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雲をも掴むポルノグラフィティを聞いて思ったこと~音楽の大きな力

皆さんは、邦楽ロックバンド、ポルノグラフィティ(以下ポルノ)のアルバムで、「最初に聞いた時、作品の良さが分からない」と、思ったことがありますか。
そんなことはよくあります。ポルノは、多くのアルバムを出してきましたが、ポルノ自身の心境によって、クセのある作風になったアルバムがあります。ブリが少女時代の頃、発売されたばかりのアルバムを聞いて、何がおもしろいか分からないと思ったことがありました。つまらないと思っていたら、数年後にアルバムの真の良さに気づきました。ようやくこのnote記事で書けるくらい、感想がまとまってきました。

今回は、当時は好みが分かれたけど、実は名盤であると気づいたアルバムを紹介します。以前書いたアルバム『foo?』の次のアルバムである、3枚目のアルバム『雲をも掴む民』(くもをもつかむたみ)です。
黒背景に、ジャケットの上から岡野昭仁、新藤晴一、Tamaの姿がうつった写真があります。暗い背景、3人の無表情が、どこか落ち着いた雰囲気を出しています。

ポルノグラフィティ『雲をも掴む民』
(2002年)

『雲をも掴む民』は、2002年3月27日に発売されました。収録シングル曲は、『アゲハ蝶』『幸せについて本気出して考えてみた』『ヴォイス』です。これらはポルノの代表曲です。このアルバムに対する評価は以下の通り、分かれました。

「1曲目から衝撃を受けた」
「代表曲よりキャッチーなメロディーが足りず、変わってしまったと思った」
「名曲があって大好きなアルバム」
「初めてポルノ聞く人には難しいが、ポルノが好きになるかもしれない作品」

一部のポルノファンからの反応

このアルバムに対して、ポルノの編曲とプロデュースを担当した、本間昭光(ほんまあきみつ)は、こんなことを語りました。本間は2000年代のアーティストたちに関わった、編曲家です。1999年から2011年まで、ポルノの楽曲で作曲、編曲、プロデュースを担当しました。

「2021年に改めて聴き直すと『雲をも掴む民』は ロックアルバムやな。
ポルノ中級者以上にオススメ」

本間昭光、2021年4月29日のSNS投稿より

本間の話から、これはポルノを十分聞いた方に、おすすめだと知りました。ブリが初めて聞いても、良さが分からないと思った理由に気づきました。

ポルノの代表曲から入った邦楽ファンは、初見でこのアルバムを聞くと、難解なテーマと歌詞の表現、代表曲と違ってインパクトがないと思うかもしれません。でも、このアルバムは魅力が分かりにくいですが、考えていくと良さはしっかりあります。ポルノに興味を持って、このアルバムを初めて聞く方のために、このアルバムの魅力を紹介します。
この記事では、「ポルノ中級者向け」といわれる、『雲をも掴む民』を100周聞いて、思ったことをまとめました。
メンバーは昭仁、晴一、タマと呼びます。



■J-POPに描かれた21世紀の想い

21世紀が始まったばかりの邦楽界は、CDの売上がじょじょに下がっていました。ミリオンセラーはまだ出ていましたが、CD全盛期と比べて、次第に減っていました。オーケストラやシンセサイザーが強い作風だった、1990年代とは違って、2000年代はエレクトロニカ作風の傾向が強いです。メロディーは展開が複雑でアップテンポです。人間の感情を描いた歌詞で、優れた楽曲は出ていました。

1998年から活発である「歌姫ブーム」は、まだまだ続いていました。
個性的な歌姫のなかで、2人のアーティストが注目されていました。宇多田ヒカル、浜崎あゆみでした。それぞれ「ヒッキー」「あゆ」という略称で呼ばれ、日本を代表するアーティストとして知られていきました。2人は売上ランキングで上位を記録するほど、独占した人気を持っていました。
ヒッキーとあゆの他に、多くの女性ソロアーティストたちが活躍していました。
ブリは2人とも優れたアーティストだと思うなか、あゆを好んでいます。今も彼女の作品を大切に聞いています。

ヒップホップではRIP SLYME(リップスライム)、アイドルではモーニング娘。を中心にしたハロープロジェクト系のグループ、他のジャンルではとにかく多くのアーティストたちが出て、数々の名曲を広めました。若いアーティストたちの知名度と技術が育つなか、若きポルノは、注目のロックバンドの1組でした。
J-POPは、21世紀への熱意をこめた文化が育まれているなか、ある出来事から平和を歌うようになります。


■平和が崩れた瞬間を見て

ポルノは、2001年のヒット曲の連発と人気で、少年少女の間で人気の若手バンドになりました。音楽番組、ラジオ出演、イベント参加が活発でした。彼らが発売したシングル曲『アゲハ蝶』は、化粧品のCMで使われて、ミリオンセラーを記録するヒット曲になり、彼らの代表曲に加わり、人気になりました。

ポルノグラフィティ、
資生堂シャンプーのティセラのポスター。
写真左上からタマ、晴一、昭仁。右端は女優の藤田陽子。
『アゲハ蝶』がCM曲になった。

2001年5月頃、彼らは新たなアルバムを制作し始めました。同年8月、レコーディング作業のため、アメリカの都会である、ニューヨークに行きました。日本とは違う環境でも、作詞とレコーディング作業はどうにか進ました。2週間の滞在後、彼らはとんでもない歴史的事件を目撃しました。それは「アメリカ同時多発テロ事件」でした。2001年9月11日、アメリカの世界貿易センタービル、ペンタゴンなど複数の場所で起きた、テロ事件でした。通称「9.11事件」と呼ばれました。大国で起きたテロ事件は、21世紀の世界に衝撃を与えました。

アメリカのニューヨークにある、
9.11メモリアル・ミュージアム。
世界貿易センタービル跡地に建てられた。
晴一はアルバム発売から数年後に訪れた。


この事件を見た晴一は、何か使命感のような心境が芽生えました。晴一の心境は、アルバム曲の歌詞に現れたと思いました。

「あの時期はみんな頭の中に事件のことがあったと思うし、だったらそれを書くべきだってことを思っていたときにこの曲が来た。」

新藤晴一、ソニー音楽雑誌『PATi・PATi』
インタビューより(2001年)

その頃、ブリ少女は、崩れるビルの光景を見て、何か胸騒ぎがおさまりませんでした。偶然ポルノ一行がいた街で、テロ事件が起きて、突然の恐怖と偶然に動揺しました。平和に絶対的保証があるとは限らないと、ブリ少女は感じました。

ポルノ一行は、ついにアルバムが完成しました。『雲をも掴む民』なる意味深長な題名にして、ポルノはこう語りました。音楽で世界を変えられませんが、音楽を通して、人々の心に広がっていく願いを感じました。夢や理想は雲を掴むようなことですが、音楽から夢や理想へつながる原動力になるかもしれないと、ポルノは信じているのです。ポルノファン、彼らを初めて知る邦楽ファンは、音楽でつながる「民」なのです。

「音楽が持つ大きな力を介して、
この先もいろんな人とずっと繋がっていきたい」

ポルノグラフィティ、公式サイトの作品紹介より
(2002年)



■とにかく緊張感ある切ない世界観

このアルバムは、社会背景に影響されたような世界観と歌詞が見えます。ポルノの楽曲はたまにこういう内容がありますが、直接的な単語は一切ありませんので、ご安心ください。
ブリは、このアルバムを初めて聞いた時、シングル曲と比べて、アルバム曲がクセが強い作風で、落差を感じました。乗り切れないメロディーが、ポルノファンにとって、人を選ぶと感じました。でも、大人になって、もう一度聞いてみると、奥深い歌詞に気づくようになりました。
以前のアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』『foo?』のような、アップテンポでキャッチーな作風が好きな方には、乗り切れない作風があると思います。2010年代の明るいポップス作風が多い『PANORAMA PORNO』『RHINOCEROS』のようなアルバムを好む方には、2000年代前半のギターロック作風、暗い雰囲気、荒い昭仁の歌声が、合わないかもしれません。

歌詞は切ない、暗い内容が多いです。人間の精神面、抽象的なテーマと表現で難解に感じるかもしれません。でも、起承転結とメッセージ性がしっかりして、良い描写がつづられています。時にはコミカルな内容が楽しいものがあります。音の情報量が少なめな傾向で、打ちこみ楽曲が少なく、生演奏の作風なので、聞きやすいと思います。


■音楽から感じる愛と幸せ

シングル曲『アゲハ蝶』は、ポルノの代表曲です。詩人の視点から、描かれた恋愛ラテンロック曲です。夏の夜に、出会った女性の美しさから、主人公は恋に落ち、世界が変わったように心は幸福に満たされました。しかし、叶わない恋だと気づき、女性を夏のアゲハ蝶と重ねて、愛が結ばれることを願うのでした。間奏の「ラララ」のコーラスで、ライブコンサートの観客と盛り上がります。

アゲハチョウ

愛しい人に会いたい想いをこめた、シングル曲『ヴォイス』は、ギターと弦楽器が絡む、力強いロックバラード曲です。多くの人と出会って別れ、不思議な縁を感じた主人公は、出会うべき誰かの存在を感じました。人との出会いは、宇宙や地球で起こる現象より難しくはないですが、本当に大切に思える人に出会うのは、なかなかありません。まさに、本当に愛する、推しアーティストに出会うようです。


ポルノグラフィティ
『幸せについて本気出して考えてみた』
ミュージックビデオ
(2002年)

シングル曲『幸せについて本気出して考えてみた』は、ポルノのシングル曲で最も長い曲名です。少年は夢見たスーパースターのような人生計画が、大人になると仕事に追われる人生になって、将来に悩んでいました。時間と仕事に追われていたなかで、スーパースターのような理想が強すぎて、真の幸福が見えなかったのです。主人公は、小さな幸福を見逃していたと気づくのでした。ピアノと弦楽器を奏でて、疾走感ある、ポップスロック楽曲です。この楽曲は、ライブで盛り上がる定番曲になりました。
歌詞にある「マイケル」は、アメリカのシンガーソングライター、マイケル・ジャクソンです。マイケルは世界一のスーパースターでしたが、自身の生活環境と外見の劣等感に苦しんでいました。スーパースターでも、人生の悩みは絶えません。誰だって、大きな夢が起きなくても、一度しかない人生をがんばっています。平凡な人間、スーパースターとの対比を感じる歌詞です。
ポルノの歌詞で珍しく、実在の人物が登場しました。

誰だってそれなりに人生を頑張ってる
時々はその「それなり」さえも誉めてほしい

幸せについて本気出して考えてみたら
意外になくはないんだと気が付いた
僕は幸せに対して失礼だったみたい
もう一度丁寧に感じて 拾って集めてみよう

ポルノグラフィティ
『幸せについて本気出して考えてみた』
(2002年)


■音楽の力でつながりたい

アルバム曲は、個性あふれるストーリー、メッセージ性が強い歌詞が展開されたものがそろっています。
アルバムの始まりから、激しいロックサウンドを響かせる『敵はどこだ?』は、晴一が9.11事件の衝撃から作った楽曲です。兵士として戦場に送られた主人公は、人間として犯してはならない罪悪感に苦しみ、敵を撃つ命令に従うしかありません。敵味方の区別、何が悪いのか分からない世界の混沌を問う、反戦歌です。曲の途中で沈黙になり、終わらない戦争の生々しさを音から感じます。

僕らは聞いた 崩れる音を
それは世界か? 敵味方なく
僕らは聞いた 争いの音を
わかんなくなった 正義はどこだ

ポルノグラフィティ
『敵はどこだ?』(2002年)

終始スローテンポなドラムとギターを鳴らすロック、『ラスト オブ ヒーロー』は、なぜ世界を救うヒーローがいないのか叫ぶ内容です。世界を救う動機をなくしたヒーローは、引退寸前でした。でも、助けを求める人がヒーローを呼びますが、ヒーローは自分を頼る、無責任な社会を指摘します。ヒーローは悪者と立ち向かいますが、計画的でずる賢い悪者に、ヒーローは苦戦します。世界の変化により、善悪の区別が分からず、従来の正義では悪を倒せないのです。混沌の世界、無責任な社会がヒーローを消したと、リスナーに問いかけます。ストーリー展開が浮かび、リスナーに向けた風刺的なメッセージ性が強く、晴一のとんでもない歌詞に驚きます。
そんな晴一ですが、本当はこんなことを語っていました。自分を省みたのでしょう。

「自分で書いた歌詞だけど、『一度だって逃げたか』ってフレーズにハッとさせられた。あぁ、俺は逃げてばっかりだなって」

新藤晴一、インタビューより(2002年)

ポルノは時々、社会問題、自身が活躍する邦楽界にまつわる、葛藤や真剣なテーマを歌詞に挙げる時があります。社会背景を描いた楽曲はここまでなので、疲れてきた方は気楽にお読みください。

ピアノバラードを奏でて、純粋な愛情と、脆い心を歌う『ハート』。少年から大人になる主人公が、なくしたくない純粋な感情を切なく歌う内容です。純粋な感情を人物に例えて、思春期の少年のさびしさを描いています。

『Aokage』(あおかげ)は、ポルノの故郷である、広島県の青影トンネルを舞台にした、青春エレクトロニカ楽曲です。少年少女が自転車で追いかけて、主人公が友人への想いを抱えるストーリーです。

広島県尾道市にある青影トンネル
(現在は新青影トンネルへ移行)

初めて車を買った、昭仁のうれしい体験から作られたジャズパンク曲『クリスチーナ』。楽しいドライブのはずが、古びた車で、実際の運転はダメで、事故になりそうなハチャメチャな主人公を歌います。
『n.t』は、「佞言絶つべし」(ねいげんたつべし)から、作ったイニシャルです。昭仁が気に入っていた、三国志の漫画『蒼天航路』から引用した台詞です。「相手の機嫌を取りながら、お世辞を言ってはいけない」という意味です。ギターロック曲で、自分の気持ちに嘘をつくと、本当に自分が求めていることを失ってしまう、人間の本音を表した歌詞になっています。昭仁の歌詞から、音楽活動のなかで、圧や予期せぬ出来事から、複雑な感情と情熱を抱えていたと思われます。

「詞を書いたときは相当テンションが低く、何かに燃えている時期だったことから、それをそのまま閉じ込めた」

岡野昭仁、ソニー音楽雑誌
『PATi・PATi』インタビューより
(2001年)

シンプルなバンドサウンドと弦楽器で奏でたミドルテンポのポップス楽曲『パレット』。世界の不幸に嘆く画家は、美しい景色を見つめます。絵の具の数や言葉や不幸にとらわれずに、画家は時代が変わっても、変わらない森羅万象を改めて感じるのでした。

彼氏と彼女の愛し合う様子とケンカから、本当に求めている彼女の姿はどれなのか、女性の多面性を描いたギターロック楽曲『ニセ彼女』。やっぱり彼女の機嫌を損ねたままだと、彼氏は参ります。

歪んだギターから始まるグラムロック『ビタースイート』。タマの激しいメロディーが繰り返される楽曲です。恋人の別れから、悔しさとさびしさを感じる、男性の心境を丁寧に描いた場面が、細かいです。「苦いだけのチョコレート」から、恋愛の葛藤を例えています。別れた恋人に対して、新しい相手にとってふさわしい人であってほしいと、吹っ切るオチで締められます。

アルバム最後の楽曲『夜はお静かに』は、シンプルなピアノバラードで、昭仁が小さめな歌声で歌います。「近くまでおいで」と語り始めて、感謝の歌詞を伝えます。まるで昭仁がメッセージを残したような歌詞です。
ストーリーを描いた歌詞ではなく、アーティストがリスナーと時間を共有するような歌詞です。時間と距離を越えて、音楽を通したつながりを感じます。推しアーティストは他人で、親密な人間関係になれませんが、音楽を通して、心をつなぐ関係になります。音楽は人々が持つさびしさを癒やし、励ます力があります。


■初めての日本語アルバム名

『雲をも掴む民』はポルノ史上初、漢字とひらがなで書かれた、日本語のアルバム名になりました。シングル曲では日本語の曲名は多いですが、アルバムでは、日本語のアルバム名は少ないです。大半はアルファベットのアルバム名が占めています。次にカタガナのアルバム名があって、漢字とひらがなの題名は、このアルバムしかありません。

実はこのアルバムから20年後、久しぶりに漢字のアルバム名が出ました。それは『暁』(あかつき)です。ポルノ史上最も短い、漢字のアルバム名が出ました。


■晴一の作曲が一切ないアルバム

このアルバムは、ポルノのアルバムで、晴一が作曲に関わった楽曲が一切ない作品になりました。2000年の『ロマンチスト・エゴイスト』と、2002年の『雲をも掴む民』、これら2枚は晴一が作曲した楽曲が全くありません。

もしかしたら、晴一の細かいメロディーの作曲がなかったのか、アルバム全体のメロディーにメリハリがないと思われたでしょう。
後に晴一が作曲した楽曲は、ポルノが2人体制になってから、増えてきます。


■後に長い曲名を更新

ポルノのシングル曲『幸せについて本気出して考えてみた』は、ポルノ史上最も長いシングル曲の題名で注目されました。どうしてこんな曲名にしたのかというと、メンバーは「音楽番組の司会を困らせたかった」と、冗談交じりで言いました。
ちなみに制作中はこんな曲名ではありませんでした。話し合いの結果、このような、分かりやすい長い曲名になりました。

このシングル曲から14年後、『幸せについてー』の記録を破る、最も長い曲名が出ました。2016年に出たシングル曲『真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせです。こちらは最高17文字で書かれた、最長のシングル曲名になりました。
もう最初の言葉だけで呼んで、覚えます。


■まとめると難しいが奥深い魅力がこめられた名盤

以上、ポルノのアルバム『雲をも掴む民』を聞いて、感じたことをまとめました。
キャッチーなポルノを好む方には、シングル曲もアルバム曲も、難しいように思います。抽象的なテーマ、比喩があふれた歌詞、乗り切れないメロディーで、「ポルノ中級者向け」と評価された意味が分かります。でも、この作品は少年少女でも、だいたいの意味は掴めます。簡単にまとめると、「一見分かりにくいが、よく聞くと良さが分かるポルノの名盤」です。考えさせられたい、よく聞いて楽しみたい方におすすめします。

「幸せ」は、スポーツのように勝敗はありません。推しアーティストの幸福と比べて、自分の人生でうまくいかないことに落ちこむでしょう。よく考えると、ポルノ一行も人間で悩みはあります。自分の小さな幸せを見逃していませんか。推しアーティストの音楽を聞いて、音楽の深さにようやくたどり着いた方は幸せを見つけたと、思います。

幸福を望むなかで、思い通りに平和にならない世界に、不安を持つ人々がいます。
平和を脅かす事件と紛争が起きて、善悪が見えなくなった、2002年の世界。
そして、感染症と不況と紛争で、混沌が増している、2024年の世界。

20年経った今も、保証された平和とヒーローはなく、不安はなくなりません。音楽の力を信じるアーティストたちは、必ずいます。ポルノもその一員です。混沌の世界でも、時代と距離を越える音楽が、生きる力につながります。
音楽は民をつなぎ、幸福へつなげる、大きな力があります。

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