140字でささぼー軍団　まとめ

レギュレーションはTwitterの文字数制限限界（不足不可）でささぼー軍団に関わる文章。

年明けと同時に始まった。既に２週間が経とうとしているが終わる気配を見せていない。あんな約束をしなければ、母なる大地を松浦さんが出さなければ、ちゃんなべにやらせれば…。後悔が42.195kmの道のりを楽にすることはない。
「みんなが待ってるからな」そう呟くと、ささぼーは再び一輪車に跨った。

— ぷらちな (@platinum4431) January 13, 2023

ささぼーは鉛筆を走らせる。２週間の付け焼刃。軍団が誇る秀才ちゃんなべでさえ１年を費やした。だが、諦める訳にはいかない。リスナーが、押野が待っている。ちゃんなべちゃんねるが迫っている。
「きちぃぜ」
立ちはだかったのはマークシート。その記入方法を読んでいると終了を知らせる鐘が鳴った。

— ぷらちな (@platinum4431) January 14, 2023

ささぼーが去ってから、ちゃんなべは空を見ることが多くなった。俺も止めれば良かったのだろうか。
昨年の料理配信で手応えを得たささぼーはパリに発った。本格的にフレンチを学ぶそうだ。友人として反対したかったが、友人だから応援したかった。行ってみりゃいいじゃん、そう言ってしまったのだ。

— ぷらちな (@platinum4431) January 14, 2023

チャンネル登録者を１万人増やせば人質を解放しよう。

ちゃんなべは途方に暮れていた。１万人は無理だ。彼抜きで。活動の中心となっている彼が人質その人なのだ。意味もなくスマホを眺める。状況は好転しないが、出来ることもない。
ふと、自分のちゃんねるが目に入った。
「一番いいじゃねぇかよ…」

— ぷらちな (@platinum4431) January 14, 2023

正月病…？
高校時代からの知友に病名が告げられた。凧揚げ、カルタ、福笑い等の正月遊びが止められなくなる症状。
確かに年が明けてから毎日羽根つきをしていた。「馬鹿みたいに面白いな」「バトグラより時間泥棒だ」「これの全国大会出るわ」と普段と同じくおかしなことを言っていたが病だったとは…

— ぷらちな (@platinum4431) January 15, 2023

蒸発することは度々あった。YouTuber活動をしている間にも、それ以前にも。
俺達を最初に引き合わせたのはデュエル・マスターズだった。アメリカへ行って、そこから時間が経ち、再会してもまた一緒に同じゲームをしていた。デジタルになっても同じだ。
だからまた待っている。あのカラオケボックスで。

— ぷらちな (@platinum4431) January 15, 2023

人生の分岐点を振り返る。やはり２０２３年になるだろう。あれから１０年。
金の盾も手に入れ、地上波に出演して、生活は安定している。サイコ路線を廃したのが功を奏した。
それでも今も考える。今も一緒に活動していたら……５万人も突破できず、旅動画なんて出せなくても毎日馬鹿やって過ごせれば。

— ぷらちな (@platinum4431) January 15, 2023

ささぼーは過去に飛んだ。座頭に会いに行くと言って。
俺はタイムパラドックスの危険性を説いた。白板を用いて。「３本の柱理論」よりも熱く。しかし「全く入ってこない。とりあえず江戸行くわ」とタイムマシンを起動した。
今はたまに麻雀サイコが家に来て、自分のちゃんねるで配信をして帰っていく。

— ぷらちな (@platinum4431) January 16, 2023

こんちゃーす
おれわげんきでやってるぞ！
じょうはつわしてないからしんぱいしないでくれ
うちゅーっておもってたよりひろくてもくせいにつくのわまだまださきになりそう
からだういちゃうし
でもこっちもそんなにわるくない笑

わたがおれのかわりにはいしんやってくれてるからみてくれー

またな🐈

— ぷらちな (@platinum4431) January 16, 2023

懺悔。
いつものようにタクシーで飴をケアした。袋だけを運転手に返して。２人は笑っていた。そしてすぐに眠った。最初はふざけているのだと思った。車は目的地でない所で停車した。理解した。
走った。出来るだけ遠くへ。遠くへ。

肩で息をしながら汗を拭う。手のひらに残った飴玉が月光を反射した。

— ぷらちな (@platinum4431) January 16, 2023

我が家ではクレ配がブームだ。配信のテンションで話しながらゲームをして、配信はしない。２人が楽しいならそれでいい。
賑やかな声が聞こえる。扉を開く。しかし、今日はゲームもやっていない。画面は真っ暗だ。「あぁおっしー！一緒にやろうぜクレゲー。おっもしれーぞぉ」
とうとうここまできたか。

— ぷらちな (@platinum4431) January 16, 2023

グラスを傾ける。発酵した葡萄の芳醇な香り、体の一部と錯覚するほどの白いガウン、暖かな集合電燈。それらは日常から私を遠ざけてくれる。

通知はない。今日も。全ては私の手のひらの上だと思っていた。しかし、彼らは私の範疇を超えている。待つしかないのか。時が止まったように静かなこの部屋で。

— ぷらちな (@platinum4431) January 17, 2023

突然の別れからしばらく経つが、体が限界を超えたようだ。騙し騙しやってきたが優太はスリープモードに入った。思えば、出会った頃から常飲していた。春の夜、車を走らせて探したことすらあった。
旧製作チームの招聘。約２０年、動力の習慣的な補給に用いていたあの液体を取り戻す。優太を取り戻す。

— ぷらちな (@platinum4431) January 17, 2023

東の空と雲が暖色を帯びてきた。気温も少しずつ上がっている。まだ２週間は耐えなくてはいけない。それでも我らには希望が見えた。
恐れる必要はない。ただ信じて待てばいい。止まない雨はない。明けない夜はない。回らないメリーゴーランドはない。配信をしないチャンネルなんてない。
夜明けは近い。

— ぷらちな (@platinum4431) January 17, 2023

ホラーとコメディは紙一重。映画の世界ではホラーを撮った監督がコメディを撮る、またその逆も例があるそうだ。どこが同じでどう違うのか私には全く分からないが、今回の取り組みで紙一重と言われる所以を実感した。

配信が始まるまでは書き続けてみようと軽いノリだった。５日間もやるとは思わなかった。ツイートでの報告がなければ２月まで続けなくてはいけなかったと思うと恐ろしい。

今回の長文は「ささぼーが配信しない」をテーマに書くと決めていたため「何故配信しない（できない）のか」「周囲の人物はどう思っているのか」といった要素が伝わる必要があった。

最初は語録と最近の事柄を入れていけば簡単に作れた。しかし、配信が再開されるまで書き続けると決めていたので、想定よりも配信が来なかったことによって結構な数を書くことになってしまって書く内容が思いつかなくなった。誰よりも配信再開を待っていた。自分の都合で。

そもそも、固い文章でささぼー軍団を表すだけで「何でこんなことやってんだ」という意味である程度の馬鹿らしさが出る。が、同じような文体で書いていても飽きる。それで色々書いていって読み返してみると、いつのまにか私はいくつかホラーを書いていた。そういうものなんだろうか。

ちなみに私はささぼーがパリに行くやつがお気に入り。訳の分からない切なさがある。いいね数も多いので伝わる文章になっていたようで良かった。