【即興を支える言葉2】提供する側でいる
ども、Sand Pit代表
りょうちんこと 白石涼子です。
半袖で寝るのはもう寒かった。
今朝は寒さで目覚めて
慌ててあったかいお茶を入れました。
ズルズルあったかい日が続いて
油断してたけど、季節は着実に
進んでたーーー。
急いで衣替えしなきゃ。
さてさて、今回の #即興を支える言葉 は、、、
(2)評価される側ではなく、提供側でいること
6dim+ りょーちんがWSで届けてくれた言葉。
一番自分が委縮したステージの話
もう何年前かな。
ワタシが最初に組んだチームで
初めてメンバーだけで
ショーをしたとき。
ずっとサポートしてくれてた
先輩方がみにきてくれてたのね。
一番後ろで見てはって、
時々メモなんか取ってはったりして。
今考えるとこれほどの愛はないやんけど、
ワタシはめちゃ怖かった。
ただひたすらに
うまくやれるかな、
いいとこ見せたいな
そんなところを思考がぐるぐる。
先輩たちが座ってる当たりの席を
見るのも怖くて、
前のほうのお客さんばかり
視界に入れていた気がする。
完全に評価される側のマインド。
結果どんなショーだったのか、
何がうまくいっていかなかったのか
今となっては全く思い出せないのに、
あの時書いた冷や汗だけは
いつまでたっても忘れられない。
意識のベクトル
そう、あの時みたいに
評価されることを気にしている時って
意識のベクトルは下の絵みたいに
自分のほうに向かってる。
もうなんか、
ずーっと自己検閲している状態だよね。
ああしなきゃ、こうしなきゃ。
ああするべき、こうするべき。
ちゃんとできてる?できてない?
頭の中で、ずーっとチェックしてる
声がこだまして、、、
うぅ、考えるだけでしんどい、、、
まあ、この状況
日常でもちょくちょくあるし、
自分の現状把握するためには、
必要な場合もあるんだけどさ、
舞台の上でこの状況に陥ると、
不思議なくらい、
お客さんの気持ちが評価すること
持っていかれるんだよね。
お客さんは楽しみたい。
でも、そもそも自分がお客さんとして
舞台を観に行くときのことを考えたら、
お客さんは、評価しにいくよりも、
ただ単純に楽しみたいと思ってる。
あなたの出来不出来に
目を向けさせないで。
お金払って、時間を割いて
ここにきた分楽しませてって。
うん。そうだよね。
わかってる。
わかってるけど、
その事を意識すれば意識するほど、
ベクトルが自分に向いちゃうんだよって
そこのあなた。
めっちゃ、わかる。
ワタシもこの罠に
めっちゃハマってきたから。
共演者を大切にする。
何事もコンディションが良くないときは
目線を変えてみることが
すごく重要な鍵で、
キースジョンストンが伝えてる
◎Give your partner good time.
(あなたのパートナーに良い時間をあげて。)
◎Make your partner look good.
(パートナーが良く見えるようにしてあげて。)
この二つの言葉は
キースか意図した意味とは
少しズレるかもしれないけど、
目線を外に向けるのに
すごく有効な言葉だとワタシは思うの。
即興のステージなんていう、
次何が起こるかわからない場所に
共に立ってくれている
仲間の存在に意識を向けてみる。
その、存在がいることが
当たり前じゃないよなって思う。
感謝の気持ちが湧く。
この人たちにとって良い時間をつくるために
この人たちの良さをお客さんに届けるために
ワタシにできることは何?
そうやって、一つ一つ
意識を外にむけていくと
自然に頭の中のダメ出しは静かになって、
今起きていることに気づけるようになるし、
今できることに集中できるようになっていく。
利他的な集中
目の前の相手役のために
一緒にこの瞬間に居続けること。
それが端的に、
相手にとって良い時間を与えるし、
相手の良さを見ている人に
提供することなるんじゃないかっていうのが、
ワタシがパフォーマンスしてきた
時間の中での気づき。
自分はこんな人ですって準備して、
その100点狙いにいってるのでは、
即興のパフォーマンスは全然間に合わない。
未知に一緒に踏み込むよ。
何が起きるかわからないけど
今、この瞬間にあなたのために
「ここにいる」ということを、選択していく。
時に無様だし、失敗することもある。
それでも、「ここにいる」を選べるか。
毎瞬、毎瞬、問われ続ける。
だから、そこに、全力で向かいあってたら
自分の評価を気にしている暇なんて本当は
なくなるんだよね。
Twitterの記事を書いた頃には
お客さんに何をお届けするかを意識すると、
自ずとパフォーマンスが変わるって書いてるけど、
当時とは、少し言葉の解釈が
かわってるなって
これ書いてて思えたのが面白い。
お客さんに何をお届けするかを
意識するときは
まだ意識のベクトルは
内側むいてるとおもうんだ。
お客さんに媚びるのでもなく、
自分のことを脇に置いて、
今ここにいることに全力でいること。
その様こそ即興芝居が提供できうる
醍醐味の一つ。
提供する側でいるということは
つまり、そういう様でいる
ことなんじゃないかなと
今は思ってるんだ。