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たった一つの後悔

 こんばんは!アラタです!

昨日は、久しぶりに早く退勤できたので、その勢いで溜めていた衣服を洗濯したり、乾燥機に入れたりして整理整頓できました。

今日のテーマは「ふるさと」です。

僕の出身は埼玉県の桶川市で、21年間ずっと住んでいました。
その中で、地元に残してきた、たった一つの後悔があります。

今日はそれを朧げな記憶ながら、引っ張り出して書いてみようと思います。


大好きだった担任

僕はろう学校育ちが長かったのですが、そのなかで小学1年生から3年生までは地元の公立小学校に通っていました。

そんな環境に慣れてきた小学3年生の時。担任になったのはK先生という人でした。ギターが大好きで、休み時間には弾き語りをするほど明るい先生でした。

僕はその先生が好きで、男子とのサッカー以外はその先生と話すことが多かったような気がします。僕がクラスに溶け込めるように、いつも考えてくれていました。その中で特に、運動会のことを今もよく覚えています。

運動会での表現種目で、「エイサー」を踊ることになり、体育の授業などを通して練習していました。

プラスチックの皿を太鼓と見立てて、細いバチで音楽に合わせて叩く

それが、聞こえない僕にとってはなかなか難しかったので、参加するのが嫌になるほどでした。

そんな僕にK先生は、自分が踊っている映像をDVDにして渡してくれたことがありました。それは、どのタイミングで叩くのか、移動するのか全てわかりやすくなっていました。

それを何度も何度も見ながら必死に練習して、本番では無事にみんなと一緒にタイミングを合わせて踊り切ることができました。

あのDVDがなかったら、きっと参加せずに逃げていたかもしれないし、成功することもなかったのではないか。

今振り返ってみて、すごく実感しています。

K先生がいない日に

そんなK先生は初任者だったのかよく覚えていませんが、研修に行くことがあり、火曜日はいないことが多かったです。

その時にK先生の代わりに来ていたのが、W先生でした。

明るい笑顔が印象的で可愛らしい先生でした。

そんなW先生に対して、僕はK先生がいないことに臍を曲げていたのか、何が理由だったのか覚えていないのですが、逃げることが多かったです。

授業を受けずに、廊下に座り込んで本をずっと読んでいたり、教室に連れ戻されても抵抗して逃げようとしたり・・・

かなりの問題児だったのではないかと思うほど、行動にすごく出していました。

そんなことが続いたある日、W先生の国語の授業のこと。

僕はいつものように授業をボイコットするように、廊下で本を読んでいました。
他のクラスメイトは真面目に授業を受けているのにただ一人、ずっと動かないまま…。

タイミングを見て、授業を抜け出してきたW先生が

「今日も本読んでるんだね。
少しだけでいいから、教室一緒に行こう?」

そう声をかけてきました。

でも、そっぽを向いて拒否した僕。

それを見て、少し強引に引っ張りながら教室に連れて行かれました。教室に着くと、席に座るように促されましたが、教室の端っこに座り込んで、ひたすら無視していました。

その様子を見て、今までの僕の行動に感情を抑えきれなかったのかW先生が泣き出したのです。

それに驚きながらも、僕は何もせずにそれをただ見ていただけでした。

この出来事の後に、K先生から叱られたような記憶があります。

今思えば、

幼なすぎた僕の行動でW先生を傷つけてしまったのではないか。

結局、そのW先生にそのことを直接謝れずに、任期が終わって会わなくなりました。

今だからこそ

大人になって、同じように教員として教壇に立っているからこそ、W先生がどれだけ僕のことを気にかけてくれていたのかがすごく身にしみています。

だからこそ、W先生に謝りたい。

今も地元にいるのかどうかはわかりませんが、どうしても会いたい人の一人です。

もし、会えたなら謝って、今、教壇に立っていることを話したいと思っています。

僕のことを覚えていてくれているかはわかりませんが、僕はW先生にしてしまった後悔を今も忘れたことはありません。

たった一つ後悔を残した地元でW先生に会うこと

それが今の僕の願いの一つでもあります。


今日は「ふるさと」をテーマに書いてみました。

では、また明日!


*連載小説『キミの世界線にうつりこむ君』

ジェンダー✖︎小説であり、様々な考え方や生き方にぶつかっていく物語。
小・中学生、教育に携わる人たちに読んでほしい作品‼️

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