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幸せはいつだって・・・

 こんばんは!アラタです!
ピアノレッスンを月に1回やっていますが、相変わらず両手で違う音を弾くことに苦戦しています・・・。

 今日書いていくテーマは“幸せ“です!

シンプルなようで書くのが難しいこのテーマ。
どんなことを書こうか悩みました。

そして、浮かんだのは、僕が僕であることを認めてくれた生徒たちのことでした。

これまで隠してきた自分

僕は小学3年生の時から少しずつ、“女性“である自分より、“男性“である自分に傾きつつありました。

中学生になった時、制服であるスカートに違和感を感じましたが、

「校則だから仕方ない・・・」

そう言い聞かせて我慢してきました。そんな時に、ズボンを履いている女性の先輩を見かけたことをきっかけにスカートを履くのをやめようと決意し、担任に相談しました。

「しもやけがひどいので、スカートからズボンに変えたいんですけど・・・」

嘘も本当も交えて話しました。
(しもやけがひどくなるのは本当です笑)

それに担任の先生はNoと言わずに、

「いいですよ」

そう答えてくれました。
いまだに、なぜ認めてくれたのかはわからないのですが、無事にズボンで学校生活を過ごすことになりました。

スカートを履いていた自分よりも、ズボンを履いている自分に心が軽くなり、そこから男性として生きようと決意しました。

でも、それは自分の心の中だけに留めていました。

伝えてしまえば、これまでの関係が壊れてしまうのではないか・・・。

そう考えると、とても友達や先生、家族にも伝える勇気はありませんでした。

初めて伝えたカミングアウト

そんな僕が、はっきりと公にしてカミングアウトしたのは2年前の4月くらいでした。

今の職場で勤務することになり、校長面談の時に

「僕は、トランスジェンダーで体は女性ですが自認を男性として生きています。これから勤務していくなかで男性として接して欲しいと考えています。
よろしくお願いします」

勇気を出して伝えました。その時に

「もしかしたら、そうではないかと考えていました。ちゃんと伝えてくれてありがとう。奈良先生が働きやすいようにできることはやっていきたいと思っているので、何かあったら相談してください」

温かい言葉をいただき、とても嬉しかったのを覚えています。


でも、それ以上に僕が勇気がいったのは生徒へのカミングアウトでした。

なぜ、生徒に伝えようと決意したのかというと

自分にも生徒にも嘘をつくような生き方はしたくなかったから

その思いで、自分が勤務している中学部、部活等で関わる高等部、専攻科の生徒にカミングアウトしました。

カミングアウトする前は正直、怖くて仕方ありませんでした。不安に押しつぶされそうで、LINEで友達に弱音を吐きまくりました。

授業の時間をいただいたり、行事が始まる前の10分間をいただいたりして、自分についてパワーポイントでまとめたものを使って話をしました。

もしかしたら、距離ができてしまうかもしれないことを覚悟して、一つ一つはっきりと伝えました。

生徒たちからの反応は

今はLGBTQとかいう言葉があるけど、それより
奈良先生は奈良先生じゃん。
そんなこと気にしないよ。

そう言ってくれた言葉に僕は救われました。
自分が思っているより、生徒たちは受け止めてくれ、男性として接してくれました。

その日から、髪を切った時には

「あ、切ったんですね!かっこいいです!」

自然と男性として接してくれているその姿に、嬉しく思っています。

特に印象的だったのが、ある先生の国語の授業の一環で生徒たちから、インタビューを受けました。

その時に聞かれた質問のうち、

「彼氏・彼女はいますか?」

こんな質問がありました。
その質問を担当する生徒が、質問する前に隣の生徒に

「なあなあ、奈良先生にはどっち言ったほうがいいんだろう。彼氏かな・・・」

尋ねた時に、隣にいた生徒が真っ先に

彼女に決まってんだろ!」

そう答えていたのが目に入って、つい頬が緩んでしまうほど嬉しかったです。

その生徒は部活で関わりがあり、よく話している生徒でした。僕との関わりを通して、当たり前のようにしっかり見てくれていたんだなと思わずにはいられませんでした。

かけがえのない「幸せ」

僕を僕として、一人の人間として当たり前のように接してくれる生徒たちに囲まれて、今、教壇に立っています。

それが、どんなに幸せなことなのか、いつも生徒たちに教えられています。

カミングアウトしたことがきっかけになったかもしれませんが、カミングアウトは僕にとっての選択です。

そんな生徒たちと一緒にいられること、関われている僕は

日本、いや、世界で一番の幸せ者です。

心から「ありがとう」

そう伝えていこうと思っています。


今日は「幸せ」について書きました!

では、また明日!

*連載小説『キミの世界線にうつりこむ君』

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