知財と財布のデザインに関して
弊社のrectus2は現在特許庁に意匠権の申請を行っております。
プロジェクト開始前に確認の為弁理士に相談し約230個ある財布の意匠権と照らし合わせてもらい類似する物はないという事で意匠権登録を申請致しました。(意願2020-007440)〈プロジェクト内に意匠権登録準備中と記載があるのは法人化直後で資金がなく申請を先延ばしにしていた為です。申請後変更をお願いしましたが開始後の内容変更は出来ないと言われそのままとなっております。〉
今回のプロジェクトの制作のスタートは薄い財布を購入した友人が「使いにくい」と言っていた事からになります。
調べてみると確かにカードの枚数が少ないとカードが落ちてしまいますし小銭入れは規定枚数入れると蓋が閉まらないという事が分かりました。その使い勝手の悪さを改善した財布を制作しようと思ったのが今回の商品開発の始まりです。
弊社商品のカード入れ部分は靴の「折下げ」「パイピング」等の技法からアイディアを得ました。カードが綺麗に入るように「スジボリ」を行い角が立つようしカードを入れていない状態でも立体的な構造となっています。
これらの技法は古くから使われている物で革新的な新しい技法を使ったものではありません。また「スジボリ」で立体にしている仕様に関しましてはペンケース、メガネケース、バッグの外ポケット等に使われている技法を使用致しました。これは昨今、レザークラフト初心者が購入されるレザークラフト教本の中にも出て来るような技法です。弊社の財布は技法的には仕事で革の制作をした事がある方なら誰でも知っているような技術で出来ています。
ですがその一般的な他ジャンルの技術を財布に使用したという事に新規性があると考えています。
カードが横入れの薄い二つ折り財布は数多くありますがカードが沢山入る縦入れの財布はなかなかありません。なぜなら普通の構造ではカードが取れなくなってしまうからです。ですが横入れだとどうしても枚数が少なくなると落下してしまう可能性があります。そこをアイディアででカバーしました。財布を閉じても開いてもカードが落ちないrectus2が完成しました。
当方革製品を作り始めてから15年程になります。デザイナーですが自ら制作する技術者でもあります。
靴から初めて鞄、財布等の技術を専門家から取得致しました。当方の技術の集大成とも言える財布がrectus2です。これは財布だけ、靴だけ、鞄だけの技術を持った人では成しえない物だと思っております。
この財布を多くの方に支援して頂きまして喜びと共に自信がつきました。今後も新しい商品を発表して行く予定ですので皆様どうぞ応援の程よろしくお願い致します。
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