料理で世界一周・イラン編
料理で世界を一周する。企画の全体は以下の記事から。
犬の次に家畜化された大型哺乳類が羊だ。だいたい9000年前のザグロス山脈(今のイランとイラクの国境付近)で家畜化されたのをきっかけに、世界中へ広まっていった。
群れをなすため少数の羊飼いや牧羊犬などで十分飼育できる。紡げば糸になるウールを提供してくれる。乳はチーズになる。そしてなにより、草だけで成長しておいしい肉になる。そう考えると、現在での牧羊の広がりや、羊を禁忌とする宗教が少ないという事実にも納得できる。
さてイラン料理は、牧羊の発祥地ということもあり、ラム肉を使いこなしている。他にはハーブとスパイスをたっぷり使うのも特徴だと思った。
煮込み料理(ホレシュ)は、辛くないインドカレーに肉のダシが入ったような感じで大変おいしい。塩味のご飯(チェロウ)と一緒に食べる。
骨ごと煮込んで骨髄からだしをとったり、香辛料を混ぜたひき肉を成型したりと、工夫に余念がない感じがする。お米が軽いのもあってたくさんの料理を味わった。
イラン料理は東側のスパイス文化と西側のだし文化の良いとこどりだと思う。シルクロードって偉大だ。
世界一周の旅はアジアを抜けてヨーロッパに到達する。その後アフリカ大陸と南北アメリカ大陸に進む。
参考文献
ラム肉の歴史 ブライアンヤーヴィン著
銃・病原菌・鉄 ジャレドダイアモンド著
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