こんばんは!アラタです!
昨日は、図書だよりを初めて一から作ってみて、自分なりに納得のいくものができた1日でした。
今日のテーマは「ろうと私」です。
僕は生まれつき、耳が聞こえません。普段は補聴器をつけていますが、聞こえるようになるわけでもない。でも、補聴器を外せば車の音さえも聞こえなくなります。
そんな僕は、「ろう者の可能性」について考えてみました。
選択肢の少なさ
聞こえないことで一番大変なのが「選択肢の少なさ」です。
例えば、興味のある映画が見たくて、日本語字幕がある日をインターネットで調べるのですが、大体日本語字幕を上映している期間がわずか3日間しかないのです。映画館によっては朝イチか夜遅くの時間帯しか上映してくれない所も・・・。
と諦めることが多いです。それがなければ、いつでも自分の好きな時間に映画館に行って映画を見れるのに選択肢はいつも少ない・・・。
それが僕にとっての“日常“です。
その選択肢の少なさを「できない」に結びつけたくない。
そう思って僕はいつもできることを探そうとします。
その例の一つが、楽器。
僕は趣味で楽器の習い事をしており、バイオリンとサックス、ピアノを習っています。一番最初に始めた楽器が“バイオリン“でした。
そもそも、音楽なんて僕にできるわけがないと小学生の頃はすごく考えていたからかどこか敬遠してきました。
しかし、あるドラマを見たことでバイオリンのカッコ良さに憧れて
と思うようになりました。でも、必ず壁になるのは“聞こえない“ということ。
聞こえない僕が習うためには絶対マンツーマン体制でないといけないと考え、インターネットで探して見つけたのが、シアーミュージックでした。
聞こえないことで受け入れを断られるかもしれないと覚悟しながらも門を叩くことに決め、問い合わせをしました。事情を説明すると
「すぐには返事ができない。
少し待っていてほしい」
予想通りの反応に落胆しました。
これは、もう叶わないフラグだなと予感しながら待ってみると、受け入れが可能であると伝えられ、本当に大喜びしました。
僕の先生は僕の「できない」を理由にせずに、一緒に「できる」ことを探してくれました。
その一つとして、弦によって色をマーカーで変えて楽譜で線を引く。
それを見ながらなら、僕も弾くことができるようになり、少しずつ「できる」ことが増えていきました。
音楽ができるようになったことで、僕の日常に“音楽“が存在するようになってすごく変わったなと振り返っても思います。
聞こえない→裏方?
これは、仕事やアルバイトをしていて感じたことです。
「聞こえない」と話すと必ず言われるのが
こんな一言を、アルバイトで応募した面接先から、耳にタコができるほど聞かされたようながします。
コミュニケーションが取れなければ、真っ先にレジやお客様対応などの表に立つ仕事はできない。
そう思われるのが僕はすごく悔しかったです。
僕は人とコミュニケーションを取ることがすごく大好きだったので、アルバイトでも人と関われる接客業がしたいと思い、色んな所を応募していました。
でも、必ず
「耳が聞こえないとちょっとね・・・」
そう言われて面接に落ちてしまうことばかり。
それでも諦めたくなくて、大学4年生の8月に抹茶ドリンク専門店でのオープニングスタッフを募集しているのを見つけました。
抹茶がすごく好きな僕にとってはまさに念願の内容だと思い、すぐに応募して面接しました。その面接を担当して下さった方が社長でした。
そんな一言を投げかけられ、感動したのを覚えています。
社長さんが初めて仕事をする上で
“聞こえない“を消してくれた。
今でも、すごく感謝しか浮かばないくらい素敵な人に出会えたなと思います。
そのおかげで、僕はスタッフとしてレジに立ったり、ドリンクを目の前で作ったりと接客業の経験を積むことができました。
僕は、はっきりそう思っています。
ろう者の僕だから
もし、「生まれ変わったら聴者?ろう者?
どっちになりたい?」
そう聞かれたなら、僕は迷わず「ろう者」だと答えます。
僕はろう者だからこそ、色んなチャレンジができる。
今まで聞こえないことを理由に、チャレンジしないという選択はあまりしたことがないのではないかというくらい、興味を持ったらとことんチャレンジしていっています。それが楽しくてたまりません。
その先でどんな自分に出会えるのか、どんな人たちに出会えるのか、そう考えるとすごくワクワクする。
だからこそ
僕は心からそう思えるのです。
今日は「ろうと私」をテーマに書きました!
では、また明日!
*連載小説『キミの世界線にうつりこむ君』
ジェンダー✖︎小説であり、様々な考え方や生き方にぶつかっていく物語。
小・中学生、教育に携わる人たちに読んでほしい作品‼️
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