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オタクはなぜ大場ななに魅せられたのか

この記事は「期限設けないと書けない人のための Advent Calendar 2021」17日目の記事です。

たぶんほとんどのみなさんはじめまして。ここではゆかりの人と名乗っておきます。
ふだんは某王国の国民をやってます。
こういう機会がないと書けない人間なので枠にねじ込ませてもらいました。
kabiくんありがとう。

この記事は「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」「再生産総集編『少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド』(以後ロロロ表記)」「劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト」のネタバレしかやりません。
未視聴の方はぜひ見てきてください。前2つはdアニメで一気に見れます。劇場版はなぜか公開半年経った今も公開館があるのでぜひ劇場で。


プロローグ

あなたは覚えていますか?
はじめて浴びた眩しい光を。
はじめて胸を刺した衝撃を。
はじめて目にしたその姿を。

オタクをやっていたらあると思います。はじめて出会った好きな作品、キャラクター、演者、概念…。そういった「はじめて」好きになったものとかってだいたいずっと影響を及ぼし続けるもの。
それは大場ななも同じ。
はじめてできた大事な仲間、はじめて立った眩しい舞台、はじめて一緒に過ごしたかけがえのないルームメイト。

はじめて出会った「大好き」だからこそ、全力で…
自分の好きなものに全力な子は好きですか?わかります🦒

そもそも

TVシリーズ第6話Cパート、地下劇場での意味深セリフに始まり「第7話『大場なな』」でオタクを恐怖に陥れた大場なな。
「再演」を行ったがゆえにオタクからは「ラスボス」だの「黒幕」だの言われた末にロロロではストーリーテラーとして、劇場版では

ワイルドスクリ――ンバロック 開幕

再演を裏付ける強さで舞台少女をねじ伏せていましたね。
やるときはやる大場なな、かっこいいし顔が良い。たれ目なのにかっこいいのなんで?????ギャップすぎるよね。イケメン。マジで好き。
二刀流もかっこいいよね。オタクは二刀流好きでしょ。しかも輪と舞で輪舞ですよ?いいよね…。
眩しいポイント+99!

愚かしくも…

なんで大場ななは再演をしたのか?再演できたのか?
恵まれた体躯?素晴らしく伸びる声?舞台全体を見渡せる広い視野?(なのに、あなたはなぜ!)
それはずばり「同じ舞台に立つみんなと作る舞台が好きな気持ち」だろうと。はじめてみんなで作って立った舞台で舞台少女として目覚めたんだから当たり前だよね。
「忘れられない舞台をもう一度」「あの眩しい日々をもう一度」なんてどこまでいってもエゴなんだけどオタクは何言ってもブーメランだと思うんですよ。忘れられない舞台、あるでしょ?記憶消してもう一度できるならやりたいものあるでしょ??一緒なのよ……。
そんなエゴの中に「一緒に舞台を作った大好きな仲間を守りたかった」気持ちがあるのが本当に……愚かだね…愚かだけどそのことにも気付かないのが余計に…いい……好き…。愚かしくも輝いてるのはお前だよ大場なな…。

皆殺しのレヴュー

そんなこんなで再演はかれひかの運命には勝てず、純那ちゃんの言葉に押されて前に歩み始めるわけですが。
突如突っ込まれるロンド・ロンド・ロンド!なに!?!???舞台少女の死??どういうこと????ワイルドスクリーンバロックってなに?????なりますよね

ロロロ~皆殺しのレヴューまでは彼女は「塔の導き手」という役を演じているんだと思います。道に迷い、死せる舞台少女を「導く」ものを。
生かすのも殺すのもある意味導きだからエグいですね。このへんのとんちの効き方とかはスタァライトのバランス感覚のなせる業って感じ。
こうすると皆殺しのレヴューの意図もわかりやすいですよね。
「歩みを止めず舞台に立つ舞台少女は生かす」「歩みを止めて死にゆく舞台少女は殺し蘇らせる(≒再生産)」役を自ら背負うのね、あなたは…。何度も何度も再演をしてきた中で歩みを止めない眩しさも、舞台少女の死も目にしてきたななにしかできない役なのがなんとも皮肉…。大好きだから死んでほしくなくて、だから蘇ってもらうために殺すとかいうとてつもないクソデカ感情…これが愛、わかります。

ずっと隣にいたからこそ

そんなななもワイルドスクリーンバロックの幕を開けたところで導き手の役から降りて「大場なな」の役へと戻るわけですね。
「大場なな」として決着(ケリ)をつけなきゃいけない執着と向き合うために。
どんなときでも、どんなに人から劣ろうと、努力し続け諦めなかった純那ちゃんに。再演を続けられる理由になるくらい眩しくキラめいていた純那ちゃんに。そして歩みを止めゆく純那ちゃんに。

今は今はと言い訳重ね
生き恥晒した醜い果実
星の遠きに望みを絶たれ
君 死にたもうことなかれ
99期生 大場なな
熟れて堕ちゆく運命なら
今君に 美しい最期を

劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト

眩しくて大好きだから、醜くなっていくくらいならいっそ美しいまま死んでくれの気持ち。これが解釈ハイパー一致100億点満点ドンピシャ。今までオタクやってきてずっと欲しかった感情とついに出会ってしまった…。
わかりますか?わかります🦒
だってそうじゃない?好きだったものが堕ちていくのを見るほど辛いことってないでしょ????散り際は美しく。醜く生き永らえるならいっそ美しい最期を。
ありがとう、古川知宏。ありがとう、樋口達人。

おわりに

だいぶ取っ散らかった気はしますが要するにお前は俺か…?みたいなレベルで解釈一致してしまった人が舞台でキラめいているわけです。そりゃ魅せられもするでしょ。
オタクやってて大場ななに出会えてよかった。ありがとう大場なな。
その道の先に素敵な舞台があらんことを。

おまけ

今回はアニメ・キャラ内面とかの方にフォーカスしたけどスタァライトは舞台なのでキャラを演じている舞台少女のみなさんにも注目してあげてください。
ぼくは舞台最前席で目の前に大場ななが降りてきた瞬間に完全に終わりました。大場なながいた。眩しかった。あと股下99kmある。

また「劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト」はBDが12/22(水)にリリースになります。本編120分なのに特典映像が100分もあるらしいぞ!アホか!?!??!?!!?!?!!
BD出るのにまだ上映してくれている気が狂った劇場もあるのでまだ見てない方は絶対に行きましょう。劇場で見る事を前提で作ってるので劇場で見ないと損よ。

あとこれは完全にスタァライトから逸れますがまひるちゃん役の岩田陽葵さんとなな役の小泉萌香さんの2人のユニット𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖(はるもえ)が同じ日に3rdシングルをリリースするので何卒。コンセプティブだしサイトとかグッズとかもおしゃれでめちゃくちゃいいです。


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