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ピラミッド建造の秘密が明かされる - 4500年前のパピルスが語る驚きの歴史〜 「河江肖剰の古代エジプト」より

古代エジプトの歴史は謎に包まれていますが、4500年前の最古のパピルス文書が新たな光を当てることがこの動画で紹介されています。

フランスのエジプト学者ピエール・タレがワディ・エル=ジャラフで発見したこのパピルスは、当時のエジプト人が航海技術を持ち、遠く離れた場所に探検隊を派遣していたことを示唆しています。

この時代は、変革と探検の時代であり、古代エジプト人は銅を求めて広範囲に探検を行い、花崗岩を加工するために銅を用いていたことが分かります。銅は当時最強の金属であり、花崗岩を切るために砂と銅の道具を使って加工していました。遠距離道路も存在し、現代のGoogle Earthで確認できます。

また、クフ王の治世が26年か27年であることもわかっています。さらにパピルスには、古代エジプトの季節や増水期、種まきの時期、収穫の時期などが記録されています。また、赤い文字は古代エジプトの1週間が10日だったことを示しており、祝日や給料日などが赤で書かれています。メレルは監督官であり、40人のチームが石を運ぶ競争をしていたとされています。

これらの発見により、ピラミッドがどのように造られたのか、また労働者たちがどのような働きをしていたのか、といったことが少しずつ明らかになっています。

メレルの日誌には、ピラミッドの建設現場で働いていた労働者たちが、どのような組織構造で働いていたのか、また彼らがどのような物資や食料を運んでいたのか、といった詳細な情報が記されており、これにより、古代エジプトの労働者たちの日常生活や労働環境についても、より具体的なイメージができるようになりました。

また、メレルの日誌には、大ピラミッドやその他のピラミッドに関連する地名や名称が記載されており、これらの情報が現代の研究者たちにとって貴重な資料となっています。例えば、大ピラミッドの名前である「アケト・クフ」や、第2のピラミッドの名前である「ウェル・カフラー」、そして第3のピラミッドの名前である「ネチェル・メンカウラー」など、古代エジプトの王墓に付けられた名前が記されています。

このように、メレルの日誌は、古代エジプトの歴史や文化に関する研究にとって非常に重要な資料となっており、これからもピラミッド建設の謎が少しずつ解き明かされていくことでしょう。

この記事が興味を持っていただいた方は、より詳しい解説がわかるYouTube動画もご覧ください。

河江 肖剰(かわえ ゆきのり)
エジプト考古学者/名古屋大学高等研究院准教授/米ナショナルジオグラフィック協会のエクスプローラー。19歳でエジプトに渡り、1992年から2008年までカイロ在住。カイロ・アメリカン大学エジプト学科を卒業後、名古屋大学で歴史学の博士号を取得。ピラミッド研究の第一人者であるアメリカ人考古学者マーク・レーナー博士のチームに参画し、ギザの発掘調査に10年以上従事。2016年ナショナルジオグラフィック協会のエマージング・エクスプローラーに選出。ピラミッドの3D計測など、最新技術を用いた斬新なアプローチでエジプト文明の研究調査に取り組んでいる。



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