色んな「好き」を探して
こんばんは!アラタです!
今日の2つ目の記事ですが、また違ったテーマで書いていきます!
テーマは「好き」についてです。
あれ?また?と思うかもしれませんが、ある漫画を通して考えた「好き」について、ここでは語っていこうと思います。
手に入らない「好き」
その漫画とは仲谷鳰さんの『やがて君になる』という作品です。
これは百合漫画ではあるのですが、僕自身は「百合」ではなく「恋愛」としての作品といえると思っています。そのポイントを登場人物を通して書いていきます。
この作品は遠野高校という高校を舞台に描かれるストーリーで、主人公は高1の小糸侑(こいと ゆう)。彼女にはずっと憧れているものがありました。
「好き」という特別な感情がわからない。
特別って気持ちもわからない。
そんな侑が、後の生徒会長となる高2の七海燈子と出会います。そんな燈子にも隠れた一面がありました。
誰から告白されても「好き」にならない。
誰かを特別だなんて思えない。
二人にとって「好き」という感情は特別なものだという認識はあるけれど、全く逆の考え方を持つ二人。
この二人だからこそ、「好き」というものを問われているような気がする。
僕の考える「好き」というのは「人として好き」の“好き“と、「恋愛として好き」の“好き“の二つに分かれるのではないかと考えています。
でも、「二つの違いを説明してください」と言われても説明できる自信はありません・・・。
「好き」を巡る名言たち
『やがて君になる』では、周りに一人はいるかもしれないといったキャラが登場します。
その中で、今回は二人に絞って紹介していきます。
まずは、侑の同級生で生徒会のお手伝いを自ら名乗り出る槙聖司(まき せいじ)。女家族で育ったことから、恋愛の悩み相談を聞くことが多くあります。
だけど、恋愛をするプレイヤーより観客側でいたい。それがわかるのが
絶対に恋愛の土俵に上がることはない。
もし、相談者が自分に好意を持った途端に興醒めしてしまうほど第三者目線に立っているのです。
そんな彼を見ていると、彼にとっての「好き」とは「見守る」という意味で捉えているのではないかと思えてきます。
そして、作品を語る上ではなくてはならない最強の脇役と言っても過言ではないのが佐伯沙弥香(さえき さやか)。燈子の幼馴染で右腕的なポジションに立っています。
ずっと燈子に好意を抱きつつも、自分はいつも隣に居られるし、これからもそうだと思っているから思いは告げずに隠してきた。
そんな彼女が告白の時に交わした会話に、こんな言葉がありました。
ずっと見てきたからこそ、はっきり言える一言。この言葉に僕はすごく心を揺さぶられました。「信頼」の意味での“好き“もあってもいいと、素直に燈子と沙弥香を見ていると感じてきました。
必ずしもlikeかloveにわかれるのではなく、trustも。
「好き」という一言だけでも色んな考え方で捉えることができるのが『やがて君になる』ならではの魅力の一つではないかと僕は思います。
どんな君でも
それから、漫画だけではなくアニメ化も実はされています。そのED曲の歌詞でも「好き」という感情について書かれている部分があります。
好きという感情についてはっきりと書かれているわけではありませんが、「好き」という感情がたくさんあるなかで「君」に出会えた。
そう解釈できるのではないかと、僕は考えています。
色んな「好き」という感情を否定するのではなく受け入れていく。それを増やしていくことで、その気持ちを伝えられるようになりたい。
それを教えてくれたのが「やがて君になる」です。
今回は「好き」をテーマに書いてみました。
では、また明日!
*連載小説『キミの世界線にうつりこむ君』
ジェンダー✖︎小説であり、様々な考え方や生き方にぶつかっていく物語。
小・中学生、教育に携わる人たちに読んでほしい作品‼️
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