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コンテスト受賞のバンドが失敗する理由3つ

皆さんはバンドコンテストを見るのに興味ありますか。ブリはおもしろいと思います。音楽好きな老若男女、いろんな目的で音楽を表現する人々が、音楽で競い合う様子が楽しいです。ブリは、サークル中心のバンドコンテストから、音楽企業がスポンサーについた本格的なバンドコンテストまで、見てきました。かつてテレビで放送されたコンテスト番組もありました。

本格的なバンドコンテストに出る、バンドたちは本気です。なぜならバンドの知名度を上げて、審査員から高い評価を得て、コンテスト優勝を目指していきます。コンテスト優勝を果たしたバンドは、メンバーたちが泣いて、笑って、これからの活動に期待を抱きます。バンドの登竜門を体験して、さらなるバンドの向上へ目指します。

受賞したバンドたちは、メジャーデビューへ向かうチャンスに恵まれました。しかし、ある日から不幸なことを起きるようになります。曲がなかなか売れず、ついにバンドは解散、メンバー脱退、活動休止と、バンドは不安定な状況になりました。なぜかコンテスト受賞したバンドは、このような不幸な流れになる傾向が高いです。コンテストで多くの票を得て、受賞したから、きっと周りから支持されるはずなのに、広い世界に出ると、次第に夢は砕けていく。こうしてバンドの原石は磨かれずに捨てられました。

この記事では、バンドコンテストで受賞したのに、今後のバンド活動に頓挫してしまうバンドの失敗原因を3つにまとめました。記事内に、バンド名、会社名は一切出ません。

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「バンドがつぶれるなら1人のほうが楽だ」と思っても、音楽活動は険しい

♪経済的圧迫により活動困難

バンド活動は、資金が必要です。交通費、食費、光熱費、といった生活費を安定させて、活動できるようにしないといけません。楽器のメンテナンス、交通費、スタジオ使用料、デモCD作成料、ライブチケット代、グッズ料、とにかく多くの資金が必要になります。駆け出しのバンドが、コンテスト出場して、優勝しても、資金問題は解決しません。優勝賞金はあっという間に底をつきます。夢あふれるバンドをだます大人たちに、音楽活動を閉ざされた人々がいます。金を要求されて、ますますバンド活動がせまくなっていき、ついに資金がなくなって、バンドは解散してしまう悲劇が起きました。
メジャーデビューしても、定期的な給料でも、赤字のままです。デビュー後に作品が全国流通しても、バンドは売れず、レコード会社は見切りをつけて、宣伝をしなくなっていきます。そして、バンドは活動困難になっていきます。アーティストの育成は、資金がかかるため、とにかく売れないと、育成に力が入りません。この音楽不況のなか、経済的事情が苦しいレコード会社や事務所は、アーティストもスタッフもリストラされています。

育成が放棄されて、アーティストの原石は磨かれずに捨てられました。金の切れ目が縁の切れ目、その言葉通り、バンドメンバーは団結力を失います。メンバーは突然、失踪したり、脱退します。経済的問題で、人間関係がもめていくのです。音楽文化は、経済的支援がなければ、発展しません。受賞時の興奮は、三日天下のごとく冷めていくのです。音楽を仕事にできないなら、別の道に行くしかありません。音楽じゃなくても、効率よく稼げる道があると気づいたら、もはやバンド活動はあきらめています。


♪音楽の信頼が得られない

資金が安定しても、次に問題になるのは、音楽を支持するリスナーが不足していることです。多くのリスナーはおもしろそうと思って、音楽を手にします。よほど好きにならないと、バンドを応援できません。コンテスト受賞しても、バンドは素晴らしいものとは思えません。コンテスト受賞したから、音楽性はこのままでも広く受けると勘違いすることが多いのです。メンバーの外見が良くても、演奏技術が良くても、音楽への興味はわきません。なぜなら、宣伝の重要性はコンテストの肩書きではないのです。果たして、荒削りのバンドたちが集まるコンテストで選ばれた、最も優れた者を聞いてみたいと思うでしょうか。ブレイクすれば、聞いてみたくなります。プロの世界で結果を出さないと、支持されません。売れなくてもいい、そんなことでは有名になれません。

そして、よくある宣伝の失敗は、どんなものを伝えるバンドなのか、伝わっていないからです。ロックだけど、どんなロックなのか分からない。ファッションはバラバラで見た目に華がない。曲や歌詞のテーマに統一感がないと、やっぱり他の優れたバンドへ行ってしまいます。結成時は、ロックを奏でていたバンドが、デビューすると、次第にダンスミュージックの曲になっていく、そんな迷走をして、ファンが離れたバンドがあります。このバンドはどんなものなのか、ロックなのか、ポップスなのか、きちんとアピールしないと、ファンがついていきません。音楽と宣伝の質が悪いと、ファンは不安を抱きます。音楽は常に向上心を持っていないと、広く支持されていきません。バンドが売れない時代だと、さらに売れる機会に恵まれず、せっかくの素晴らしい作品が埋もれていきます。

ブリのとある推しバンドは、バンドコンテストで受賞して、デビューして5年くらい売れない日々を送りました。メンバーがぎすぎすして、解散しそうな時がありました。ようやくヒット曲が出て、今でも活動して、知られている人気バンドになりました。誰も脱退やメンバー交代せずに活動しています。バンド活動は、忍耐と経済と運の戦いです。成功するバンドは、長い活動期間の努力で、リスナーからの支持を積み上げて、音楽の信頼を得ます。


♪不足している社会経験と音楽経験

音楽の世界は、通常の職場より特殊ですが、やはり社会人としての心構えが必要です。大人に見守られた学校とは違います。荒い思春期の勢いで、音楽を続けられません。人間は成熟していく生き物です。失敗は必ず起きます。コンテストで名声を得たバンドは、全ての夢がうまくいくと錯覚します。多くの人間からバンドが評価されたから、音楽的技術はこの状態でいいと勘違いしてしまいます。なあなあな技術で音楽を作っても、周りはちやほや言うので、自分たちの改善点に気づかないことが多いのです。そして、真のプロや厳しいファンから言われて、ようやく問題点に気づきます。技術を向上するなか、ついに精神的な壁に当たります。この壁をどう越えるかで、真のアーティストに向かうか、ただの人になるか決まります。壁を越えられずに、「限界」だとさとって、バンドから離れた人々はいます。将来は素晴らしい演奏者になるはずだったのに、数年後には「限界を感じた」とさとって、楽器やマイクを置いた人間を何人も見てきました。

社会は、さまざまな人間が集まるゆえに、トラブルは絶えません。バンドがコンテストを通じて、名が知れ渡っていくと、多くの人々が集まって、なかには名を利用して、悪だくみをする人間も寄ってきます。とにかく青田買いして、早く売れるものにしたい、レコード会社や事務所のスタッフは金に飢えた考えしかありません。メジャーデビューをすると、レコード会社の人間が売るために勝手にいろんな戦略を広げて、ますますバンドの自由がきかなくなってきます。本当は良い曲を作りたいはずなのに、気づいたら、アイドルのような外見アピールになってしまった、そんな意図のすれ違いが起きます。バンド活動のためではなく、金のために売る目的になってしまいます。社会を知らない青年たちは、大人たちの事情に巻きこまれ、やりがいを吸い取られ、やがてあの時の初々しい夢を失います。そして、バンドは活動休止か解散に至ります。

コンテストの目標を果たしたら、次はどう行くべきか、どんな方向へバンドを進めていくか、将来性に迷う様子が多いです。音楽は、曲や技術の質だけではなく、マーケティングの知識も必要です。少年のような純粋な気持ちで音楽活動をやっていける世界ではありません。どの世界でも生きる賢さが必要です。不特定多数の人々を喜ばすバンドは、自分たちにしかない、譲れない個性があると分かっているから、人々から愛されます。将来性あふれるバンドたちを宣伝した、事務所とレコード会社の戦略の失敗を見るたび、その程度のマーケティング能力だったのかと、落ちこみます。


以上、バンドコンテストで優勝、または受賞したバンドが失敗する原因3つをまとめました。ブリはコンテストの三日天下で、勢いを失ったバンドの話を聞いて、バンドコンテストの肩書きは恐ろしい呪いがついてきます。夢は人を叶える目標ですが、時には心を呪うものなります。コンテストのために時間と資金を費やすより、バンドの向上のために活動をしたほうがいいです。一つの道ばかりにこだわると、ろくなことがないと学びました。

それから、不思議なことに、バンドコンテストや予選で敗れたバンドが、後に有名になることが多いです。先に勝った者は落ちぶれて、負けた者は研究を重ねて、名声を得ます。まるでウサギとカメの話のように、物事をじっくり重ねて、経験を積み上げた者が成功します。ブリのとある推しバンドは、バンドオーディションやコンテスト予選を受けましたが、全て落ちました。オーディションスタッフからダメな歌声と雰囲気だと言われて、メンバーがくじけたことがありました。ある日、デモCDを作って販売すると、レコード会社や音楽事務所に誘われて、デビューを果たしました。ヒット曲を出しました。ダメな歌声と言われたメンバーは、美しい歌声に向上しました。バンドの音楽性とメンバーは結成してから変わらずにいます。今はバンドの個人事務所を運営して、バンド活動を続けています。推しバンドの周りにいた、コンテスト受賞のバンドたちは次々とメンバー脱退、解散、活動休止しました。音楽の神様はいつだって残酷な試練を下します。

アーティストを育成すれば、素晴らしいダイヤモンドになる原石が、急ぎで売ろうとして売れずに、すぐにアーティストを捨ててしまうなんて悲しいです。音楽活動は、何が起きるか分からない緊張感が常にあります。その場の審査判定で決まりません。人生に勝ち負けはありませんが、音楽は競わないと、文化は発展しません。バンドメンバーも、周りのスタッフも、粘り強くバンドを育てていってほしいです。

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