【アンシーン・ダブルキャスト】黛冬優子を整理したい
【アンシーン・ダブルキャスト】黛冬優子のテーマみたいなものを最近ようやく掴めた気がしたので忘備録的に残しておきます。
数日前に知人らと通話したときに一通り喋りはしたんですが、「やっぱ整理して書き残してえな……」という気持ちが強くなったのでこうしてキーボードを叩いている次第です。(あと自分の喋りが下手で伝えたいことを伝えられたか不安だったので。文才があるわけではない)
では行きます。
実装時期
アンシーン・ダブルキャストが実装されたのは2020/07/21、ストレイライトのG.R.A.D.編(以下GRAD)が実装された後です。
冬優子のGRADでは「冬優子自身が素と猫被りの両方を、併せて自分であると認める」という話も展開されました。それゆえかアンシーン・ダブルキャストの冬優子は素と猫被りを行ったり来たり、上手く使い分けている印象があります。
思い出アピール名とコミュの繋がり
ここらへんから本題です。
[一閃]ヒロイック(以下一閃ヒロイック)、実装当初は単に思い出アピールの演出に合わせたアピール名なのかと思っていましたが、数週間前にコミュを読み直したとき、4話の冬優子の台詞↓が妙に引っかかりました。
【アンシーン・ダブルキャスト】黛冬優子 読める終わりに用はない
「どっかのお話みたいに綺麗なまとまり方なんてしてきてない」、まさしくヒロイックな話を一閃しているんじゃないか……?と。
振り返ってみると、今回のコミュでは冬優子とプロデューサーの失敗が多く描かれていたように思います。
1話:冬優子が逃走に失敗する
3話:冬優子が靴ずれをしてしまう
4話:プロデューサーが冬優子をお祭りに誘い忘れる
5話:プロデューサーが冬優子に心配をかけてしまう
お気付きの通り2話だけ失敗をしていないんですが、その2話は黛冬優子がアイドルとして舞台に立つ話だったので、失敗するわけにはいかないんだろうな……と一人で納得していました。
「人魚姫らしくない」というプロデューサーの台詞も一閃ヒロイックに掛かっているように感じます。「人魚姫のように綺麗だが、人魚姫のように消えはしない」という、おとぎ話を一閃する冬優子を表した思い出アピール名でもあるのかも。
あとダブルキャスト実装後に気づいたんですが、このマーメイド文脈はGRAD時点でチラ見せされていました。
G.R.A.D. 黛冬優子 ひとりじゃなくてふたり
人魚姫は王子に愛されようと魔女の薬で人間の脚を得ますが、激痛に耐えられず歩くことができませんでした。
一方冬優子は、愛されるために痛かろうがそのまま歩き続けるらしいです。ここも、おとぎ話らしからぬ一閃ヒロイックポイントだと思います。
何が【アンシーン・ダブルキャスト】なのか
↑二人一役のWikipedia おお~……って感じ
正直に告白すると、アンシーン・ダブルキャスト実装当時、「ダブルキャスト」が「冬優子とプロデューサー」と「ちくちく冬優子とふわふわ冬優子」のどちらを表しているのか分かりませんでした。
コミュを読んで数ヶ月たった今でも未だに分かっていませんが、最近はどちらの意味も兼ねたタイトルなんじゃないかと思っています。
冬優子とプロデューサーの失敗が描かれているのもそうだし、冬優子がちくちく冬優子とふわふわ冬優子をうまく使い分けているのもそうだし、片方だけが正解ということはない……はずなので。
綺麗事みたいになってしまいましたが、まあどっちの考えもオイシイので別に良くないですか(?)
とはいえ、プロデューサーと冬優子の失敗に焦点を当てつつ【アンシーン・ダブルキャスト】をめちゃくちゃに意訳するなら、【失敗続きの舞台裏】みたいな感じになる気はしています。冬優子とプロデューサーの舞台裏での失敗が描かれた話、みたいなニュアンス。
余談:思い出アピール演出
めちゃくちゃ大事な思い出アピール演出だとは思うんですが、今回の主題からは少し逸れる話なので余談ということにさせてください。今喋らなかったら一生喋らなさそうだし……
2周目ストレイライト(隠匿シンギュラリティという名前の衣装らしい。かっこいい)は、思い出アピール中に3種の英語が表示される演出となっており、冬優子は
「NIRVANA」「the butterfly dream」「a world of impermanence」
の3つが表示されます。ひとつずつ整理していきます。全体的にwikipedia知識ですがお許し下さい。
NIRVANA
涅槃。ヒンドゥー教や仏教などの用語で、宗教によって細かな違いはあれど、おおむね輪廻や煩悩から開放された悟りの状態を指すらしい。
the butterfly dream
胡蝶の夢。中国の戦国時代の思想家による、「蝶になって飛んでる夢見てたんだけど、もしかして夢から覚めたと思っているこの人間の状態が夢だったりしない?」という説話。有名な説話だが、肝要なのは「どちらが夢であろうとも、どちらも肯定して受け入れ、そのときの場で出来る生き方をしよう」という部分らしい。
a world of impermanence
無常の世。芹沢あさひの思い出アピールにも似た言葉(all things must pass:諸行無常)が出てくる。
さて……
NIRVANA, the butterfly dream は、おそらくGRADの冬優子を指した言葉なのだと思います。素も猫被りも、どちらも自分であると認めた冬優子の状態を悟りだと言っているのかと。
どちらも自分であると認めてどちらも自分のお面にする思い出アピール、メッセージ性が強すぎる……SSR総選挙思い出アピール演出部門第2位おめでとうございました。
また、 NIRVANA が意味する輪廻から開放された状態は、Hide & Attack の歌詞っぽいとも感じます。「戦い続ける輪廻の運命を背負い」の部分っぽい。ぽくない?
a world of impermanence は、おそらく、おそらくアジェンダ283の廃棄物の話から引っ張ってきた言葉でしょうか。「アイドルって消え物だね~……いや冬優子は諦めないんだが?」という意味か……?
そういえば【オ♡フ♡レ♡コ】の4話でも似たような話をしていました。
【オ♡フ♡レ♡コ】黛冬優子 静寂の頃はまだ遠く
また、a world of impermanence はあさひの all things must pass とほぼ同じ意味ですが、「無常の"世"」ということで、冬優子の世間に対する諦観や覚悟がニュアンスとして含まれているような気がします。
自分の影を切り捨てるわけではなく自分の"""お面"""にする演出マジでかっこいいな……というのがここで言いたかったことです。
あと単純に横顔めっちゃ綺麗だし…………………………
余談:人魚姫
人魚姫、そう言えば既に居たな……?という余談です。
信頼度……
アンシーン・ダブルキャスト読了後、「人魚姫のように綺麗だけど、人魚姫のように消えはしない冬優子って、それはもう人魚姫の課題を克服した究極の人魚姫なんじゃないの?」という疑問を抱き、【アルティメットマーメイド】が脳裏をよぎりました。
(実際「究極の○○」という言葉は、分野によっては「○○の課題を克服した○○」といった意味合いで使われることがあります)
いや、まあ何か発見があったわけではないんですが、夏葉と冬優子の共通項を探してみると意外と多かったり、真逆な部分もあったりして面白いです。
私的メモの一部
二人とも休日の過ごし方はショッピングが多いらしい(ホーム会話より)
まとめ
【アンシーン・ダブルキャスト】を「アイドル黛冬優子の、失敗続きの舞台裏」と捉えれば、「アイドル黛冬優子を作り上げる、ダブルキャストの冬優子とプロデューサー」というふうに読めるでしょうし、G.R.A.D.編シナリオや思い出アピール演出から考えると「黛冬優子がようやく演じ分けられるようになった、ちくちく冬優子とふわふわ冬優子」というふうにも読めます。
繰り返しになってしまいますが、どちらの考えが正しいとかは無いと思います。というよりはダブルミーニングなのかも。
終わりです!なんか思い付いたらまたちょこちょこ編集するかもしれませんが……
ここまで読んでくださりありがとうございました!!
最後にマジの余談なんですが、3話で冬優子がわざわざめちゃくちゃ甘いコーヒーを要求した理由が本当に分かりません。甘すぎるのは苦手だったと記憶しているんですが……