私のキャラメル

ほんの少しだけ
見えてきます
気持ちが込められた
文字だけで
伝わってくる感情が

ひとは
ひとの気持ちは
デコボコしていて
大きさも細かさも
それぞれ

時とともに変わってゆくそれにも
その言葉たちは
合わさってゆきます
はじめから
同じカタチではなくても
複雑で尖ったこゝろにも
寄り添ってゆきます
それはあなたが紡ぐことばが
やわらかく
やさしいからでしょうか

ほんとうの名前も知らない
どこに住んでいるのかも
どんな人生を送ってきたのかも
顔も 声も 香りも
これまで流してきた涙の数も
知らないことばかりです

せめて
日々どんなことを知り
どんなことで笑うのか

そんなあなたの言葉は
私が塞ぎ込んだ日々に
静かに寄り添い
時に突き刺さり
凍りついたこゝろを
溶かしてゆくのです

今はまだ
見ているだけ
想像しているだけ

ろうを染み込ませた
あなたを包む半透明のパラフィン紙
その包み紙は
まだ
開けられないまま

いつか
なんて考えない方がよいのでしょうか

でも
ほんの少しだけ
見えてきます
気持ちが込められた
文字だけで
伝わってくる感情が…

三羽烏さま
よろしくお願いします…