走れメロスをもとに遊んでみた。
【苦悩】
※走れメロスをもとに遊んでみた。
好きな名前をいれてよんでね^^
〇〇は笑った。
必ず、逆転して見せようと決意した。
〇〇には、未来はわからぬ。
〇〇は、ただの凡人である。
思ったことを表現し、行きたい所に行き、
会いたい人に会ってきた。
けれども、満たされることはなかった。
いつもなにか違うと感じていた。
そこで、きょう〇〇はこの山を下り、
十里離れた逆転の町へやってきた。
〇〇にはなにもない。
だからなにも恐れることもないはず。
なのに怖かった。
まだ見ぬ未来というものが。
なぜなら、カタチも色も香りもわからないからだ。
不安になった〇〇は、町の人々に訪ねて回った。
「成功」とは「しあわせな未来」とはどんなものですか?と。
ある人は、愛に満ちた世界といい、
またある人はお金に困らない世界だといい、
またある人はそんなものはない。幻想だという。
しかし、〇〇はどれも心から納得できぬ。
そこで、町一番の成功者に同じ質問をした。
すると、豊かな髭をなでながら、
中々難しい質問じゃのぉ。
そうさなぁ。人によって違うからのぉ。
だから、お前がわしのところに来る前にもらった答えも
間違いじゃない。でも、しっくりこなかったのなら、
それはお前にとっての「成功」や「しあわせな未来」では
ないと感じているからだろうのぉ。
じゃからな、どんなに沢山の人にきいても
あなたのしあわせはコレです。と食べ物のようにはもらえぬ。
ましてや望む形で何てもらえんのじゃ。
けれど、ヒントはもらえるじゃろ。
お前がそこから1つでも学ぼうとすれば。
つまりじゃ。自分にとっての「しあわせ」を得るために、
人は挑戦し続けるんじゃなかろうかのぉ。
それすらも曖昧じゃ。
なぜなら、わしが、そう思うってだけじゃから。
わかったら行け!
お前ならうまくいく。
しあわせを掴むまで生きるのじゃぞ。
そう言った。
なんで、わかったんだろう。
ボク笑っていたのに。
この人にはすべてバレていた。
そう気づいた時、なんだか恥ずかしくなった。
でも、嬉しかった。ラクになった。
ひとりじゃないんだ。
生きていていいんだ。と思えたから。
〇〇は笑った。
最初とは違う笑いがそこにはあった。