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対岸の火事かと思いきや自分のことだった / 世にも嬉しいこと(感謝)

先週末に小さな(?)事件があった。

大分前に介護職の女性にずいぶん失礼なことを言われたことがあったのだが、私自身が長らくそれを忘れていた。

『看護師なんて、何かあったときしか必要ないし楽ですよ。正社員になれば?楽ですよ。』

一か月ほど前に喫煙所でたまたま会った時に言われたのだが、後々思い出すと「ああ、ほんとに何も分かっていないんだな。」と不愉快になった。

例え身近に目にする職業でも、それをやっている人にしかその苦労は分からないし、看護師同士でも仕事に対する意識一つで個人個人の大変さは変わる。要するに黙っていると誰一人として分かり合えないことの方が多い。
にしても「楽だよ。」と言い切れる愚かさは凄いなと思った。(が、忘れてた。)

ところが、その後、これまた反応しなかったのが気に入らないのがちょいちょい不遜な態度を取って来るようになっていた彼女。

それを知ったのがうちのナースさん。先日主任が辞めたので実質この人がトップということになるのだが、『なんか、言われてなかった?今、何かされなかった?』というので、『気にしないで下さい。これこれしかじか・・・というわけです。』と気軽に話したところ、私ではなく、この先輩ナースさんが噴火してしまった。

介護主任や事務主任や施設長、本人に烈火のごとく怒り『失礼だろ!』という騒ぎになったのだ。
つい数十分前に私は椅子に座って彼女がどこかへ走り去る姿を観ていたばかりなのに、ほんの短い間にこの行動力。

しかし、困ったな。

と、そのまま帰ったのが週末だったので、週明け、また私、いじめられんだろうなあ、ちくりやがったな!という扱いなんだろうなと軽く心の準備をしていた。

が、当の彼女が爽やかに挨拶して来るのでずっこけた。しかも、これまではしかとしていたのにドンドン話しかけて来る。

先の先輩ナースの権力が凄いのか、それとも本当のことを言われてまずいと思っての豹変かそれも分からないけど。

『どうする?!Ohzaさん?このまま許していいの?』と先輩。

良いも悪いもそういう人だと最初から思っているんで、もうそんなに怒らないで下さいとお願いした次第。ふう、疲れた。

しかし、絵に描いたようないじめの態度を取っていたというのに、今日のあの明るい挨拶という反応を観てつくづく思った。
当初の予定通り関わらないでおこう。

そしてこれまたどこに行っても遭遇するのだけど私のために私以上に怒ってくれる人。あまり事実関係を言わないでおこう。卒倒してしまうほど親身になってくれるので心配だ。

***

相も変わらず職場の愚痴ばかり書いている昨今だが、嬉しいこともある。

先日、大好きな作家先生から嬉しいメールをいただいた。
色んな方々がその先生の読書感想文を書いている。
多分、色んな人の琴線に触れまくっているからだろう。私もその一人だ。

一番大事な時代のことを思い出せる何か。

全然違うストーリーなのに色んな人の一番大切な心情や時代に触れてしまう作品。
その感想文を掬い取っていただいて初めて自分でも読み返してみた。

今は冷静なので、手に取るようにわかるのだが、それを読み返してつくづく思った。私、相当先生にやられとるやないかい、もう何年も。

その先生が書いた作品のあとがきの片隅、同じ表紙・裏表紙がついている世界のその片隅に自分の言葉を少しでも載せていただけるなんて夢のような話だ。
いや、送っていただけたゲラを見ると少しじゃなかったのだけど、多分そこは編集されることだろう。

何はさておき、幸せな気分だ。

うまく言えなくとも、言葉を発すると、この世界では色んなことが起こるものなのだなと思う。

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