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部下に仕事を任せる勇気

こんにちは、ファイナンシャルプランナーの真凛です。

実はひっそりもう1つnoteのアカウントを持っていたのですが、手放すことにしました。閉じるアカウントでスキをたくさんいただいていた記事をいくつか転載することにします。

ビジネスに関するちょっといいこと がテーマだったのでこちらとは少し趣旨が違うのと、文体がかなり異なるのですが敢えてリライトしてません。

お口に合えば、読んでみてくださいませ。

部下に仕事を任せる勇気

最近、私の所属する勤務先で、同僚がキャパシティオーバーでパンクしている。仕事を部下に頼めないらしいのだ。何もかもを自分で頑張ろうとした結果、時間が足りない気力ももたない、俺はもう無理だーとパンクした。

パンクして頂くのは、ご本人にとっても周りの仲間にとっても大変な出来事である。今まで抱えに抱えた期限ぎりぎりな仕事も同時多発的に周囲に降りかかる。

これは社内環境として非常に良くないだろうということで、部下に仕事を任せられない原因と解決策を考えてみることにした。

部下に仕事を任せる=自分へのマイナス??

部下に仕事を任せることが、自分が仕事ができないというレッテルを貼られてしまうのではないかと危惧している会社員は、一定数存在するのではないかと思う。

かつての自分もそうだった。
自分の仕事量は自分へのプラス評価の表れだと思い込んでおり、仕事を抱えている上司に憧れたものだ。実際仕事のできる上司の多くは、就業時間中に暇そうにネットサーフィンはしない。

しかし今の職場に移って、それはおそらく半分正しくて半分間違った認識だろうと気付いた。

たしかに仕事のできる社員は、多くの仕事と向き合っている。社内外から信頼されて「よろしく頼む」と仕事を受託するケースが多いからだ。ただし仕事のできる社員は、それを的確な形で周囲に任せることができる。的確に仕事を任せるためには、意外とポイントは多いように思う。
・その業務の適任者を探す
・業務を任せたい相手の現在の仕事量を把握している
・手順や注意点を仕事にかかる前に把握していて伝えられる

常にこれらのポイントを意識して仕事に取組み続けていないと仕事を任せるに至らないのであろう。

会社の評価方法に問題はないか

このポイントは仕事を任せられない本人ではなく、そういった社員を抱えた経営者が気にするべきかもしれない。

たとえば私の所属する勤務先では、各営業社員が担当顧客を抱えており、ルーティンで訪問する。いわゆるルート営業に近い形式だ。

一方で私たちの頂くお給料は、自分の担当先への売上金額に応じて決まる。この状態は、うまく回るときとそうでないときが存在する。営業社員のやる気を引き出すことは容易かもしれないが、自分の抱えている仕事を他人に委ね部署全体の業務を円滑にするには少々無理がある。

自分で抱え込むか、売上金額に紐づかない事務社員に頼むかの二択になるためである。さらに私の所属する勤務先での問題点は、事務社員の能力向上を目的として特定の社員に事務社員の業務が紐づいていないことにある。

営業担当者の業務を、事務社員個人が引き受けるかどうか選べてしまうため、依頼下手な営業社員とはだれも組みたがらなくなるし、権力ある上司の業務だけが円滑に進んでいくというピラミッド組織に陥りがちなのである。

こういった仕組みは改善していかねばならないと思われる。
今回のケースでは以下のような方法が考えられるのではないだろうか。
・営業社員と事務社員をペア制にするなど、特定業務を委ねる仕組みにする
・評価の単位を営業社員ごとという単位から、部署ごとに変える
・評価の基準を売上高から作業量等のほかの基準に変える

なにせ現状の偏りある評価基準から変更するべき時期ではないかと思われる。

仕事を依頼することは、手間ですか?

さて実例に立ち返ってパンクした同僚に話を聞いてみた。

真凛(以下「真」)「どうしてこれほどまでに仕事を抱えてしまったの?」

同僚A(以下「A] )「いや、抱えているつもりはなかったんだよ。」

A「僕としては、事務社員に頼むと仕事の質が落ちてしまうから、自分で内容を確認しながら進めたくて人には任せなかった。」

真「でも結局、自分ではできなかった?期限ぎりぎりに先方に依頼する事項もあってクレームになっているよね。」

A「そうなんだよ。折り合いがつかなくて先延ばしにしていたら、書類の提出期限ぎりぎりになって先方から頂く書類が足りないことに気付いたんだ。結局その書類を頂けるように連絡したものの、先方の決裁権者の方が出張で不在にしていて、迷惑をかけてしまった。こんなことなら周囲に任せておけばよかったよ。」

真「次からはどうしたら周囲に仕事を任せられると思う?」

A「人に任せようとすると、正確に丁寧にやってもらえるように完璧な指示を心がけてしまう。そうすると人に任せることが億劫になるし、結局頼んだ相手からも100点の回答がもらえないので、自分のこだわりのない雑務をたくさん頼むしかないのかな。」

真「たしかに指示は的確に明確に、判断に迷うところを少なくした方がいいと思う。でもあなたのそもそもの指示がギリギリだったりはしない?1か月の期間猶予のある仕事を引き受けて、頼まなければと思ううちに3週間が過ぎていることはない?」

A「たしかにあるかも。頼まれた側の意識はしたことがなかったけど、ギリギリに頼まれたら正確な仕事は難しいかもしれないね。」

と、ご自身で解決をされたようだ。

その業務は仕事?作業?

これは優先順位にも関係してくる話だが、過去に「仕事をしようね」と上司に教えてもらったことがある。頭を使わずにするのは作業、頭を使ってするのが仕事。

仕事を任せてもらったのであれば、自分に対する依頼が多い。なるべく自分が関わって頭を使う必要がある。作業は誰かに対する依頼であることが多い。自分でなくてもできる業務をたまたまそこに暇そうな顔をしているから頼んだだけというケース。

だからこそ仕事をしようね、だ。

作業ではなく仕事をしよう。自分のしている仕事が作業ではないか常に確認し、作業は効率化していこう。私よりも正確丁寧な事務スタッフに任せた方が捗ることも多い。だから私は仕事をする。

最後は信頼感

最後に大切なのは、インタビューからも感じた信頼だ。

信頼はされる側にも、する側にも一歩が必要だと思っている。
信頼されるためには、丁寧に正確に気づかいをもって仕事をする必要がある。信頼する側も気まぐれでいてはならない。任せる以上は委ねるべきと思うし、委ねたとはいえ自分で最終確認をして責任を取るのが社会人の仕事のやり取りのマナーだろうと思う。

インタビューをしたAさん曰く、自分で仕事をしたほうが正確だとのことだ。どんな経験をし、どんな思いを抱えて仕事をしているかはすべてはわからない。

ただ結果的に彼は、業務が自分1人で完結できないほど時間が足りなくなってしまい、周囲に不甲斐ない形で頼ることになってしまった。お客様にもご迷惑をおかけしてしまった。

私なりの考えではあるものの、人を信頼できることは強みになると信じているし、彼にもそれが少しでいいから伝わってほしいなと思う所存である。

今回の記事は自分事な面がとても大きいですが、同じような悩みを抱える会社員の方の参考になりますと、幸せです。


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