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裸足

いつの間にか無くなった砂浜を
あなたは嘆くことなく
ただ懐かしむ

テトラポットの上に立ち
足下を見る
そして
遠くを見る

美しく去った砂は
どこかにまた居場所を見つけ
裸足で歩く誰かのこゝろに
優しさをおしえる


人それぞれの想いを書いた砂
あの日の言葉は
波に洗われ
柔らかく
海に溶け込む



そして
空を映して
深い青になる




それはあなたが昔
砂に描いた言葉のいろ



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