もう聞かない邦楽の企画アルバムとそのニーズ
皆さんは、好きな音楽アルバムはありますか。邦楽界では、たくさんのアルバムが世に出てきました。「アルバム」とは、5曲以上のオリジナル楽曲が収録されている作品として、定義されています。楽曲のリミックス版、ライブ音源、ボーカルなしの音源は含みません。アーティスト自身が出す、シングル楽曲とアルバム楽曲があるものは「オリジナルアルバム」と呼ばれています。
ブリには、推しアーティストたちが出した、お気に入りのオリジナルアルバムがたくさんあります。アーティストによって、ずっと聞きたくなる名盤があります。推しアーティストなら、オリジナルアルバム以外に、推しアーティスト目当てで、「企画アルバム」まで聞きました。
「企画アルバム」とは、代表曲やライブ音源を集めたアルバムだったり、アーティスト自身が過去の楽曲を再録したり、名曲を外部のアーティストが再構築したり、複数のアーティストの楽曲が特定のテーマで収録されるなど、アーティストのオリジナルアルバムとは違う内容です。
ただ、企画アルバムはブリにとって、ツッコミどころがありすぎて、もう「用なし」と思ったことがあります。名曲が台無しと感じたり、時には「こんなものを今どき作るのか」と、存在意義を疑ったことがありました。企画アルバムは、ブリにとって、手にする価値が低いと思っています。推しアーティストの企画アルバムは内容によって、これなら良いと思ったら、保管しておきます。
この記事では、ブリがいろんなアーティストの企画アルバムを聞いて、これはもう聞かないと思った、企画アルバムの紹介と理由を書きました。もう二度と聞くことはない、おすすめできない、手にしたくない、企画アルバムの種類を5つにまとめました。あと、それぞれの企画アルバムはどんな人におすすめかと、簡単に書きました。
「企画アルバムが悪い」と言う記事では、ありません。あくまでもブリの感想です。特定のアーティスト、作品名は一切書きません。
♪ベストアルバム
「ベストアルバム」とは、アーティストの代表曲を集めたものです。主にシングル楽曲を集めた内容なので、「シングルコレクション」「グレイテストヒッツ」とも呼ばれています。中には、ファンの投票で選ばれた人気楽曲を集めた、「裏ベストアルバム」もあります。
これは近年、存在意義が薄れている企画アルバムだと思います。なぜなら、サブスク配信で代表曲が聞けて、リスナー自身が好きな楽曲のプレイリストが自由に作れる、今日の音楽環境で必要なのかと首をかしげます。わざわざレコード会社が新規で企画アルバムを出すのはどうかと思っています。CDで出すと、CDで売れない今日で、コストパフォーマンスが悪いことをしていると感じてしまいます。中には、CDだと手間がかかるのか、配信のみでベストアルバムを出すところがあります。これはまだ良いほうです。
ベストアルバムを出す時は、アーティストの10~20周年前後の記念か、アーティストのレコード会社の移籍か、アーティストの引退や解散の時です。特に、アーティストのレコード会社の移籍で、前にアーティストが所属していたレコード会社から出されたベストアルバムは、本当に買いたくありません。その場合は、営利主義が強い事情を察します。それならオリジナルアルバムを聞くほうが良いです。
実は、ベストアルバムは、サブスク配信がないアーティストを聞きたい人にとって、ある程度の需要があります。オリジナルアルバムを集めるのが面倒な人にとって、まとめて代表曲を聞けるのが良いからです。
時には、代表曲と合わせて、新曲、未発表曲を収録するベストアルバムがあります。これはダウンロード配信で新曲と未発表曲だけを買っておきます。でも、オリジナルアルバムでは別バージョンになったシングル楽曲が、ベストアルバムでは原曲として収録されるなら、コレクションとして手にしようと思います。ベストアルバムは、「忙しい人のための推しアーティスト傑作選」なる企画アルバムです。本当に今のサブスク配信時代で、存在意義が薄れています。
♪コンピレーションアルバム
「コンピレーションアルバム」とは、特定のテーマ、コンセプトに絞って、邦楽の名曲を集めた企画アルバムです。例えば、「2000年代のヒット曲」とか、「夏に聞きたい名曲」とか、特定の時代やテーマで厳選した楽曲を集めたものです。
これも、「ベストアルバム」同様、存在意義が薄れています。リスナー自身が自由に楽曲のプレイリストを作れる、今日のサブスク配信時代に、誰が欲しいのか分からないです。推しアーティストがいる人には、興味ない企画アルバムです。
複数のアーティストを収録していく際、アーティストによって、レコード会社の権利保護が厳しくて、収録が難しいです。こんなタイムパフォーマンスが悪い企画を考えるなんて、時代錯誤だと思います。
こういう企画アルバムは、「忙しい人のための邦楽名曲集」として、思ってください。推しアーティストが特にいない人のためにある、名曲集です。
♪トリビュートアルバム
「トリビュートアルバム」とは、複数のアーティストが、名の知れたアーティストの名曲を敬意をこめて、カバーした企画アルバムです。アーティスト自身と親交があったり、敬意をこめた熱意をこめたり、いろんなアーティストたちが名曲をカバーします。
これは特に関心がないです。推しアーティストが参加するなら、聞きます。本当に名の知れたアーティストに敬意があるか、聞いてから判断します。でも、内輪ノリで集まったアーティストたちによる、トリビュートアルバムはきついです。特に、名曲をひどい演奏で仕上げたものにしたら、本当に聞いていられないので、やめます。「自分は敬意をこめて演奏しました」と語って、演奏がひどかったら、ブリは帰りたくなります。違うアーティストによる、推しアーティストの名曲を聞きたいと思っても、特に関心はないです。やっぱり、推しアーティスト本人で聞きたいと思ってしまいます。
あと、参加してほしいアーティストが出ないと、どこか察してしまう時があります。やっぱり内輪ノリに入らないと参加は無理だと、落胆します。
一方で、推しアーティストの名曲を他言語に変えて、いろんな洋楽アーティストが演奏した、トリビュートアルバムなら許せます。こういう言語を超えた、敬意ある企画は良いです。
しかし、邦楽アーティストが、洋楽アーティストの名曲を演奏したトリビュートアルバムは、許せないです。やっぱり英語を邦楽アーティストが歌うことは、英語の発音がひどいときついです。
これは「偉大な推しアーティストに共感したい人」に向けた、企画アルバムです。または、若いアーティストに推しアーティストの名曲が語り継がれてほしいと思っていたら、良いほうです。でも、アーティストのことをよく知らない人には、初見お断りの内容です。
♪リミックスアルバム
「リミックスアルバム」とは、複数のアーティストが、名の知れたアーティストの名曲を再構築して、別のアレンジに仕上げる企画アルバムです。特に、「踊れるもの」として、クラブミュージック調に仕上げた内容になっていることが多いです。
一見、「トリビュートアルバム」と内容が似ていますが、トリビュートアルバムは名曲の構成を変えずに演奏するのに対して、リミックスアルバムは名曲自体を別のものとして再構築した内容になっています。例えば、バラード楽曲をノリの良いヒップホップに変えることです。
なかには、DJが愛する名曲を再構築して、リミックス版を集めた内容で出ることがあります。
これはノリが良ければ、内容によります。良いリミックスになれば良いです。でも、全く違うものになって、イマイチなら、もう聞かないです。長い収録時間のものだと、だるくて、眠くなります。でも、知らないアーティストがリミックスしたものだと、誰のためになるのか、ニーズがはっきりしないと、おもしろくないです。こちらもトリビュートアルバム同様、「初見お断り」の内容です。
この企画は、「あの名曲を再解釈してみた」というものです。あの楽曲がどんなふうになるか、楽しみにしたい方に向けたものだと思います。時には、リミックスアルバムをきっかけに、興味あるアーティストに出会えることがあります。
♪セルフカバーアルバム
「セルフカバーアルバム」とは、アーティストが過去に発表した楽曲を再録した企画アルバムです。
アーティスト自身が、自分が出した楽曲を自分で再び録音したものです。または、他アーティストに提供した楽曲をセルフカバーすることもあります。
こういう企画は一番苦手です。本音を書くと、「昔のままで聞きたい」と思います。過去の名曲は、当時の雰囲気だからこそ、良い音楽に聞こえるのです。その名曲を今のアーティスト自身が歌うと、しっくりこなくて、もう聞きたくないと思うのです。例えば、重厚感があったサウンドと、美しい歌声が、10年後にセルフカバーされると、音がペラペラに聞こえて、台無しに感じます。邦楽界の進歩は良いですが、アーティストの過去と現在のギャップに悪い意味で驚くので、聞きたくないです。アーティストの歌声が健在でも、やっぱり過去の名曲を彩った歌声にはおよびません。
なかには、アーティストの権利事情で、原曲が収録できなくて、新たにセルフカバーとして収録することがあります。自分の楽曲なのに、権利の関係で扱えないなんて、辛いです。特に、長く活動しているアーティストが、新曲よりセルフカバーが増えていったら、良くないです。これはネタ切れの前兆で、よろしくないです。
この企画は、「初心に戻って、自分の楽曲を歌ってみた」というものです。今のアーティスト自身で、名曲を聞いてみたい人にはおすすめです。でも、「初見お断り」か、「新規ファンおすすめ」かは内容によります。
♪まとめるとどれもニーズが難しい
以上、企画アルバムに対する、ブリのいろんなツッコミでした。それぞれの企画をまとめると、以下の通りです。
このようになります。どの企画にも言えるのは、ニーズが難しいです。新規ファンに向けたものか、ファン向けのものか、どこから入るのも勇気が必要です。推しアーティストがいたら、聞いていられますが、何のために誰が求めるのか分からないとなると、ブリは聞く気をなくします。
皆さんは、どれが好きで、どれが苦手ですか。聞いてみないと分からないことがあります。ブリの体験と感想を参考にして、企画をお楽しみください。