CL広州!?中国大陸初のポケカ大型大会に(多分)唯一参加した日本人の話
こんにちはPさんです。久しぶりのnoteですね。今回はCLのレポ記事となります。
ん?CL京都の記事を書くにはかなり早くないか?と思った皆さん
安心してください。CLはCLでもCL広州です。中国大陸でのCL初開催に参加してきたレポになります。ただ、3月に書いた文章なので気分を2023年春ごろ(大体トリプレットビートくらい)に戻していただけると幸いです。
ちょっと変わったCLのレポート、よろしければご覧ください!
①なぜ中国でポケカを?
なぜ中国の大会に参加したのかという質問をよく投げかけられます。私は日本国籍で日本生まれの日本人ですが、色々なご縁が重なり、中国のある大学に正規入学し、現地学生と同じように学生生活を送っていました。ただし、2020年一時的に日本に帰国し、世界的な感染拡大のために大学に戻ることができず、2022年11月になってようやく戻ることができました。もちろん、長期滞在ビザも再取得していました。
その中で、ポケカ界に衝撃的なニュースが駆け巡りました。
2022年秋 中国大陸でポケモンカードが発売開始
一時帰国している間、ポケカを復帰していた自分には嬉しいニュースでした。大学に戻ったあと、いろいろなプラットフォームからカードを集め、無事現地レギュのデッキを組み、ジムバトルに参加しました。
ちなみにビリビリ動画(日本でいうニコニコ動画に近いサイト)のPR動画で石原さんがゲームで簡体字版のポケモンを提供し始めたのがサン・ムーンシリーズからということであり、ポケカもサン・ムーンシリーズからとのことでした。
それなりに中国語は話せるのですが、テキストがわからないカードに関しては、適宜日本のサイトで調べながらプレイを…知っているカードは発音できなくても効果が分かるところが、日本でやってきた強みですね。
そして、2023年初頭、感染拡大で延期されていたCL広州が3月に開催されることが決定し、人生初の海外大型大会にチャレンジすることを決めたのです。
ちなみに中国大陸で行われるCLは広州、北京、深セン、上海の都市で開催されました。何れも中国の一級都市とよばれる都市であり、日本でいうところの三大都市と似ています。人口や文化の中心地というわけですね。
日系企業の駐在員が多く、スシローや大戸屋といった馴染み深い日本のお店も多く出店されていました。
②CL広州におけるレギュレーション
まずここにおけるレギュレーションは基本的にはSMレギュレーションのAーCで進行します。ただし禁止カードになっていたジュジュべ&ハチクマン、ムウマージ(ふしぎなことづけ)、そして映画パックのカード(主にゲッコウガGX)は存在していません。また、ソードシールドからのレギュレーションのように先攻はワザとサポートが使えません。ここが大きな違いです。先1やぶれかぶれカキされないってコト!?と思った方も多分いますねこの二つの条件からここの環境は日本の環境と比べて若干違ったものとなっております。それ故に、デッキの作り方も後攻を取るようなデッキレシピが多く、エクストラのような後攻重視をするデッキも少なくないです。
また、現行レギュレーションと違い、ポケモンのどうぐはグッズ扱いです。どうぐがグッズだったあの頃に戻りたい
③0日目より前
デッキ選択に悩んでいた時最初に候補に上がったデッキが三神ラフレシアでした。タッグチームだらけの環境になることからラフレシア(にがにがかふん)は刺さりやすく比較的メタになるかと思いきや、ゴッドパーフェクションやレッドパーフェクションのデッキは大体隠密フードが入っているのでボツに
次にCL東京入賞の三神ケルディオビクティニを選ぼうと思いました。回し方も簡単で、途中復帰が簡単にできるという点や映画ゲッコウガGXがいないのでかなり強めの立ち位置になるのではと思いましたが、ミュウミュウ対策で無人発電所ばかりになりそうな上、相手がミラーマッチの場合、1Tの復帰時間が負け筋になりそうなので没になりました。
たねポケモン環境になりそうなら、三神ラフレシアを握ろうかなとぼんやり思っていたそんな中開催2週間前にDMが来ます
ぷーさんさん、ひかるミュウおすすめですよ!
ひかるミュウ?なにそれ?
SMレギュを引退していた自分からすると、エクストラで何となく聞いたことのあるカードでした。そして添付されていたnoteを確認し、一通り記事を読みました。
とうりさんの記事はこちら
今だからこそ言えますが正直最初はあまり使う気がありませんでした。しかし、とうりさんのnoteにデッキコードがあったため一人回しツールで回してみることにしました。noteに乗ってるデッキコードってありがたいですよね。
1時間くらい回してみた結果
・・・・・
三神にビクティニと回し方あまり変わらないな・・・・・
えっ!後2で三神無理なくワンパンできるじゃん!????
奇襲性能マシマシすぎる・・・
このデッキなら、いける!!!!!
はい、昔から好きなデッキタイプの一つである
相手の弱点を突くバレットに強く惹かれて選択しました。
ただ1週間くらい回していて、デッキの分からない点などが上がり、
「強いけど、この盤面だと優先事項は何になるんだろう…ダメ元でデッキ製作者に聞いてみようかな」
そう思いとうりさんのTwitterをフォローしたところフォローバックされてすぐにDMへ。自分の置かれている状況やABCレギュにおける環境をお話ししました。なんと約4年前のnoteにも関わらず、プレイルートを細やかに説明してくださいました。目からバブルランチャーGXです。とうりさん本当にありがとうございましたm(_ _)m
ちなみにこの時現地のサポートセンターに色々と相談をし参加できることを再確認しました。有効なビザこそあれど、外国人が参加できるかどうか正直不安でしたが、一安心。
当選の時にきた案内を読みながらオンラインでの実名認証を送り、当日までひたすらデッキを一人回ししました。
④0日目(CL前日)
直前になってとうりさんに提案されたカード(オロヨノ)を購入しようとしましたが、搭乗予定の飛行機が6時間遅れることになったため購入できず…
致し方ないと思いnote通りのデッキで行くことに
機内食は美味しかったです。中国国内線の機内食は美味しくないという方が一定数いらっしゃいますが自分はかなり美味しいと思います。ホカホカのご飯最高でした。
広州に到着!着いた感想は広州暑い!めっちゃ疲れた早く寝たい!です。
本来であれば、地下鉄で営業しているカードショップに行きたかったですが、疲労困憊でタクシーに乗って会場から数駅離れたホテルに向かいました。50km4000円(!?)という破格で移動できるのはお得です。もちろん、ぼったくりはありませんでした。
ホテルは若干のローカル感が否めませんでしたが、部屋もまあまあローカル感全開。しかし、価格相応や寝るためだけの場所ということで妥協へ。
チェックインする時フロント(フロントと呼べるものかは微妙)外国人は滅多に泊まらないとのことでなんで広州に来たかって言われた時にポケカの大会伝えたところ色々驚かれました。(満面の笑みでグッド)
フロントの方には当日会場で必要になる書類をプリントアウトしてもらい、会場の行き方などを聞きました。そしてデッキコードを発行してオンライン上で提出し午前2時に就寝。
デッキリストを入力した紙で提出しようと思ったのですが、パソコンの不調により、入力できず…手書きでデッキのカードを書きました。
ちなみに、デッキリストは何の弾のなんのカードである必要があり、デッキのエキスパンションマークと収録番号とにらめっこしました…
もしシティリーグのようにハイレアでデッキで編集して、実際にはノーマルカードを使ってもすべてのカードの情報が適合しないといけない可能性があったため、念のためエキスパンションマークとレアリティを統一していました。
⑤1日目
8時半くらいに起きましたが、昨日の疲れが取れず若干ポンコツモードで朝支度をしました。睡眠は翌日のポテンシャルに関わってくるとよく言いますが、CLという大切な日に完璧と言えないコンディションで会場に到着。次からは早めに寝ようと心に誓いました。ホテル最寄りの地下鉄の駅には、おそらくポケカプレイヤーなのかなと思う方も何名か確認できました。
会場となった場所は一面CL広州の幕がかけられてお祭りムードな上、横がアニメコンテンツの大型ファンイベントだったためコスプレイヤーの方々が歩いており、会場周辺はお祭りムードでした。ちなみにこちらのコスプレイヤーの方の一部はコスプレした状態で地下鉄に乗ったりします。
プレイヤーの身分証明書の実名認証、手荷物検査を終えていざ会場へ!
定員2000名と聞いていましたが、先着の現地参加枠があり、多くの方々が列に並ばれていました。しかし自分はオンライン当選組ということもあり、入場用のQRコードでスムーズに入れました。対戦卓の番号が1100番台近くまであり、現地枠はおおよそ200人で2200人くらいの大会ということもこの時理解しました。
開会式ではCLのテーマソングのアーティストがライブをしたり、ピカチュウたちの踊りや、公式アイドル(?)などいろいろでした。
ちなみに周りを見回すとチームメンバーで同じ服を着たり、作戦会議をしていたり、チームの大きな旗を掲げて記念写真など、日本のCLではあまり無いような雰囲気です。
対戦のマッチングは、日本だとTCGマイスターを使うことが多いですが、大会では中国で一番使われているWechatというLINEのようなアプリのミニプログラム上ですべて完結しました。デッキ登録も同じようにアプリ上ですべて行い、結果はアプリ内のトークにメッセージが届く仕様でした。
試合開始の前に対戦相手へ必ず「外国人で喋るの下手だから、もし聞き取れなかった全然聞き返してね」と話し、相手にOKをもらってました。
自分の卓以外では普通語と広東語どっちで試合をしますか?といった風景もあり、柔軟に対応している様子をみると言語的にグローバルな大会という印象も受けます。
私が対戦したプレイヤーの中で、面白いことに日本語喋れますよという方に5人ほど出会いました。中には元カノが日本人だったから覚えた、N1(日本語能力検定、N1は最高級)で日本の大学に留学予定ですなどなど…親日家の方も多く、試合後の雑談も盛り上がりました。気が合った仲間同士で、SNSの連絡先を交換する風景もしばしば。実際に私も対戦した方とSNSの連絡先を好感しました
日本と同じく胸にバッジをつけたジャッジが対戦中は多くの卓を回り、日本のCLのように運営していると思いました。しかし、試合ごとのインターバルでは友人同士と見られるジャッジとプレイヤーお話しされたり日本では、あまりみない風景もあったり、公式のアイドル(?)とプレイヤーが一緒にTikTokを撮る風景も見られました。
また、1日目のインターバルが約30分だったり、急な食事休憩などありましたが、ある程度は円滑に試合を進めていきました。しかし、オンライン上での勝敗登録の際、勝敗登録をしていないプレイヤーもおり、アナウンスで「〇〇卓!〇〇〇卓!早く勝敗登録してください!登録しないと両者敗北にします!」を繰り返したりなど色々…
少し驚いたのが、試合後プレイヤーが自由に動き回っていたことです。トイレやショップに行くのはいいと思うのですが、上位卓に行き、対戦中の試合を観戦している方が少し多かったです。実際、対戦中の上位卓は人だかりができていました。自分も、試合中に多くのプレイヤーから観戦されて、コーチングされたらどうしようという不安の中、試合をすすめていました。
1日目のマッチアップはうろ覚えですが、レシリザ、三神ミカルゲ、アロペルコントロール、カウンターツールボックスと戦ったことを覚えています。特にカウンターツールボックスはひかるミュウバレットの非エク中心デッキで、ルカメタやたそがれネクロズマに蹂躙されました。
なんやかんやで19:00になり8回戦が終了し6-2を決めて、2日目参加条件である4勝以上を達成しました。4勝で2日目に行けるのはかなり甘い方ですが、トナメを考慮すると、3敗までが崖だと思います。また同時に5勝以上のプロモカードふしぎなあめを受け取り、自分の中での最低目標を達成し、一安心しました。
また予選の規定勝利数を達成したらサイドイベントのポイントを受け取れる点やここのサイドイベントは3000円相当のプレイマットや市販で販売されているパックと交換できるのは日本との大きな違いです。ちなみに私は予選大会終了後にTシャツと交換しました。
6-2した嬉しさで広州にあるスシローに数ヶ月ぶりのお寿司を堪能しました。日本で食べた味と変わりなく最高です。
⑥2日目
早めに寝たもののあまり疲れが取れず会場へ。長いポケカ歴の中で初めて盾が見える状況になったことに緊張感を覚えます。案内された座席もステージ前に近く、それだけトナメに近いことを改めて実感しました。
試合開始前、公式の方から商品の調査みたいなインタビューに答えました。
「日本人だけど大丈夫?(中国語)」
公式「あっ、日本語喋れますよ^^」
「!?!?!?!?」
色々なお話をする中で、日本人は自分だけということを聞き、海外の大会だに出場していることを改めて実感しました。公式の方々もかなり緊張感があり、中国大陸初開催というプレッシャーに押しつぶされている様子です。
2日目の試合としては先1やぶれかぶれやサイド落ちなどが絡み、相手のデッキに対するメタやプレミなどを重ねていった末、最終的には312位というなんとも微妙な成績でした…
対戦デッキは三神ミカルゲ、ニンフィアコントロール(両負け)、ミラーマッチのひかるミュウバレットでした。どのデッキも強く、勝ち筋を探すことがかなり難しかったです。
また、プレイヤーのレベルや練度が高く、サービス開始して半年も経っていないカードゲームが少しずつ浸透していることに感動しました。
ちなみに、中国の大会ではベスト128から64,32…のように追加でふしぎなアメのプロモカードがもらえます。
対戦中のマナーですが、当時日本では解禁されていなかった相互シャッフルもされており、試合のマナーは基本的に日本と変わらないような印象を受けました。別卓でのイカサマや別名カード同時使用などはあったそうな…
CL広州のデッキ自体も公式サイトや中国でのファンサイトでCL東京上位のデッキが共有され、日本のCLで見られたようなデッキも数多く見受けられました。事実、ひかるミュウバレットは、中国のプレイヤーにはあまり知られていなかったデッキタイプでしたが、CL広州入賞デッキのなかには有料noteのデッキレシピもあったかもしれません。
また、現地プレイヤーと日本人プレイヤーという隔たりはあまりなく、中国語での感想戦も楽しかったです。
ベスト128、ベスト16、ベスト4のデッキ使用状況
ベスト128
1位ひかるミュウバレット21.9%
2位レシリザ
3位三神ミカルゲ
その他ピカゼク、小ズガ、MM、ルカメタ、オロヨノ
ベスト16
1位ひかるミュウバレット9人
その他レシリザ、三神ミカルゲ、ピカゼク、小ズガ、MM、すっからかん、カウンターツールボックス
優勝パーフェクション(MM)
準優勝ひかるミュウバレット(アゴアクジオロヨノ)
ベスト4
すっからかんグランブル
ひかるミュウバレット
ベスト16は圧倒的にひかるミュウ環境でした。中国ではあまり知られていないデッキタイプだったがために、ベスト16まで多くの人数が残り、大本命のレシリザは上位卓になればなるほど少なくなっていきました。ひかるミュウバレットはいい意味で番狂わせなデッキだったことがわかります。
また大会後ひかるミュウの価格が20%高騰し、日本で作られたデッキタイプが、4年の時を超えて異国で再び活躍している姿を見ると感慨深いです。
一撃ゲンガー再び活躍しませんかね()
⑦最後に
最後にはなりますが、数年ぶりの大型大会で久々にポケカ尽くしの週末過ごすことができ、大会翌日は14時間睡眠でしたが、心の底から楽しむことができたと思います。
以上、CL広州のレポでした。初めて参戦した異国の地のCL広州は自分のポケカ歴にとってかけがえのないものになったような気がします。もし、機会があれば、カードを集めて参戦しようと思います。トナメの壁が高いですが
長文にお付き合いいただきありがとうございました!
それでは!
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