デイリーレコーディングを示してみる

2021/04/01(Thur.)

 昨年より生活圏内で実施するフィールドレコーディングを「デイリーレコーディング」と提唱するため、色々とテストしてきましたが、友人から「ちゃんと作品として鑑賞できるものを作った方が良い」とアドバイスを受けたので、今月はデイリーレコーディングの作品を作ります。
 デイリーレコーディングとは、簡単に言えば手持ちの録音機材を使って身近な音を録音するカジュアルなフィールドレコーディングのことです。イメージとしてはスマホカメラで綺麗な夕日を写真に収めて知人らと共有するように、生活の中で面白いと思った音を素早く録音して共有する実践を指します。巷ではASMRやClubhouseなどの芸術文脈とは切り離された音の文化実践が隆興の兆しを見せています。僕の提唱するデイリーレコーディングも「サブカルチャーとしてのフィールドレコーディング」として芸術的な文脈に依存せずに展開したいです。
 昨年はフィールドレコーディングの練習やコンセプトの形成に集中していましたが、作品として直接的に鑑賞できる方が説得力があり直感的にコンセプトを理解できるので、今年はデイリーレコーディングの作品を発表することを目標にしていきます。というわけで早速、今月は「毎日6秒間の音を録音して、1ヶ月分の音源をつなげる」という制作手法で作品を作ります。
 6秒の音源が30日分つながると180秒=3分間の音源になります。日常的な短い素材をつなげる手法は前田真二郎さんの「日々"hibi" 13 full moons」を参考にしました。一定の間を空けてサウンドスケープが変化する様子は、SNSのタイムラインから動画の音声が次々再生された時のサウンドスケープ、電車が駅に止まって扉が開いた際のサウンドスケープにも通じると思います。さてどこまで続けられるでしょうか。頑張ります〜

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