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【ラボラジオ#51】言葉にならないところを含めてやりとりしている(五味ウララ×島本たかこ×豊田ゆきの)
ポッドキャスト「ラボラジオ」をSpotify、Youtubeで、毎週金曜日(たまに火曜日も)配信中。
【内容】プレイバック・シアター実践リーダー養成講座の「アートフル・チャレンジ」の経験について、3人でお話しています。
【出演】五味ウララ(ラボ共同代表)、島本たかこ(ラボ研究生)、豊田ゆきの(ラボ研究生)
ラジオ収録後のひとりごと(豊田ゆきの)
最近、演じることに興味がある。
子供の頃は、劇団四季のミュージカルや宝塚歌劇、さらにはバレエの舞台(白鳥の湖やくるみ割り人形、ジゼルなど)を観るのがとても好きだった。だからと言って自分が演じる側になりたいと思うことはあまりなかった。
人生も中盤を過ぎて、プレイバック・シアターに出会った。
そこでは、”アクター”という役割がある。
”動く彫刻”なら何となく自分も気持ちよくできる感覚があったが、”ストーリー”で誰かの役を演るなんで自分にできるわけがないと思っていた。
動く彫刻:話し手の日常のある瞬間の感情を、アクター(役者)が短い連続の身体の動きと声で表現する手法。
ストーリー:話し手の日常のある場面を、配役を決め即興でアクターが演じる手法。
しかし、何度もプレイバック・シアターに参加していると役を演じる時がやってくる。最初はドキドキしながら、コンダクターの羽地さんの言葉を一生懸命聞きながら、そしてテラーの言葉に心を揺さぶられつつ どこか冷静に自分は何をすべきかを考えながら、精一杯その役を演じていた。これで正解なのかどうかわからないけれど、自分がその物語で感じたことを一旦自分の中に入れて、その時の自分ができるだけことを誠実に演じるという形で表現していた。
(今でもドキドキは変わらない!)
そして、由梨さんの朗読劇にも出会った。
コロナ前から参加していたが、朗読劇がどういうものなのかわからなかった。でも、その頃参加した2クール目の最終回、由梨さんから配られたテキストの中に、黙読しただけでも泣いてしまいそうな数行があった。
案の定、声に出して読むと…泣いてしまうどころか号泣してしまった。
涙と鼻水を流しながら、何度も何度も声に出して読んで読んで読みまくった。(恥ずかしかったなぁ~)
なぜ自分がこんな風になってしまうのかわからず、ただ驚いていた。
最近の由梨さんの朗読劇では、自分のその時の感情を朗読の中で表現することや、その役になり演じることによって自分の課題に挑戦するような体験をした。
普段の自分の中の感情と、物語の中の人物の想いが交錯する。
そして今回の”アートフル・チャレンジ”では、”歌”として演じて表現し、観客(プレイバック・シアター実践リーダー養成講座の講師、スタッフ、受講生仲間)に伝えるということを意識してみた。言葉の通り私にとってチャレンジだった。
どのように伝わったのかはわからない。観ていただいた方それぞれに感じ方はあると思う。ただ今回は、表現者として私の身体全部を通してやってみたことに意味があったと思う。
「アーツ・ベースド・ラボ」
演じることや絵を描くこと、歌、ダンス、ライティング… アートを通して自分の身体を使って表現することを、これからも皆さんといっしょに探求していきたいと思う。