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「ズレる」ギャップイヤーの利点@Denmark

こんにちは!Maikoです。「学び」のワクワクに取り憑かれ、30代で働きつつ大学院に通い、年200以上の本や論文を読んでいます。焚き火とデンマークが趣味🇩🇰。Playful Dialogueは、私とKeikoさんの気ままな対話の場です。

デンマークではギャップイヤーが普通

ギャップイヤーって何?

ギャップイヤーとは、一般的に、高校卒業後すぐ大学に入学するのではなくインターンシップ・留学・ボランティア等、自分の好きなことをして過ごす時間のことです。アメリカやイギリスでは、「学生の見聞を広げる」目的で推奨されていたりもします。

デンマークでは中学生の半数がギャップイヤーをとる

デンマークのスタディツアーに参加した際、義務教育に「ギャップイヤー」的な仕組みがあることを知りました。デンマークでは0〜9年生までの10年間が義務教育とされ(日本の小・中学校にあたる)ますが、生徒は11年目の「10年生」になることができるのです。

10年生になる背景は様々。学力に自信がない、好きなことをやりたい、将来のことを考える時間が欲しい、進学前に休憩したい、など。
子供たちのペースで学ぶことが推奨されているため、「10年生=遅れている」わけでもありません。9年生の約半数が10年生に進学することと、他の学年でも到達度によっては再び同じ学年で学ぶことから、同学年に年齢が違う子がいることも特別珍しいことではないそうです。

とある小・中学校のクラスのロッカー。それぞれの将来の夢を描いているそう。

10年生の期間は、通っていた公立学校に通い続けることもできるのですが、約半数は、エフタスコーレと呼ばれる全寮制の私立学校に通うそう。エフタスコーレは14歳から18歳を対象としており、全国から集まる他の生徒と共同生活をすることが特徴。その源流は、前回ご紹介したフォルケホイスコーレにあるそうで、アートやスポーツなどの選択科目や対話を重んじる実践的な学びなど、柔軟なカリキュラムも大きな特徴です。
(参考:段畑実生. (2022年). デンマークの青少年教育施設エフタスコーレ(Efterskole)の役割に関する一考察. 北ヨーロッパ研究, 18, 79–86.)

ギャップイヤーが可能にすること

「キャラ変」のためのギャップイヤーもアリ!

ある生徒が10年生に進学した理由は、「”キャラ変”したかったから」だそう。学校で友達と長い時間を過ごすうちに、自分のキャラクターが固定化して息苦しくなってしまうこと、ありますよね。

私が伝えたいのは、結果的に「見聞が広がる」のは素晴らしいのですが、そこまで高尚な目的がなくても、本来「学び」は自分のペースで、居心地の良い環境で取り組むのが一番良いのかもしれない、ということです。

人それぞれのペースで学ぶから、「ズレる」という概念がなくなる

もし、誰もが自分のペースを偽ることなく「学ぶ」ことができたら、必然的に何年生=何歳という枠組みはゆるくなっていくのではないでしょうか。皆「ズレて」たら、「ズレる」という言葉は意味をなさなくなりますよね。

近年はキャリアブレイクにも拡張しているそう

実は近年、こうしたギャップイヤーの概念が、働く人の「キャリアブレイク」にも拡張されているそう。このテーマは別の機会に深掘りしてみますね。

小中学校の中にある3Dラボ。アイデアの実験が奨励されています!

Keikoさんへ

Democracyの概念、デンマークでは日常生活に根付いていましたね。
私は最近、「全身全霊で話を聴こう」というDemocracyを練習しています!実は、聴きながらつい考え事したり、自分の先入観で先回りしたりする時があり。そうではなくて、相手の表情や言葉や空気感に100%集中して、コミュニケーションしたいな〜と。

Keikoさんは、ギャップイヤーって実際にとったことはありますか?
どんなイメージがありますか?ぜひ教えてください!

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