墓標──『Re:その果』
一時期、俳句を作ろうと真剣だった時期があります。もっとわかりやすく言うのであれば、俳句甲子園に関連する、俳句を作る人間という自分の一面を、大事にしていた時期があります。今はそれを大事にしていないとか、真剣じゃないとか、そういうわけではなくて、あの頃より一層自分であろうとしています。あの瞬間は、巧みさを少しばかり求めていたけれど、ちょっとした衒いというか、気の迷いだったな、と思います。ある瞬間まで、その時期のめまいが時折来ては、バランスが取れず、ローディング時間が長くなってしまうことが多々ありました。あの頃を、あるいは、あの頃の風を受けためまいの風景を、別に嫌ってはいないけれど、らしくあろうとして、それを少しでも認めてもらえるなら、嬉しいことです。もう迷わないように。
あの頃努力した残り火を見つけました。今の僕はこれを、例えば「連作」とは呼ばないだろうな。でも、拙くても、ぐらぐらでも、あたたかな大切さ。手を加えて、墓標としてここに。
Re:その果
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