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『宇多田ヒカル・Time』トラックレビュー【音楽】

宇多田ヒカル

Time


日本テレビ系日曜ドラマ「美食探偵 明智五郎」主題歌となっており

劇中にて、その一部が初披露された。主題歌の依頼を受け、東村アキコの原作マンガを読んだ上で書き下ろしたという楽曲です

この曲を

大まかに一言で表現すると

「時は戻すことはできない」

と言うことです

わかりやすく言うと

いなくなってしまったあなた(恋人)

何か過ちを犯して後悔する主人公の対立構造を

歌詞から読み取ることができます

曲は

エレクトピアノとビート、ベース、シンセにて構成されていて

それぞれの楽器がビートを起点に数泊ずつずらして鳴っていることで

より宇多田さんの声や歌詞にリスナーが意識をむけさせられます。

同時に

あえて拍をずらしているバックビートは違和感が全くなく

最後尾でなっているシンセが曲に非常に良いアクセントを出し

聞いていて凄く儚く切ない

正に戻らない『時』を表現してなっているような感覚を残します

表面上はシンプルで洗練されながらも、

曲を掘っていけばいくほど同時に複雑で絡み合うようなサウンドが顔を出してくる点は

宇多田ヒカルらしさが非常が出ています

歌詞は非常に難解で

最初に述べたように

いなくなってしまったあなた(恋人)

何か過ちを犯して後悔する主人公の対立構造になっているのですが

カレシにも家族にも言えないと最初に述べているのですが

これを最初にみた時に

主人公は浮気をしていたのかと思ったんですね。

普通に考えればそうなるのですが、

途中で

出会った頃の二人に 教えてあげたくなるくらい あの頃より私たち魅力的 魅力的

と述べてるのですがここがなんとも不可解で

出会った頃の二人に 教えてあげたくなるくらい と過去の自分たちに伝えたいのは

私たちの現在形なんですね でも私たちって恋人はいなくなっている訳じゃないですか。




これは個人的な見解ですが

つまりこの曲で歌われている貴方と言うのは過去の自分自身なのではないのでしょうか。

そう言う意味では

時を戻す呪文を君にあげよう

という最後の歌詞は

過ちを犯してしまった過去の自分に対して歌っているようにも考えられます。

この観点が加わると180度曲の印象が変わりますよね。

Timeと言う題名が非常に意味をなしてきます。





いずれにせよ

時間は戻らないし、過去は変えられない。

でも、それは悲しいことではなく

そんな過ちを糧に

時を戻せたと思い

今を生きていこう

と言うメッセージが込められた作品だと思います。

何も考えずに聞くこともできますが、

歌詞を読み解いていくと

非常に難しく英訳と対比しながらみて行ったのですが、

日本語では表現されにくい主語が曲のストーリーを具体化していて

日本語・英語両方みながら曲を楽しむのもおすすめです!



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