ガラパゴス文化が好きだ
ローカルカルチャーやガラパゴス文化が好きだ。
私はDJなので、クラブカルチャーを例にあげるが、上京してきて分かった事がある。
東京というとローカルな感じがしない。みんなが集まる場所というイメージ。特に大箱のクラブはそんなイメージ通りの東京。しかし、それは表向きで、もっと奥の方の小箱やDJバーに行けば、しっかりと東京ローカルカルチャーが感じられる場所がいくつかある。
ここ最近の傾向でローカルなカルチャーを大事にしようという潮流を感じる事が多くなった。
例えるなら、ご当地アイドル、地方のHIPHOPシーン、地方のプロレス、山奥でやっているヒッピーのレイヴパーティ、ストリップ劇場などである。
世界に目を向けると、民族音楽だけでなく、ダンスミュージックの世界でもローカルシーンと呼べるものが盛り上がっている。例えば、シカゴのJuke/Footwork、ニュージャージーのJersey Club、ブラジルのBAILE FUNK、南アフリカのGOQM、Amapiano、インドネシアのFunkotなどである。
上記のご当地ダンスミュージックをSoundCloudなどで聴くと雑でワイルドな音質で、このローカルカルチャーを作ってる人達は、これを広めたい!とか思ってるのか?分からない。たまに欧米の音楽プロデューサーやDJが、ご当地ダンスミュージックを面白い!と思って取り入れたりするのだが、だいぶ洗練された形になって海を超えて私達の元へ届くという感じだ。
たまに、現地のローカルカルチャーが写真や動画で回ってくる事がある。しかし、所詮は写真や動画である。私はインターネットで見た情報で「こんな感じか」と判断してしまう人が好きではない。やはり動画では視覚と音しか伝わらない。現地の匂いや熱気や人々との繋がりを体感した者にしか伝わらないモノがあると思っているのだ。音源や写真や動画はそこへ行く為のヒントにしかならない。
ローカルなカルチャーは、そこにいる人達や、トライブでしか伝わらないモノが多い。"自分達だけが理解るモノ"は、暗黙の了解で、盛り上がるし、連帯感を強める。一見排他的に見えるガラパゴス文化「うわ!これ私理解るな〜、なんで理解っちゃうんだろう!」って感覚は熱狂的になる。世の中には無数の共同体がある。そこにはそこにいる人達だけが理解るカルチャーがある。誰でも理解るカルチャーばかりだと世の中はつまらない。