頑張るところが違うねん
往診日。頑固な先生が書類を書いてくれない。
家族が書いて下さいとお願いする保佐人をつけるための書類なのだが「全部家族が面倒見るべきだろう!」と怒って書かない。
いや~、主観だろ、それ。
こういうことは高齢の先生ほどよくある。
『胃婁?口から食べれなくなったら終わりだろう?』とか、まあ、色んなことを言ってはご家族の要望を拒否する。
もしもし、顧客様ですよ?
そういう人に限って語りたがりなのだが、これまたそういう人の話に限って、皆さん聴きたがらない。あたりまえだよ。
じゃあ、どうするのか?
もちろん書いて貰う。
胃婁を作って欲しい、そうまでしても生きたいとか生きてて欲しいとか、それも大切な思いだ。
さんざん話し合って決めたことなので従って貰う。
力いっぱい逆らって下さっても良いのだけど、今日日、そういう人はクビになりまっせ!と言う。
持論を聴いてくれる人はプライベートで作っておいた方が良い。
私は昨今の世のこういったところをさほど嫌いではない。色んなプロセスをすっ飛ばして『偉い人間の言うことを聞け!』という人が切られる風潮のことだ。
皆色んな形の生き方が出来れば良いなと思う。
今日も危なく『あの人、クビにして下さい。』と言うところだった。(本当にそうなって失業してしまうから恐ろしい。)偉い人は居ない。言い換えれば、皆偉い。一生懸命生きて考えているのだから。
顧客の話を聴きなされ。