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高校バスケで全国大会を経験した神崎颯大さんが、大学では部活に入らなかったその理由
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、甲子園やインターハイなどスポーツの大会は中止となってしまいました。それを受けスポーツエンターテイメントアプリPlayer!では「Be a Player!」という、高校3年生・大学4年生向けのプロジェクトを行っています。
プロジェクトの一環として、いろんな背景を持っているアスリートたちに「大学生から高校生へのメッセージ」をテーマにインタビューを行いました。
第1回目は神崎颯大さん。
神崎さんは高校時代には神奈川の強豪・桐光学園バスケ部で全国大会を経験し、その後中央大学に進学。現在は大学4年生。大学では部活には入らずにクラブチームの「Happy People」やサークルに所属するかたわら、バスケスクールのコーチなども務めてきました。
強豪校で競争に勝ち抜き試合にも出ていたにも関わらず、大学では部活の道を選ばなかった神崎さんにお話を聞いてみました。
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ーまず初めに高校までスポーツは何をしていましたか?
神崎:小学校2年からずっとバスケをしていて高校は神奈川の強豪である桐光学園に入学しました。
ー高校の一番の思い出はなんですか?
神崎:3年時の広島インターハイです。初戦が福大大濠と全国屈指の強豪だったの上に県予選で優勝を逃していたので勝ち上がろうとチーム一丸になっていた。プレイヤーも盛り上がっていたけれど、ベンチ外の選手も気合が入っていました。
それまで桐光学園では応援をしていなかったけれど初めて応援をしようとなり、練習後にベンチ外のメンバーで応援の練習や大きなコーンを切って大きな拡声器の作成をしていました。本当の意味でワンチームにな慣れた気がしました。その結果、自分自身試合に出場し優勝候補であった福岡大大濠に1Qからガンガン攻めて11点差で勝つことができました。
ー高校できつかったことはありますか?
神崎:高校の時は周りのレベルが高くて1,2年生の時は試合に出たくても出られなくてもがき苦しんだし、勉強の方もついていくのに必死でした。
ーその後の大学ではどんな活動をしているんですか?
神崎:選手としてはサークル、クラブチームです。あとは今はやっていないけど小中学生のコーチもしていました。
ー神奈川の強豪である桐光学園で試合にも出ていたのでよく聞かれると思うのですが、大学では部活に入ろうとは思わなかったんですか?
神崎:就活の時もその質問よくされました(笑)。大学生になってコーチをやろうと思ったのはもともと人に教えるのが好きだったからですね。今までそれなりにバスケをやってきた中でこれからを担っていく子たちに教えて上手くなって欲しいという気持ちが高校生の時からあったからです。
あとはバスケの指導者として一生やっていく気はなかったので学生のうちに経験しておこうと思ったからですね。だけど正直、大学の部活に入って高校時代のチームメイトのいるチームと戦ってみたかったというのはあります(笑)。高校の時のチームメイト達が大学の試合について話していたり、「今度試合あるね」とかを話しているのを聞くといいなぁと思う時もあります(笑)
ーコーチになろうと思ったきっかけは何ですか?
神崎:きっかけというか自分の性格的に真面目なところや小さい子が好きだという点から教えたいなと思いました。バスケのコーチ以外にも塾の講師にも応募した経験があります。
ーコーチを経験してどのようなことを学びましたか?
神崎:バスケスクールの生徒たちの前で練習メニューのやり方を説明する場面が多くありました。もともとは人前で話すのが苦手だったんです。だけどいろいろな経験を経て自分なりの話し方、説明の仕方を確立出来たことですかね。
ーコーチとしてのやりがいはどんなところにありましたか?
神崎:コーチとして教えた子が選抜選手に選ばれたり、強豪校に進学し活躍している教え子たちから「ありがとうございます!」と感謝されたときですかね。自分の教えているスクールからあまり選抜選手が出たことがなかったので、1人選ばれたときはうれしかったですね。
ー今は選手としてクラブチームに所属していますが、選手の道を選んだ理由は何だったんですか?
神崎:見ていたらやりたくなっちゃったんですよね(笑)。でも大きな理由は近くに強いクラブチームがあることを知ったことですね。要するに、はじめは教えたいと思っていたけど環境の変化とともに心の変化も起きたという感じです。
ークラブチームに所属して得たことは何ですか?
神崎:小中高ではあまり年齢が離れたチームメイトはいなかったのが、クラブチームでは10歳以上離れている大人がいます。はじめはコミュニケーションに難しさを感じていましたね。
けれどその中でも自分自信やるべき事をしっかりと行い、勝つ為に大人たちとコミュニケーションを取っていきチームに一体感が生まれる過程を体感出来たという経験ですね。これは部活ではできずクラブチームならではだと思います。
ー年上の人とコミュニケーションを取るときに気を付けたことはどんなことですか?
神崎:必ず敬意を払うことです。礼儀が大切だと改めて思いました。これは就職活動を通じてより感じましたね。
ーここまでいろんな経験をしてきた神崎さんの立場から、大学で何をしようか迷っている高校生へアドバイスをお願いします。
神崎:部活をやったらやったでいい経験ができると思うけど、部活をやらないでできた時間をただバイトでお金を稼ぐのではなくて有効に使うのならばどちらも正しい選択だと思う。
結局、正解の道がどっちとかではなくて、選んだ道を自分で正解にすることが大切だと思います。
ー最後に、最後の大会がなくなってしまった高校生たちへメッセージをお願いします。
神崎:高校でやり残した、やりきれなかった分を大学部活でぶつけるのも1つだと思うし、今回なくなった悔しさのエネルギーを部活ではない他のことにぶつけるのもいいと思う。これまで部活という1つの事を一生懸命にやってきた選手たちなら他の事でも頑張れると思う。
大事なことは、最後の大会がなくなってしまったという他の人たちがなかなか味わえない大きな経験を、マイナスではなくプラスに変えて将来の役に立ててほしいと思います。
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