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失敗が怖くなくなる生き方

恐怖の減点法で自信を失う

日本教育は、長らく減点法を採用してきました。
100点を目指す勉強法で、不正解があると、
1点ずつ「減点」がされていく方式です。

この「減点法」にならされた僕たち日本人は、
「失敗」をとても恐れる民族になってしまいました。
正解がどこかにあって、そこから外れると文字通り「減点」される。

いつでも「減点されないか?」
という恐怖を抱えながら生きていれば、
そりゃ他人の目が気になって当然というわけです。

日本人は人の目を気にすると言われます。
村文化がそうさせた面もありますが、
根本はこの「減点教育」で
自信を失ってきたからではないかと思っています。

失敗が怖くなくなる生き方とは、
その反対にある加点思考に切り替えていくことを意味します。
今まで減ると思っていたのに、実は増えていた。

この視点が身につくと、生きること、行動することは楽になります。

カツオの20点をすごいと思えるのか

サザエさんの代表的なキャラクターにあの「カツオ」がいます。
いつも野球をやっていて、勉強をしないで、赤点をとって来ては、
サザエさんや、波平や、「なんだこの点数は!」と叱られているわけです。

でも、カツオかするとしょっちゅう点数取れなかったことを怒られて、
「勉強おもしれー! 100点目指してー!」となるのでしょうか。
よっぽどマゾっ気がない限りは無理でしょう。

カツオはそうでもないですが、「20点しか」とれなかった自分に
コンプレックスを持ってしまうと、勉強そのものが嫌いになってしまう人も多いでしょう。

でも、「20点も」とれた!という見方だって出来ますよね。

何も勉強してなければ、当然0点なわけですが、
20点とったってことは、多少は勉強したってことで、
前よりは知識が増えているとも言えるわけですから。

トライしたい!と思うには加点方法しかない

100点から見て減っていくという感覚は、「失敗」に対する見方を重くします。なぜか考えてみましょう。

例えば、デートに誘ったけど振られてしまった。

減点法で見ると、これはいわゆる「失敗」とみなされ減点となるわけです。では何が減点になるのか?自分の価値に対して「減点」をしてしまう人が多いのです。

こういうとらえ方をしていると、振られることが怖くなります。
だって、「減点」の対象になるのだから。
そうではなく、いつか誘いに付き合ってくれる子まで誘い続けるぞ!
という意識であれば大分変ってきます。

誘った→即答で振られた

誘った→少し迷ってくれたけど振られた

誘った→断られたけど、また今度誘ってと言われた

誘った→OKもらった

みたいな流れの中で、「少し迷ったけど」振られた時点で
ダメージが大きくなって、自分の価値に減点を加えて、
しばらく誰も誘うことをやめてしまったかもしれません。

モテる人はそれだけ声をかけていた

以前、顔はかっこよくないけどモテる人が、
「それだけ声かけてるけどね」と言っていました。
きっとこれなんだと思いました。
その人は沢山のトライをした結果、
「モテる」という結果を得ていたのです。

Aさんは、3人くらいに声かけて振られた。その後恐怖で誘わず。

Bさんは、1,000人に声かけたら20人の人とデート出来た。

20人の人とデートしている人はデートしているという点では
モテている様に見えます。また別の子とデートしているよ!と。

でも、980人には振られているのです。
成功率にするとすさまじく低いことになります。極端な例ですが。

Aさんは振られることを「減点法」で見てしまったので、
いちいちダメージが大きかったのだと思います。
一方Bさんはどこかで上手くいけばいいという発想なので、
とにかく声をかけることに集中してた結果、
20人の人とデートをすることが出来ました。

しかもBさんは1,000人に声かけているので、
なんとなく振られやすいパターンも見えてくるし、
試行錯誤していくうちにその精度も上がっていきます。
その後また、1000人に声をかける時は、確率まで上がってしまうのです。

これは恋愛の例になりますが、
成果を残している人は人知れずトライ数がすごい数だったりします。
能力が高いから、成功体験を多くしている
ということもあるのだとは思いますが、
この「減点思考」をしている人は少ない可能性が高いです。

20点の人こそ加点思考で。

減点法だと、20点の人は「20点とれた」という点には視点がいかず、
失われた80点に目が行くので、
トライ数そのものが減っていく傾向にあります。
苦手意識を強めてしまうというわけです。

でも、20点をとれたことを喜べたのなら、
1点をとれる勉強を考えていくんじゃないかなって思うのです。
カツオだって、点がとれている方に視点が行っていれば、
勉強が楽しくなったでしょう。

少しの変化を楽しんで加点していこう

今は、どこかで上手くいくための過程にあって、
前より少し良くなったことを喜べていたら、
次のトライも面白くなります。

出来たこと、変われたこと、少しだけ良くなった変化。
ここに注目してければ、トライする回数も確実に増えていきます。

もっといろんな人が、気軽に失敗出来れば、
世界のトライ数が圧倒的に増えていくので、
アイディアの総量も増えていきます。

少しずつ加点していくことは面白いことです。
減っていくんじゃないか?と思っていると生きることは怖くなります。
同じ20点でも、着目の仕方で、価値が変わります。
だとしたら、少しの変化を楽しみながら、
加点をしていく方を面白がっていたいなと思います。

その一歩を軽くするのは、加点思考から。

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