り組み(1)
こんにちは、ファブラボ神戸のシェアメンバー(運営)として活動しております、ysです。ファブラボ神戸内では、昨年頃からOTTOというオープンソースロボットを使った取り組みを行っています。
本稿先頭にある写真がそのOTTOです。電子工作や3Dプリントの技術を使って製作するロボットですが、無骨さが感じられない、何とも愛らしいデザインです。
これより本稿から数回に分けて、これまでの経緯やOTTOについての情報を投稿していきます。
はじまり
OTTOをラボ内に広めて下さったのは、同じくシェアメンバーのukaさんです。ukaさんはエンジニアではないのですが、OTTOを製作したブログ記事を読んで、自分で作ってみたいと思い立ったそうです。そもそもukaさんがメンバーになった動機も、OTTOを作りたいと考えていたからだと聞いています。ただ、ukaさん1人で電子工作に取り組むには技術的なハードルが高そうだとを感じておられました。
ファブラボ神戸のシェアメンバーには、僕を含め、何人かのエンジニアが参加しており、電子工作、3Dプリンティング等を得意とする方がいます。そこで、僕達がukaさんの相談に乗りながらサポートしていこう、という話をしていました。これが、2020年頃の話です。
2021年に入り、新型コロナウィルスの感染拡大が深刻な事態となりました。4月に緊急事態宣言が発出されて以後、ファブラボ神戸は基本的にクローズ。宣言解除後も、基本的に対外的なワークショップイベントを行わず、毎週設定していたオープンデーを隔週に減らしました。これは、活動自粛方針だけでなく、オープンデーに立ち会わないといけないシェアメンバー達各々の生活状況の不透明さを鑑みて、無理のない範囲で設定したからです。
しかし、活動を抑えたとしても、目耳からはコロナ禍のネガティブな情報ばかりが入り込んできてしまう状況。決して心の安心を得られる生活ではありませんでした。
こんな状況のまま8月を迎えた頃、感染状況が一端は落ち着いていた頃だったかと思います。メンバーとの雑談のなかで、メンバー間だけでもワークショップイベントを行って、気持ちを盛り上げて行きたいという願いから、OTTOを使ったワークショップを内々で実施しよう、と話が出ました。その後、メンバーで賛同した人が集まって、少し進め方を考えてみることになりました。
OTTOとは
このOTTOは、チェコで開発されたロボットで、日本からも製作キットを簡単に購入できます。一方、設計図がすべて公開されているオープンソースハードウェアなので、設計図をダウンロードして、部品を3Dプリントしたり、市販の電子部品を集めさえすれば、自分でイチから作る事もできます。
OTTOの本体を組み立てた後は、パソコンを使ってOTTOの動きをプログラミングし、ある程度は自由に操作することができます。プログラミングといっても、昔からある英語の文字列ばかりの難しいものではありません。最近は子供向けの教育用途に活用されている「ブロックプログラミング」という手法で、今では学校教育の現場でも採用されている「Scratch」とほぼ同じ操作感でプログラミングすることができます。
なお、オフィシャルの説明書が海外のものづくり投稿サイト「Instructables」には、より分かりやすい組み立て方が掲載されていますので、興味のある方はそちらを参照することをオススメします。
短いですが、今回はここまで。
次回は、ワークショップ開催の様子について、準備作業等も含めて記録していきます。
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